矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

デイリーコラム


2018.07.20

京セラコミュニケーションシステムが提供するSigfox

ここでは京セラコミュニケーションシステム(以下KCCS)が提供しているLPWA「Sigfox」を紹介する。

まずLPWAとは、Low Power Wide Areaの略で、Wi-Fiや3G/LTEと比較して、少ない消費電力で長距離伝送できる無線通信技術である。LPWAの規格はいくつかあり、主要なものにはSigfoxやLoRaWAN、NB-IoTなどがある。

Sigfoxは仏Sigfox社が仕様を策定した規格で、1回線年額100円から利用することができる。欧米を中心に45カ国(2018年3月時点)に展開されている。SigFoxの展開を進めるにあたり、Sigfox社は1国1事業者のみと契約を交わす。日本ではKCCSと契約し、展開を図っている。なお、KCCSが選定された理由には、KCCSの通信への知識、デバイスやエコシステムへの知識、他企業との連携の可能性、株主の構成などが挙げられるという。

日本で使用されているLPWAの中でも、Sigfoxは他のLPWAに比べて基地局が多いことが強みとなるそうだ。とはいえ、現在のSigfoxの人口カバー率は6割程度に止まる。そのため、今後2022年までに人口カバー率を99%への引き上げを目標に掲げている。なお、基地局は原則建造物の屋上に設置している。

また、これまでSigfoxは水道メーターの自動検針、飲食店の冷蔵庫の温度管理、高級旅行かばんの追跡などに活用されてきた。今後は社会インフラへの更なる導入を進めていきたいという。

LPWAには低消費電力、低コスト、長距離通信が可能という利点があるが、一度に送信できるデータ容量は小さい。そのため利用方法は限定されるが、今後どのような分野への利用が推進されるのか注目していきたい。(宮川 典子)

2018.07.19

【TV出演のお知らせ】

矢野経済研究所の代表取締役社長 水越が明日20日の朝に、モーニングCROSSにコメンテーターとして出演します。

ご覧になった方は感想などもお寄せ下さい。

■日時:2018年7月20日(金)午前7:00~8:30(全時間)

■番組名:TOKYO MXテレビ「モーニングCROSS」(毎朝のニュース・情報の生ワイドショー)

http://s.mxtv.jp/morning_cross/

■チャンネル:地上波9チャンネル(091ch)

■出演内容:コメンテーターとして全時間出演

■MC:堀潤氏、宮瀬茉祐子氏

■他の出演者:鹿野佐代子氏(ファイナンシャルプランナー/終活アドバイザー)、湯浅卓氏(国際弁護士)

2018.07.18

【ヤノデータバンク「YDB eLibrary プラス」コース 新規ご入会キャンペーン(7~9月)】

ヤノデータバンク(YDB)は、矢野経済研究所の資料の閲覧やコピーが可能な、法人向けの会員制ビジネスライブラリです。電子ライブラリ(YDB eLibrary)サービスを利用すると、ご自分のPCからいつでもご閲覧が可能になります。

ヤノデータバンク(YDB)へのご入会キャンペーンを、下記の通り実施致します。期間中に、YDBご入会のお手続きをいただきますと、特典を適用させていただきます。この機会に、ぜひYDBへのご入会をご検討ください。

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◆ キャンペーン詳細 ◆

対象期間:2018年7月2日~9月末日(期間中のお申込であれば、10月契約開始も可)

特 典:YDB登録料 50,000円 OFF、 通常価格100,000円のところ、50,000円(税別)

対 象:期間中、「YDB eLibrary プラス」コースへ新規にご入会された事業所様が対象

※「スタンダード」コースへのご入会は、本キャンペーン対象外となります。

2018.07.17

簡単操作でフィールドセールスを支援する「UPWARD」

リードエグジビションジャパンが主催する「第5回営業支援EXPO」(東京ビッグサイト・7/4~6)を訪れた(7/6)。今回は、UPWARD社のSFA(営業支援システム)ソリューション「UPWARD」を取り上げる。

UPWARD社は、フィールドセールス向けクラウドサービスの開発、販売、運営を手掛けている。今回取り上げた「UPWARD」は、クラウド型CRM(顧客関係管理)「Sales Cloud」と地図・位置情報(GPS)を連携させることでフィールドセールスを効率化するソリューション。顧客のターゲティングから訪問計画、活動報告まで、スマートデバイスで行うことができる。

「UPWARD」は、「Sales Cloud」の顧客情報と連携し、訪問の優先度と最適な移動時間を考慮した訪問計画を自動的に作成する。また、フィールドセールスの結果をフォーマットに入力すると、顧客情報や位置情報と合わせ、社内SNSのChatterを通じて部署内で共有できる。さらに、1日の営業報告書は、「日報ボタン」をタップすると自動的に作成できる仕組みとなっている。

 展示会では、「UPWARD」のデモンストレーションを見た。実際にタブレットの画面をいくつかタップするだけで、訪問計画の作成や活動報告の共有ができた。電子機器に苦手意識を持つ私でも簡単に操作でき、UIに優れたソリューションと感じた。

(星 裕樹)

2018.07.13

【スイーツ部】ICT・金融ユニット研究員が紹介したいスイーツ⑤

スイーツ部の宮川です。

先日、同じ部署の先輩に中国出張のお土産としてクッキーをいただきました。

クッキーの味は緑茶味やあわび味などに加え、なんとドリアン味がありました。

「フルーツの王様」である、あのドリアンをなぜクッキーにしようと思ったのか、などの疑問はさておき、ドリアン味をいただきました。

開封してみたところ見た目は普通のクッキー、ドリアンの独特な香りもあまりしません。

しかし実際にいただいてみると、口いっぱいにドリアンの独特な香りと味が広がり、「フルーツの王様」はやっぱり違うな、と感じさせる味でした。

世界には色々なスイーツがあるんだなぁ、と改めて世界の広さを感じた午後でした。

皆様、よい週末をお過ごしください。(宮川典子)

