矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

デイリーコラム


2018.12.28

<年末年始休業のお知らせ>

矢野経済研究所は、明日12月29日(土)から1月6日(日)まで年末年始休業となります。そのため、次の営業日は1月7日(月)です。

2018年も、残すところあとわずか数日となりました。皆様にとって、今年はどのような1年でしたか?
新卒で入社して今年2年目を迎えた私は、単独で取材をする機会が何回かありました。
まだまだ勉強することは多いですが、少しでも皆様のお役に立つ市場調査資料を発刊できるように努めていきます。

このページは、矢野経済研究所の研究員が、ICT業界動向や調査研究について、コメントを発信しています。来年も楽しんでいただければ幸いです。

皆様よいお年をお迎えくださいませ。

2018.12.27

【グッズ販売でのQRコードの活用】

先日、野間がキャッシュレス決済の本命はQRコード決済と睨んでいると言っていました(https://www.yanoict.com/daily/show/id/284)。

決済まではいきませんが、最近はコンサート会場のグッズ販売でもQRコードが用いられているところがあります(事前にアプリのダウンロードが必要)。

まず、会場近くでチェックインするとグッズ一覧が表示されます。次に、何を何個欲しいのか入力し終わるとQRコードが発行される運びです。これまではグッズ販売のスタッフさんに買いたい物を口頭で伝えていたため、聞き間違え、覚えきれないなども起きていました。ですが、この仕組みになり、QRコードをバーコードリーダーでスキャンしてもらうだけでOKになったため、列の進みもいくばくかスムーズになりました。ただし、現状では「買う」ところはカードもしくは現金なので、そこはもう一歩、なのかもしれません。野間が言うところの3年後、このグッズアプリがどこまで進化しているか、楽しみです。(小山博子)

2018.12.26

【DX推進ガイドライン DX取り組みへの視点を提供】

経済産業省から「DX推進ガイドライン」が発表された(2018年12月12日)。DXとはデジタルトランスフォーメーションのことで、今年の5月に「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」を設置し、国内のレガシーシステムへの問題などについて言及してきたが、いよいよガイドラインまで落とし込み、DX実行の後押しするところまできたようだ。

内容をみると、ガイドラインに書かれた失敗ケースが ”DX失敗あるある集” のようでおもしろい。最初の方に登場する「戦略なき技術起点の PoC は疲弊と失敗のもと」「 経営者が明確なビジョンがないのに、部下に丸投げして考えさせている(「AI を使って何かやれ」)」には、”まさに、それウチ!”とうなずくIT部門の方も多いのではないだろうか。

全体としては、DXへ取り組むにあたっての視点を提供しているものの、あくまでガイドラインであって、これをもってしてDX実現の特効薬になるわけではない。ガイドラインが提起する内容を、組織体としていかに実装するか頭を悩ませることにもなるだろうし、あきらめのため息でそっ閉じする人も少なくないだろう。それでもDXが重要なのもまた事実である。興味ある方は一読するとヒントが見つかるかもしれない。(忌部佳史)

http://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181212004/20181212004.html

2018.12.25

【Happy Holidays!】

今朝サンタが来ていたお家も多いことでしょう。

3連休は満喫できましたでしょうか。

みなさま楽しいクリスマスの一日をお過ごしください。

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年末になりましたが、2018年に発刊した、ICT・金融分野の市場調査レポートをご紹介します。
最新のタイトル一例は以下の通りです。

「2019 アフィリエイト市場の動向と展望」
「2018年版 3Dプリンタ市場の現状と展望」
「2018-2019 リテール市場におけるAI活用の事例研究」
「2018年版 国内クラウドファンディング市場動向」
「2018 ワークスタイル変革ソリューション市場の実態と展望(ソリューション編)」

業界で関心の高いテーマを取り揃え、
担当の研究員が独自の調査により最新の市場動向をまとめています。

以下のリンクから、詳細をご覧いただき、
来年の貴社のビジネスの参考にしてください。

https://www.yanoict.com/market/report/issued/2018

 