2018.07.12

営業パーソンと二人三脚、NIコンサルティングのAI秘書

「ヒューマンキャピタル2018」(東京国際フォーラム・7/4~6)を訪れた。NIコンサルティング社の営業支援ソリューション「AI秘書」が興味を引いた。

「AI秘書」は、3頭身ほどのアシスタントキャラクターがPCやスマートフォンの画面上で営業パーソンに話しかける仕組みとなっている。「案件進捗漏れ通知」機能では、営業パーソンが記録した案件進捗状況をもとに、もし報告が漏れていた場合はアシスタントが画面上で教える。「ボトルネックサーチ」機能では、営業プロセスを可視化し、ボトルネックをアシスタントが指摘する。この機能は、対象期間や対象者といった「サーチ条件」と、商談目的や商談進捗度といった「プロセス条件」の情報をもとに「AI秘書」がボトルネックを把握する仕組みである。

「AI秘書」のアシスタントキャラクターは、自分でキャラ設定や衣装の着せ替えができ、自分好みのアシスタントに仕上げる楽しみがある。また、キャンペーンなどの進捗状況が一目でわかる「キャンペーンダービー」や、目標達成に向けた活動をビンゴゲームに見立てた「BINGO!」など、ゲーミフィケーション機能もある。同社は、営業パーソンが「管理されている感」を払拭し、「AI秘書」を楽しく前向きな感覚で使えるソリューションにしたいという。

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自分好みのアシスタントキャラクターが画面上に存在するなら、仕事のモチベーションも上がるかもしれない。

(星 裕樹)

2018.07.11

【リレーコラム:一番記憶に残っているIT】ニフティサーブ②

矢野経済研究所ICT・金融ユニットでは、研究員が日々ICT関連分野の調査/研究をしています。そんな研究員たちの、“一番記憶に残っているIT(IT技術/ツール/ウェブサイトなど)”は、一体何でしょう?リレーコラム形式でICT・金融ユニットのメンバーが順に綴っていきます。記念すべき第一回目の執筆者は、ICT・金融ユニットのユニット長 忌部です。

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営業マンだった私は、営業活動と並行して、エクセルのマクロ(VBA)を勉強しながら、業務の合理化に取り組むなどしていました。当時、まだまだ一般の会社では、“忌部くん、これワープロしといてくれ”と手書きの紙を上司が部下に渡すような時代です。周りにVBAを教えてくれる人がいるわけもなく、ニフティサーブは良い相談先でした。

そうこうしているうちに電子会議室の仲間たちに触発され、ITに、マーケティングに、経営に興味を持ち、中小企業診断士の資格を取り、気が付けば、仕事を変えていました。

ニフティサーブは既に廃止となってますが、いまやそれ以上のことが、手のひらサイズの端末でできるのだから、すごい世の中です・・・なんて書くと、めちゃめちゃオジサン臭が漂いますね(^^; ←これもw

(忌部佳史)

2018.07.10

【リレーコラム:一番記憶に残っているIT】ニフティサーブ①

矢野経済研究所ICT・金融ユニットでは、研究員が日々ICT関連分野の調査/研究をしています。そんな研究員たちの、“一番記憶に残っているIT(IT技術/ツール/ウェブサイトなど)”は、一体何でしょう?リレーコラム形式でICT・金融ユニットのメンバーが順に綴っていきます。

記念すべき第一回目の執筆者は、ICT・金融ユニットのユニット長 忌部です。

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社会人なりたての春、なけなしのお金をはたいて、Windows95搭載のパソコンを購入したのが始まりでした。振り返ると、そのパソコンにつながった先にあった世界が、私の人生に少なからず影響を与えていました。

私の一番記憶に残っているIT、それは、“ニフティサーブ”です。

ニフティサーブとは、ニフティ社(当時)が運営するパソコン通信サービスです。インターネットの発展とともに衰退していくのですが、当時は200万人の会員数を誇る日本最大のパソコン通信サービスでした。

ニフティサーブにはさまざまなテーマに応じてフォーラム(≒電子会議室)があり、会員同士が情報交換しています。私も夜な夜な電子会議室につなぎ、スレッドを追いかけたのを覚えています。

どの分野でも、その道のスペシャリスト(マニアやオタクというべきか?)が主のように存在していて、質問を投げると即レスがつき、ここにくれば解決できない問題はないのではないかと錯覚するほど、頼りになる情報源でした。(忌部佳史)

2018.07.09

【豪雨により被災された方々へのお見舞い】

西日本を中心とする豪雨により、被災された方々ならびにそのご家族の皆様に、心からお見舞い申し上げます。この豪雨によりお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

本日、弊社はデイリーコラムの投稿を控えさせていただきました。明日から再び情報発信に努めていきたいと存じます。

被災された皆様の生活が1日も早く平穏を取り戻すようお祈り申し上げます。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2018.07.06

アジアでの撮影&独り言「アジアITSイブイブイブ」タイ編⑦

アジアのITSは欧米や日本の後を5年遅れて付いてくるとおもったら大間違い。アジアはそんなことはしない。ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)には程遠い。でも、だからこそ欧米を見ていては見えてこない何かがあるような気がする、アジアのITSは前夜の前夜のそのまた前夜くらい。「アジアITSイブイブイブ」です。

 

今回のアジアはタイのモバイル決済です。

バンコクのCVS(コンビニエンスストア)に入ると、カウンターの上に中国語の張り紙がしてあって、どうやら「この店でアリペイとWeChatを使えます」と書いてあるらしい(写真あり)。アリペイとWeChatは中国の2大携帯端末決済サービスであり、既に中国の決済全体の12%に達しており今後も成長していく見込み。もはや日本のデパートでも訪日中国人向けにアリペイ、WeChat使用可になってきていますが、中国からの観光客の多いバンコクでも同じです。

こと自動車市場においてタイは、日本車のシェアが90%以上という圧倒的優位の状態。欧米企業も簡単には手を出せません。しかし、もしも携帯端末決済サービスのプラットフォームが車載ITでのサービスに参入してくれば、それは不気味です。(森健一郎)

2018.07.05

膨大なデータを学んだAIが採点 英語スピーキング学習システム「ELST」

第9回教育ITソリューションEXPO(5/16-5/18)を訪れた(5/18)。語学教育やAIの研究開発などの事業を行う株式会社サインウェーブが展示した、英語のスピーキング分野の学習システム「ELST(English Listening & Speaking Testing)」について取り上げる。

ELSTは、Windows PCやスマートフォン、タブレットなどの機器を通じて利用することが可能な学習システムである。最大の特徴は、AIが学習者のアウトプットを採点する点である。特に、5W1Hを用いた問題を出題する際など、一人ひとりの学習者によって回答が異なると想定される場合でも採点可能となっている。同製品においてAIは、学習者の回答の文脈把握や発音・アクセントの正確性を測定し採点することができるほか、学習者へのアドバイスなどに活用されている。

ELSTに用いられるAIは、サインウェーブと2016年4月から業務提携している中国のベンチャー企業iFLYTEK社が開発を行っている。iFLYTEK社のAIは、2007年から中国において大学入試の英語スピーキングテストの採点などで実績を上げており、昨年はおよそ300万人分のデータを採点し、AIが学習した受験データは累計2,000万人分に及ぶ。こうした膨大なデータを蓄積・分析することで、ELSTに搭載されるAIは高度な採点技術を実現している。

上記の特徴を持つAIはスピーキングを採点し、先生の業務を軽減するのに役立つ。一方、学習者側は英語検定と同じ試験形式で練習できるため、十分な対策をとることができるとしている。

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中国だけでなく、日本においても英会話の採点にAIの導入が進んでいけば、将来、英会話を用いた試験において、より公平な採点が可能になるのではないだろうか。

(井上 圭介)

2018.07.04

【アナリストオピニオン】AIで在庫の適正化を図れるか②

ビジネスの成功にも貢献~富士通マーケティング

富士通マーケティングは、在庫の適正化を図るための製品/サービス/ソリューションを複数提供している。例えば、FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart PROFOURS(以下「PROFOURS」)、FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart PRONES(以下「PRONES」)、FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart RTCM(以下「RTCM」)をトータルで導入し、在庫の適正化を図るユーザも多い。これら全ての製品を自社開発している点は同社の大きな強みのひとつになっている。本稿では、SCMにあたるPROFOURSについて言及することとする。

PROFOURSは、従来の生産計画中心のスケジューリングパッケージと比較し、販売計画・需要計画・製造計画・調達計画など製造業のプランニングを総合的に管理する計画管理パッケージである。導入企業は中堅・中小企業のユーザが多いが、製造業にとって在庫の適正化は重要な課題のひとつであるため、システムに対する投資額は他の中堅・中小企業向けシステムと比較すると大きいと推察する。

【図表:「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart PROFOURS」システム概要図】

 

 
図表:「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart PROFOURS」システム概要図
 

 

出所:株式会社富士通マーケティング

欠品なき在庫削減~キヤノンITソリューションズ

在庫の適正化を図る一助としてキヤノンITソリューションズが提供しているのが「FOREMAST」である。同製品は科学的な需要予測に基づく在庫補充計画と、需給計画・実績情報の共有支援、問題の見える化により、欠品なき在庫削減の実現を支援するソリューションである。

同製品の主な特長は次の5点で、①外れても使える需要予測システム、②業務と技術に精通した専門家が提供、③低コストで使いやすい、④他システムへの連携・活用が可能、⑤グローバルな多拠点を想定したシステム機能構築である。

これらの特長のうち、中でも重要なのは①外れても使える需要予測システムだろう。なぜなら、予測が常に100%あたることは今後、どれだけAIが進展したとしても起こらないからである。この点、同社も在庫削減/欠品を出さないという相反する目的を同時に達成するには、需給に関わる情報をスムーズに連携・共有させ、問題点の発見から適切な対応にいたる需給マネジメントを実現することが必要としている。同社は、ユーザ業務の理解に対する評価が高い。同社は今後も、ユーザ企業の業務に対する深耕などを強みに、システムやコンサルティングなどで、この需給マネジメントを実現し、需給/管理/業務効率の面からユーザビジネスを支援していくものと推察する。

【図表:FOREMAST概要図】

 

 
図表:FOREMAST概要図
 

 

出所:キヤノンITソリューションズ株式会社

○全文はこちらからご覧になれます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/237 

(小山博子)

2018.07.03

【アナリストオピニオン】AIで在庫の適正化を図れるか

関心高まる在庫の適正化

何十年もの間、欠品や過剰在庫など、在庫の適正化が製造業者にとって大きな課題のひとつになっている。在庫の適正化との関係では、近年特に、AIという新しいテクノロジーを用いた需要予測が注目を集め、今また在庫の適正化について取り組もうとする企業が増加基調にある。例えば江崎グリコが2020年を目途に生産管理システムのリプレイスを進めているが、それに先駆けて2017年6月に需要予測エンジンを稼働させた。こうした例にみるように、大手企業が生産管理システム(SCM)をリプレイスする際に在庫の適正化について改めて検討していると見受けられる事例も出てきた。

在庫の適正化×AIで熱が高まっているのが需要予測である。しかしAIを用いずとも需要は予測できるし、AIで予測したからといって予測の精度が100%になることはないと筆者は考える。なぜなら、予告なく自社製品がテレビで取り上げられ、爆発的に売れるなどといった事象は今後もなくなることはないからである。また、AIは今のところ誰もが気軽に利用できるものではない。さらに、在庫の適正化も企業にとって最終的な目的ではないはずである。在庫の適正化によるコスト削減、顧客満足度の向上など、その先の目的があるはずだ。だとすれば現時点でAIに飛びつくようなことはせず、自社の目的や製造ラインなど様々なことを鑑みた上でユーザは在庫の適正化に取り組むべきである。とはいえ、勘からデータへの流れは首肯できる。

今回、在庫の適正化を支援するいくつかの企業に取材に行った。これらの企業はそれぞれ製品の強みを持ちながら顧客ビジネスの深耕にも注力している。製造業者が扱う製品は様々で、また例えば同じように石鹸を製造する事業者同士であっても、企業ごとに石鹸に対する優先順位は異なるだろう。したがって各ベンダや製品には個社と向き合う柔軟性が求められるといえる。本稿では、そのような柔軟性も兼ね備えた在庫の適正化を支援するいくつかの製品/サービス等を紹介する。