※写真は弊社オフィスのある中野坂上駅前です。

2018.12.21

【スイーツ部】ICT・金融ユニット研究員が紹介したいスイーツ⑧

今回もコンビニスイーツとなりますが、11月27日よりローソンにて「Uchi Café×GODIVA フォンダンショコラ(税込350円)」が発売されました。

何度か売り切れを体験しつつも、先日ようやく入手いたしました。

電子レンジで温めるとよりおいしくいただけるとのことで、社内の何ワットかも良く分からない電子レンジで心の中で数を数えつつ、温めてみました。

フォークを入れた瞬間に中からチョコレートが溶け出し、見た目は最高です。味もチョコレートが濃厚で、とてもおいしかったです。

おかげさまで午後の業務ももうひと踏ん張りできそうです。

皆様、良い週末をお過ごしください。(宮川典子)

2018.12.20

【リレーコラム:一番記憶に残っているIT】CD②

矢野経済研究所ICT・金融ユニットでは、研究員が日々ICT関連分野の調査/研究をしています。そんな研究員たちの、「一番記憶に残っているIT(IT技術/ツール/ウェブサイトなど)」は、一体何でしょう?リレーコラム形式でICT・金融ユニットのメンバーが順に綴っていきます。第9回目の執筆者は、電子決済やクレジットカード市場などについて研究する高野です。

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初めて買ったCDの透明のビニール袋の封の開け方や帯のしまい方からCDのかけ方まで、何もかもに戸惑いながら聴いたその曲の心地よさは、今でも心に残っています。

当時は、CDからカセットテープに音源を落としていましたが、気が付いたら、カセットテープからMDに変わっていました。iPodが出てきてからは、曲をダウンロードすることが主流になり、CDの存在感は薄れている感があります。テクノロジーの進化により、コンテンツのデジタル化が進み、販売チャネルや販売手法は、今後も大きく変わっていくと思いますが、きっとコンテンツが生み出すバリューは不変なのではないかと感じています。(高野淳司)

○本コラムのシリーズ①はこちらよりご覧いただけます

2018.12.19

【リレーコラム:一番記憶に残っているIT】CD①

矢野経済研究所ICT・金融ユニットでは、研究員が日々ICT関連分野の調査/研究をしています。そんな研究員たちの、「一番記憶に残っているIT(IT技術/ツール/ウェブサイトなど)」は、一体何でしょう?リレーコラム形式でICT・金融ユニットのメンバーが順に綴っていきます。第9回目の執筆者は、電子決済やクレジットカード市場などについて研究する高野です。

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私がこれまでで一番記憶に残っているIT技術は「CD」です。「CD」の存在を知るその時までは、音楽を聴くという習慣はなかったのでが、ある日、私の中に今まで経験したことのない感情が芽生えてしまったのです。“この曲、心地いい、ずっと聴いていたい”という沸き上がる気持ちを抑えられず、とあるアクションに出ました。

それは、録音が出来るラジカセをテレビのそばにおいて、テレビから流れてくるその曲を録音してしまうというものでした。ドラマを録画し、家族全員が寝静まるのを待ち、一切雑音が入らない環境をどうにか作って、いざ録音。ドラマを再生して、ドラマのオープニング曲のスタートに合わせて録音のボタンをポチっと録音開始。すると、兄が部屋に入ってきてしまい、兄から、「なんしようと(博多弁)」と聞かれたので、「録音」と私は答えました。すると兄が、「馬鹿か!CDで聞けばよかろうもん」と、私は今思えばチーンという感じですが、私は訳がわからず「CDって何」、兄「へ?CD知らんと?」、私「どこに行けば手に入ると?」、兄「CDショップ」、私「え、そんな便利なものがあると?」といったやり取りを経て、翌日、そそくさとCDショップの場所を目がけて猛ダッシュ、なけなしのお小遣いを握りしめて。(高野淳司)