 

 

 

グローバル対応と柔軟性~東洋ビジネスエンジニアリング

東洋ビジネスエンジニアリングが提供する製造業向けパッケージ「mcframe」の大きなコアコンピタンスとしてまず頭に浮かぶのは、グローバル対応であること、及びパッケージであるにも関わらず柔軟なシステムであることである。製造業者は中堅以下の企業であってもグローバルを視野に入れて展開している企業が多い。そうしたこともあり、同社は2017年8月、北米にも現地法人を設立した。今後ますますワールドワイドに展開していくことが予想される。

また、柔軟性の面について、mcframeはセミカスタムメードを形にしている。製造業の多くにとってベースとなる機能を共通フレームワークとして提供し、各ユーザの個性についてはフレームワーク上で追加開発し、部品として積み重ねている。基本トレーニングを積めばユーザ自身で開発することも可能なため、各ユーザはかゆいところに手が届く、自社好みのシステムを手に入れることができる。

同製品の今後をみる際にポイントのひとつになるのが、広範なプロダクトポートフォリオである。mcframeは様々なシリーズがあらゆる方向に向けて有機的に連携している。そのコアこそ生産・販売・原価管理ソリューションだが、全体をみればPLMやIoTなどユーザのものづくりに関するプロダクトライフサイクル全般をデジタルで一元的に管理できるグローバルものづくりプラットフォームとみることができる。そのため、同製品の機能強化も本稿で取り上げた在庫の適正管理を含め、全体最適の視点で行われていくだろう。

【図表:mcframeのプロダクトポートフォリオ】

 

 
図表:mcframeのプロダクトポートフォリオ
 

 

出所:東洋ビジネスエンジニアリング株式会社

○全文はこちらからご覧になれます

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/237

2018.07.02

【個別調査のご案内】

矢野経済研究所では、企業様からのご依頼に基づき、オリジナルの市場調査の業務も行っております。

弊社の既存レポートでは知りたい内容が充分に満たせない、単なる調査結果だけではなくコンサルテーションも頼みたい、といった要望にも対応いたします。

HPやメール、お電話等でご相談頂ければ、担当者からご連絡させて頂きます。費用の見積もりまでなら無料で対応いたしますので、市場データの収集やコンサルティングなどでお困りの方は是非お気軽にご相談ください。

詳細は、下記をご覧ください。

http://www.yanoict.com/service/service_e 

2018.06.29

【スイーツ部】ICT・金融ユニット研究員が紹介したいスイーツ④

スイーツ部の宮川です。

本日、社内で仲の良い方からKITKATをいただきました。海外の友人に送るために購入したものの、大量に余ってしまったそうです。

いただいたKITKATは、「甘酒味」「抹茶ダブルベリー&アーモンド味」「紅いも味」「いきなり団子味」の4種類でした。地域限定のKITKATもありましたが、全てドン・キホーテで入手できるそうです。

なお、私は「抹茶ダブルベリー&アーモンド味」が一番気に入りました。

皆様、よい週末をお過ごしください。(宮川典子)

2018.06.28

Kubernetes が支えるIBM Cloud事業

日本IBMはIBM CloudとIBM Watson事業について説明会を開催した(5/14)。以下では、IBM Cloud事業について取り上げる。

日本IBMの取締役専務執行役員である三澤智光氏が登壇した。まず、三澤氏は、IoT化などを背景に、変化に対応して素早くサービスを提供することができる「マイクロサービス」の重要性を強調した。マイクロサービスは、サービスとコンテナをセットにした小さな集合を組み合わせて、1つのアプリケーションを構築する構造をもつ(写真)。また、コンテナとは仮想化に用いられる方法の一つであり、隔離されたアプリケーション実行環境を構築できる。三澤氏はコンテナの利点として、①リソース効率が良い、②環境の起動が早い、③ポータビリティーがある、の三点を挙げた。

同社は、コンテナを管理する仕組みとして100%オープンソースであるKubernetesを利用して、負荷分散やリソース管理を行う。実際に、同社はミドルウェアなどの自社製品のコンテナ化を進めている。

同社が提供するIBM Cloudは、130を超えるサービスを備えた開発・実行基盤である。IBM Cloudを通じて、顧客はAI「Watson」を利用することや、オンプレミス環境にあるシステムをクラウド上に移行することなどが可能になる。

つづいて、三澤氏は、IBM Cloudを備えるサービスの一つであるIBM Cloud Private (ICP)について述べた。ICPは、Kubernetesなどの基盤技術を用いて、プライベートクラウドやオンプレミスなどの自社専用の環境に、アプリケーションの開発環境を提供するソフトウェアである(写真)。

さらに、三澤氏はIBM Cloud Automation Manager (CAM)について説明した。CAMは、複数のクラウド環境において、サーバー環境などの構築を自動化するツールである。CAMによって、顧客企業は、コンテナ化されたアプリケーションをオンプレミスや複数のクラウドのなかから、特性に合った最適な利用形態で自動的に展開することができる。そのため、顧客企業は効果的にマルチクラウドを活用し、特定のクラウドへのベンダーロックインを回避している。

加えて、三澤氏は、米IBMと米Red Hat Inc.が提携を強化したことに触れた。協業体制の強化により、顧客はKubernetesだけではなく、Red Hat OpenShift Container Platformを通じても、ICPなどのIBMの主要なサービスを利用することが可能になった。

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今後、複数のITベンダーが提供するプラットフォームを共通の基盤とするなど、各社のサービス提供範囲拡大に向けた動向について注目していきたい。

(井上 圭介)

2018.06.27

【アナリストオピニオン】2018年はIoT元年になるか?②

「IoT×○○○」が需要創出のトリガーになる

上述したように、現状ではIoT単体で拡販を図るのは難しい。そこで別のアプローチとして、「IoT×○○○」によって価値を増幅する取り組みが広がっている。

例えば「IoT×LPWA」とすれば、屋外でのIoT活用可能性が一気に広がる。現状ではまだ実証レベルの案件が主体であるが、長距離・広域カバー及び低消費電力といった点がIoTの普及拡大に寄与する蓋然性は高い。LPWAに加えて、さらに電源問題を低減するEnOcean技術や高機能ボタン電池、環境発電技術などが組み合わされば、より一層IoTポテンシャルは高まる。

この他にも、価値創出局面でKeyWordとなる世代技術としては、「IoT×5G」「IoT×AI」「IoT×ロボット」「IoT×VR/AR」「IoT×ドローン」などがあり、このような要素技術が揃うことで、改めてIoTの有用性が高まってくると考える。

以下に、今後「IoT×○○○」で期待されるソリューション事例を記載する。  

◆工場・製造:予兆診断・異常検知(IoT×AI)、現場作業者の作業支援/研修サポート(IoT×AI×スマートデバイス/VR・AR)
◆運輸・物流:交通拠点での接客・おもてなし(IoT×コミュニケーションロボット×AI)
◆ 介護・保育:施設向けサービス(IoT×センサーシステム×スマートデバイス)
◆ サービス:観光地・イベント・商品紹介の高度化(IoT×VR・AR×5G)
◆ サービス:高臨場感・自由視点映像提供サービス(IoT×VR・AR×AI×5G)
◆ サービス:見守りサービス(IoT×スマートデバイス/センサーシステム×LPWA)
◆ インフラ:劣化診断サービス(IoT×AI×ドローン×LPWA)
◆ 環境計測:微細気象計測(IoT×ドローン/センサーシステム)

 

 

 

IoTの普及で「非保有型社会化」が進むと予想

今後のビジネスシーンにおいて、IoT活用が見込まれる領域でのビジネスの方向性を、「保有」と「自動化」を軸として示した(下図参照)。

保有は製造業(生産機械・設備など)や自動車、医療機器などで大きく減少して、徐々に「サービス提供」「コト売り」型のビジネスに転換すると見る。つまりIoTを使うことで、新たなサービスモデルが実現すると考える。ここでのイメージは、カーシェアや従量課金タイプのMFPモデル(複合複写機モデル)などが想定される。

一方、エネルギー(発送電施設の維持管理など)やインフラ(維持管理など)、農業・畜産などでは、当面は資産保有タイプのビジネスが優勢であると考える。また水道事業などでは、保有と運営管理を切り分ける形が増えており、他の分野でも同様な流れがある。

「自動化」は、産業分野に係わらず全般的に進展する。中でもヘルスケア(健康モニタリング)やインフラ(維持管理・保全業務など)、防災分野などでは、急速に自動化が進む可能性がある。

また自動車では、コネクテッドカーから自動運転への深化を念頭に、長期的には完全自動運転(レベル5)の実現が期待される。併せて自動車業界が、製造業からモビリティサービス業(移動サービスを提供するビジネス)へと転換することが予想される。

一方、社会インフラや農業・畜産では、IT導入による生産性向上や効率化が限定的であることから、当面は労働集約的な構造が継続すると見る。

○本シリーズの①は下記URLよりご覧いただけます

(https://www.yanoict.com/daily/show/id/138)

○全文は下記URLよりご覧いただけます。

(https://www.yanoict.com/opinion/show/id/236)

2018.06.26

【アナリストオピニオン】2018年はIoT元年になるか?①

現場力の高い日本では、産業向けIoTの導入ハードルは高い

ここ数年、IT業界では「今年こそIoT元年」といった先行期待が続いている。しかし2017年に至るまで、特に製造や物流、建設といった産業分野においてはIoT導入が本格化した印象はない(PoC的なプロジェクトは増えている)。

以前のIoTは、ほぼM2M(machine to machine)として認知されていた。M2Mは概して投資規模が大きいビジネスで、投資余力のある大企業を中心に、投資効果が明確な領域をターゲットとして拡大してきた。そのためM2Mでは、領域的な広がりが限定的であった(中小・零細事業者や投資効果が不明瞭な領域への浸透には課題があった)。

一方、IoTはM2Mと比べてスモールスタートが容易であり(相対的な投資規模が小さい)、その分、ビジネス領域/ターゲットユーザは多岐に渡る。さらにIoTでは、既存のスマートフォンやタブレットベースのシステム構築も可能であり、ユーザから見た親和性が高いといった特徴がある。

IoTでは‘モノ/ヒト/コト’に係わる情報・データを収集し、その情報・データをインターネットや公衆回線、専用線などを介して蓄積(ビッグデータ化)。これにより、「従来は見えなかったものを見える化」すること、言い換えれば「現実世界の姿をデジタル化する」ことを目指している。この「見える化」の次のステップとして、収集データの分析・解析により新たな価値やサービス、ソリューションを生み出すことを狙うものである。

実は、ここにIoT普及での壁がある。つまりIoT導入のファーストステップである「見える化」だけでは、どうしても訴求力に欠けるきらいがある。

現業の「見える化」は、業務効率/生産性の向上、省力化/省人化には重要な要素である。しかし、工場に代表される現場力の高い日本においては、この言葉が刺さらない印象である。既に、現場の業務効率は世界トップレベルで、加えて現場作業者のスキルも世界トップレベルである。このような環境下で、新たなIT投資である「IoTを導入する」ことのハードルは低くない。(早川泰弘)

○全文は下記URLよりご覧いただけます。

(https://www.yanoict.com/opinion/show/id/236)

2018.06.25

【TV出演のお知らせ】

矢野経済研究所の代表取締役社長 水越が明日26日の朝に、モーニングCROSSにコメンテーターとして出演します。

ご覧になった方は感想などもお寄せ下さい。

■日時:2018年6月26日(火)午前7:00~8:30(全時間)

■番組名:TOKYO MXテレビ「モーニングCROSS」(毎朝のニュース・情報の生ワイドショー)

http://s.mxtv.jp/morning_cross/

■チャンネル:地上波9チャンネル(091ch)

■出演内容:コメンテーターとして全時間出演

■MC:堀潤氏、宮瀬茉祐子氏

■他の出演者:フィフィ(タレント)、小林 至(元プロ野球選手/江戸川大学教授)

2018.06.22

【創立60周年記念セミナー・祝賀会「2030年の日本社会と成長産業」開催のご案内】

矢野経済研究所は、創立60周年を迎えます。

つきましては、創立60周年記念セミナー・祝賀会「2030年の日本社会と成長産業」を下記のとおり開催することとなりましたので、ご案内申し上げます。

 

日時:2018年7月26日(木)

   第1部(セミナー):16:00~17:40

   第2部 (祝賀会):18:00~20:00

会場:ハイアットリージェンシー東京

会費:1万円(税込)

お申込み、詳細につきましては下記のURLをご覧ください。

https://www.yano.co.jp/60thanniversary/seminar/index.php

お忙しい中大変恐縮ですが、どうぞお気軽にお越しください。

社員一同、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

2018.06.21

【アナリストオピニオン】CPS時代を迎え、注目されるPHM(Prognostics and Health Management)②

CPS時代に必要な物理メカニズム把握の取り組み

PHMが期待されるのは、AIの失敗が背景にあるといえる。データを集めただけでは故障予知するのは容易ではなく、その現状については、昨年、『2017 製造業のIoT活用の実態と展望 -保全・故障予知の現状とAI(人工知能)の可能性-』において詳細をレポートした。

しかし、“AIは使えない”といって、故障予知をはじめとする製造現場への適用を取りやめるわけにはいかない。CPS(サイバー・フィジカル・システム)やインダストリー4.0などのコンセプトが、製造業のありようを変えようとしているからだ。この変革からは逃げるわけにはいかない。
特に重要なのはCPSだ。ゴールは故障予知ではなく、CPSを見据えなければならない。

CPSは、物理的なものと瓜二つのものをサイバー空間上で再現しようという試みである。CSPとほぼ同義語でデジタルツインという言葉があるが、まさに“デジタルの双子”を作ろうとするものだ。

しかしながら、製造現場におけるフィジカルの世界は、まだまだ理解できてないことがほとんどである。3D CADで見た目上は双子を作れたとしても、製造システムとしての再現度はまだまだ低い。

そしてCPSを完成させるためには、メカニズムの解明が不可欠だ。今後、たくさんのセンサーデータを取ることで、これまで想定していなかったような挙動などが可視化されていくだろう。工学系の知見に加え、データ分析やAIなどを活用することで、工場システムのメカニズムの解明が試みられるだろう。故障予知は、その第一歩として格好の研究対象といえる。

これからは物理とサイバーは密接不可分なものとして存在することになる。故障予知の研究を通じて、工場や製品のシステム全体に対するメカニズムを理解していくことができれば、故障を予知するのみならず、サイバー空間上でシミュレーションを展開する際にも役に立つ。そしてシミュレーションが高度化すれば、工場設計、製品設計というプロセスが、更に強いものとなるはずだ。
いま、こうしたメカニズムの解析・理解について一番近い取り組みがなされているのはPHMだろう。航空・宇宙という予算規模の大きな業界が主導しており、一般産業がすぐに取り入れられるのかは分からないが、これまでも航空・宇宙産業での先端技術は、こなれてくると他の産業へと展開されている。CPSの取り組みが本格化すれば、注目度はあがってくるだろう。

日本の強みは、IT側ではなく、機器や部品といった物理側にあるといえる。加えて、TPMといった全員参加活動を効果的に行える優秀な人材が現場にも多数いる。現場を知る者が統計解析やホワイトボックス型の機械学習などを使いこなすことができれば、メカニズムの解明に高いアドバンテージを持って挑むことができるのではないだろうか。
データアプローチは、今後、さらに重要性を増していくことだろう。しかし、データの解釈のみに目を奪われるのではなく、そこにある物理的な現象そのもののメカニズム解明に挑むことが、将来のCPSという世界において、大きな役割を果たしていくのではないだろうか。

○本シリーズの①は下記URLよりご覧いただけます

(https://www.yanoict.com/daily/show/id/135)

○全文は下記URLよりご覧いただけます

(https://www.yanoict.com/opinion/show/id/235)

2018.06.20

【アナリストオピニオン】CPS時代を迎え、注目されるPHM(Prognostics and Health Management)①

PHMとは

保全関係者で注目されつつあるPHMという言葉をご存じだろうか。
PHMとは、Prognostics and Health Managementの略であり、「故障予測と正常性の管理」などと訳される。その目的は、保全に係る時間とコストの削減・最適化であり、具体的には、状態監視や診断技術などを用いて故障を減らすことで、ダウンタイムを無くし、生産効率・設備効率を上げようとする考え方や取り組みのことを指す。

国内の製造業ではAIブームを受けて、“故障予知”が大いに期待され、多くの企業が手探りでデータ解析に乗り出した。しかしながら、その道のりは険しく、成果がでているとは言い難い。そのようななか、海外で先進的に研究されてきたPHMが、手がかりになるのではないかと注目されている。

PHMは、もともとは軍事業界、航空機業界で研究が重ねられてきたものだ。パーツやコンポーネントの状態をリアルタイムでモニターすることで障害を予測し、適切な処置を行うことで、航空機の整備をプロアクティブに実施することを意図して研究された。

PHMの目的は、次の3つからなるとされている。AIブームにより、統計やマシンラーニングなどによるデータドリブン手法がもてはやされたが、PHMではそうした手法のみならず、物理原理・現象論に基づく物理ベース手法も重視している点が一つの特徴である。

(1) Diagnostics
機器の状態を把握することで、異常の予兆を捉える(Anomaly detection)、不具合の種類・箇所を特定する(Fault Isolation)、また不具合の程度を知る(Fault identification)こと。
(2) Prognostics
機器の劣化進行をモデリングすることで残寿命(RUL)を予測すること。
(3) Health Management
Diagnostics/Prognostics の結果およびその他利用可能な情報やオペレーション上の要求に基づいて、メンテナンスやロジスティクスに関する適切な意思決定をすること。

(出所:株式会社電通国際情報サービス 資料による)

協会としては、PHM Societyがあり、PHMの発展を支援する非営利団体として設立されている。昨年(2017年)は初めてアジア地区(韓国)で年次総会が開催されており、日本からは東海大学 教授の今村誠氏が共同議長として出席している。

○全文は下記URLよりご覧いただけます

(https://www.yanoict.com/opinion/show/id/235)

2018.06.19

矢野経済研究所は、中国全業種・有望企業情報オンラインを提供しています。

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新サービスのご案内「中国全業種・有望企業情報オンライン」

http://www.yano.co.jp/digital/china/

2018.06.18

【被災された方々へのお見舞い】

本日、関西地方を中心に大きな震災が発生いたしました。

被害に遭われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。また、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

本日は投稿を控えさせていただきました。明日から再び情報発信に努めていきたいと存じます。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

2018.06.15

【ついにXビジネス協議会が始動!!!】

弊社は、既成の枠にとらわれず、卓越した製品や技術を有する「一芸に秀でた」エクセレント・カンパニー、プロダクト、テクノロジー、タレント(人材)を繋ぐ、新たなプラットフォーム事業として、「Xビジネス」の運営を、2017年7月3日より本格的に開始しております。

今後、Xビジネス協議会では、今後、賛同企業・組織の募集活動、定期的な協議会の開催、「Xビジネス」を興隆させるための各種イベント活動等を積極的に行ってゆく予定です。

詳細予定については、随時、公式ホームページ(xbusiness.jp)でご案内して参ります。

https://xbusiness.jp を是非ご覧ください!

協議会には、クリプトン・フューチャー・メディアやブシロード、TENGAのほか、アサツーディ・ケイや自治体に加えて、アドバイザリーボードには細貝淳一 氏 (アライヴマテリアル株式会社 代表取締役)や新村和大 氏 (一般社団法人スタートアップ・リーダーシップ・プログラム・ジャパン 代表理事)、ショーン・マクアードル川上 氏(株式会社ブラッドストーン・コンサルティング 代表取締役)が参画しております。

https://xbusiness.jp/xbusiness/conference

2018.06.14

AIにできない仕事⑬  人材コンサルにみたAIにできない仕事

今年2月初旬、アジア取材を終え日本への帰路につく中シンガポール空港で、チェックイン後にコートをホテルに忘れたことに気づいた。ホテルに戻るわけにもいかず、帰国後に送り返してもらうしかない。その時ふとホテルのテレビで「東京は3センチの積雪で明け方は氷点下の寒さです」とやっていたのを思い出し、30度のアジアからコート無しで羽田空港に降り立つと凍えるのではないかと不安になった。(写真はイメージ)

海外で不安になった時は日本人に話しかけるに限る。たまたま近くでにぎやかに話していた30代の若者(60歳の筆者から見れば若者)と、なぜか高齢の画家がいたため、話しかけてみた。どうやら若者は人材コンサルタントでありASEAN各国の日本企業に現地人材活用ノウハウをコンサルしてきた帰りらしい。高齢の画家はお腹がすいてカップヌードルを購入したもののお湯が無いので困り、カップヌードルを食べられないことの悲しみを、若者に切々と訴えかけていた。若者は画家のためにお湯を探して空港内を聞きまわっていたがやはりお湯はなく自分のお土産のなかから何やらクッキーを取り出し画家に与えていた。

若者は憤っていた。「お湯の設備がないのにカップヌードルを売るとはけしからん。この空港は何を考えているのだ!」。コート無しで不安になり既に自分のことしか考えられなくなっていた筆者からすれば、他人のことで怒ったりできるなんてすごい!という感じ。思い切ってコートを忘れてきたことを話してみると、わざわざスマホでチェックして「現在の東京の気温は●度で雪がつもっておりコートなしでは無理ですよ。空港内マップではユニクロがあるからで何か買ったほうがいい。」とのこと。筆者は早速防寒パーカーを購入した。

若者を見ていると、周囲にいる人々全体を俯瞰し、憑依するかのようにひとりひとりの気持ちを感じ取り、何が問題なのかを考え、自分に何ができるかを提示していた。それは人材コンサルタントという職業により鍛えられた脳の運動神経とでもいったものかもしれない。おそらく人材コンサル業においても、彼はこのように多くの人々から頼られているのであろう。

AIは膨大な量のDBから、人間よりもすぐれた解決策を提示することが可能だ。しかし、他人のために憤ったり、他人の悲しみを聞き癒したり、コートを忘れた筆者のためにユニクロに行けと勧めたり、それ以前に、不安だった筆者が思わず話しかけてしまうような雰囲気をかもしだしたり・・・というのはできないのではないか。

以前から「サービス産業におけるフェイストゥフェイスの接客業はAIに変わられにくい」と言われていたが、その意味を実感できた。AIにできない仕事のヒントはこの辺りにもあるかもしれません。

(森 健一郎)

2018.06.13

【スイーツ部】ICT・金融ユニット研究員が紹介したいスイーツ③

今回のスイーツは我が部で人気のリラックマシリーズ。

リラックマとキイロイトリの2匹が仲良くイチゴを食べながらチョコンと鎮座しています。可愛いデスネ。

★キイロイトリはしっとりしていて、ハニーメイプル味とありますが、甘さ控えめな白餡がギュッと詰まっています。

口に入れると白餡に入っていると思われます、メイプルの柔らかな味が優しく広がります。

★リラックマはイチゴ味。白餡に含まれているからか、あまりイチゴ感は感じられません。ただ、餡の中にあるイチゴのタネが時々、食感として主張しており、イチゴが入っていることを主張してきます。香りもほんの僅かですが感じられます。

甘さはキイロイトリと同じく控えめ、さっぱりした感触です。

2匹とも甘さ控えめでさっぱりしたお味ですから、2匹一挙に食べるのもよし。

12時、15時と1匹ずつ分けて食べるもよし。はたまた2人でたべるもよし。

いろんな食べ方ができますネ♪

疲れた日に2匹のホンワカした姿に癒されるのもよいのではないでしょうか。

1日がんばりましょう。

(やまぐち)

2018.06.12

【ナビタイムジャパンのトラック専用カーナビ「トラックカーナビ」】

皆さんはトラック専用のカーナビアプリがあることをご存知ですか?

電車の乗り換え案内アプリなどを手がけるナビタイムジャパンが、世界で唯一トラック専用のカーナビアプリ「トラックカーナビ」を提供しています。

はじめに自身の運転するトラックの車高や車幅を登録します。そうすると、トラックの車高、車幅、規制情報なども加味した最適なルート案内が行われます。各経由地/目的地ごとに車両の左側に目的地がくるように案内が行われることはもちろん、複数の訪問先がある場合の最適な訪問順の計算、駐車可能な施設の検索ができます。なお、アプリケーションは月額700円から利用することができます。

私自身トラックを運転することはありませんが、世界で唯一のトラック専用のカーナビであることに驚きました。ナビタイムジャパンでは他にもツーリングや自転車、ウォーキングのルート案内を行うアプリケーションを提供しています。今後も更なる横展開をするのか、それとも全く別の領域へ乗り出していくのか、関心が高まりました。

※「トラックカーナビ」の詳細につきましては、下記のURLよりご覧いただけます。

http://products.navitime.co.jp/service/truck/

2018.06.11

【TV出演のお知らせ】

来る6月12日(火)の新ビジネス情報番組「ザ・ビジョナリー~異才の花押」(19:58~20:27)の先行特別番組に矢野経済研究所の代表取締役社長 水越がゲストとして出演いたします。

同番組はショーン・マクアドール川上氏を案内役に、企業経営者と対談を行うビジネス情報番組で、来る7月3日からのレギュラー放送開始に先駆けての特別番組です。

■出演日時:6月12日(火)19:58~20:27 <TOKYO MX1 091チャンネル>

(再放送)6月17日(日)9:30~10:00 <TOKYO MX2 092チャンネル>

■番組名:TOKYO MX「ザ・ビジョナリー~異才の花押」

案内役のショーン・マクアドール川上氏と毎回ゲストとして招かれる企業経営者とのビジネス対談を通じて、未来を展望する「ビジネストークライブ」番組です。

7月3日からのレギュラー放送開始に先駆けて、6月12日(火)19:58~20:27(TOKYO MX1 091チャンネル)に特別番組が放送されます。

TOKYO MX「ザ・ビジョナリー~異才の花押」公式ホームページ:http://the-visionary-project.com/

2018.06.08

【アナリストオピニオン】新しい自動車所有方法?米国で自動車のサブスクリプションサービスが拡大④

変わり種としてはLessがある。は、従来の3年リースとほぼ同じであるが、リース期間中には年1回車両を変更できる点が異なる。399USドル/年のメンバーシップ料金が 必要だが、Lessが大量契約することで月々のリース料金がディスカウントされることで15%~20%安くなるという。提供車両はBMW、Mercedes Benz、Audi等Lessが選定したプ レミアムカーを対象としている。現時点では、Lessのサービスエリアはサンフランシスコベイエリアのみである。

lessauto.co

Revolveでは、マセラティ、アストンマーチン、ポルシェをはじめとしたプレミアムカーを提供するサブスクリプションサービスを南フロリダエリアで提供している。 2,600USドル/月でスポーツカーやハイエンドSUVを所有できるが、期間は2~4カ月間としている。

driverevolve.com

Borrowは、EVに特化したサブスクリプションサービスだが、車両の所有はBorrowにとどまるためレンタルサービスに近い。2種類のプランがあり、低価格プランの「City」 では日産リーフかFiat 500eを選ぶことができ、3カ月間で499USドル/月、9カ月間で399USドル/月である。「Premium」プランでは、BMW i3かVolkswagen eGolfが選択でき、3カ 月間624USドル/月、9カ月間524USドル/月である。「Platinum」プランとしてTesla Model Sを含むプランも準備中である。プランにはメンテナンスやロードサイドアシスタン スは含まれているが、保険は別である。Borrowの提供エリアはロスアンゼルスのみで、車両は中古車である。

Fairは、長期間のリース契約なしで自動車を持てるファイナンスを提供するサービス。運転免許証のスキャンから信用調査を行い、融資可能枠に相応しいエリア内の車両リ ストを提示するまで、手続きの全工程がスマートフォン上で完結する。

Carmaは、自動車サブスクリプションサービスの提供と同時に、サービスプラットフォーム、コンサルティングサービスも提供している。Carmaでは、保険やメンテナンス、 ロードサイドアシスタンスの費用が含まれた3種類の月額プラン(500マイル:400USドル/月、800マイル:549USドル/月、1,200マイル:599USドル/月)があり、30日ごとに乗り換 えることも可能である。

Yoyoは、走行距離に応じた費用を支払うタイプのサブスクリプションサービス。シリコンバレーのパロアルトを本拠としており、サービスは依然準備中である。

こうした動きは米国だけではない、Droverはイギリスロンドンを拠点とするカーサブスクリプションサービスである。保険から税金、メンテナンスなど一切を月額固定サー ビスで提供するのは他と同様だが、大手レンタカーやOEMのディーラーとパートナーシップを結ぶことでこれらの企業に在庫として眠る保有車両をマネタイズし、ユーザーには 幅広いブランドや車種の選択肢を提供することに成功している。
コンパクトカー2017年Mini Cooper Dで347ポンド/月、プレミアムカーの2018年Mercedes Benz C-Classで686ポンド/月などとなっている。

レクサスでも新型Lexus UXでサブスクリプションによる提供が予定されており、メルセデスベンツも米国内で「Mercedes-Benz Collection」としてサブスクリプションを実 験する予定である。
アウディがサンフランシスコベイエリアでテスト提供中のモビリティサービス「Audi On Demand」は、1日~28日までの短期間レンタルに近いサービスである。ほかのエリアへ 拡大する計画はまだない。

自動車のサブスクリプションサービスは、自動車ディーラー同様実際にユーザーまで自動車を納車する必要があるため地域密着性が高いことから、今後も各地で提供する事 業者が今後も増加する見通しである。

○本シリーズの①は下記URLよりご覧いただけます

(https://www.yanoict.com/daily/show/id/114)

○本シリーズの②は下記URLよりご覧いただけます

(https://www.yanoict.com/daily/show/id/113)

○本シリーズの③は下記URLよりご覧いただけます

(https://www.yanoict.com/daily/show/id/117)

○全文は下記URLよりご覧いただけます

(https://www.yanoict.com/opinion/show/id/233)

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