2018.12.18

QR決済の後発「PayPay」

QR決済の後発、ソフトバンクグループの「PayPay」の大規模なキャンペーンが話題となっている。100億円を還元することで、一気にQR決済のデファクトを取りに行っている印象である。

かつてソフトバンクはブロードバンドの普及を目指して、同様に大規模なキャンペーンを行ったことがあった。そう、ADSL用のモデムの無料ばらまきキャンペーンだ。当時の衝撃はすさまじく、実際にADSLの普及、ひいては現在の国内のBBインフラの整備に大きく貢献したと言って良いだろう。

同社のこれぞと決めると一気に投資をして勝負をかけてくるが、今回のPayPayの一大キャンペーンは、それだけ同社がQRコード決済が成長すると読んでいるからであろう。

実は私も日本のキャッシュレス決済の本命はQRコード決済と睨んでいる。3年後にどうなっているか、非常に楽しみである。(野間博美)

2018.12.17

【TOKYO MXテレビ 9チャンネル「モーニングCROSS」に水越社長生出演のお知らせ】

矢野経済研究所の代表取締役社長 水越が明日18日の朝に、モーニングCROSSにコメンテーターとして出演します。ご覧になった方は感想などもお寄せ下さい。

■日時:2018年12月18日(火)午前7:00~8:00(全時間)

■番組名:TOKYO MXテレビ「モーニングCROSS」(毎朝のニュース・情報の生ワイドショー)

http://s.mxtv.jp/morning_cross/

■チャンネル:地上波9チャンネル(091ch)

■出演内容:コメンテーターとして全時間出演

※他の共演者:田中ウルヴェ京氏(日本スポーツ心理学会上級メンタルトレーナー)、森田 豊氏 (医師/医療ジャーナリスト)

■MC:堀潤氏、宮瀬茉祐子氏

2018.12.14

ここまでやっているの・・?スウェーデンのキャッシュレス事例

近頃、PayPayの『100億円あげちゃうキャンペーン』に関するニュースを目にした人は多くいるだろう。

現在日本では、2019年10月に予定する消費増税への景気対策として、クレジットカードなどでのキャッシュレス決済をした際、5%のポイント還元が検討されている。日本のキャッシュレスへの機運が高まる中、世界ではどのようなキャッシュレスソリューション/製品が利用されているのだろうか。                                   

キャッシュレス決済が特に進んでいるスウェーデンでは、2015年に体内に埋め込んで使用する米粒大のマイクロデバイスを開発した。体内に埋め込む際は、注射器のようなものを使用し、手の親指と人差し指の間に注入する。2017年にはスウェーデンの国営鉄道で新たな料金の支払い形態として採用されており、2018年10月時点では同製品を約4,000人利用しているといわれている。

***

医療目的で体内に電子機器を入れることはこれまでもあったが、キャッシュレスの利便性を理由に、体内埋め込み型の製品が今後どの程度浸透していくのか着目していきたい。実際にマイクロチップの埋め込みを行った人は「それほど痛みを感じない」と言うが、私は痛そうなので今のところは遠慮しておこうと考えている。(宮川典子)

※ご参考までに

https://www.businessinsider.jp/post-167408

2018.12.13

【矢野ICTアナリスト通信】DVDへのダビング

ハードディスクからBlu-rayまたはDVDへのダビングができなくなりました。こまめにダビングしておくことが大切だと身を持って知った次第です。とはいえ、諦めきれないものもあるので、他社製ディスクを買ってみたり、クリーナーを買ってみたりしました。ですがなかなか目的は達成できません。最後の手段!と100円ショップのディスクを買ってみたのですが、なんとこれが正常に作動しました。100円ショップのクオリティは素晴らしいですね。何とか1枚分のダビングが終わったところで100円ショップのディスクも読み込まなくなってしまいました。最後の力を振り絞ってくれたのでしょう。欲を言えばもう少しだけダビングしたい作品が残っているので、また折をみて挑戦したいと思います。(小山博子)

2018.12.12

【タイの道路交通】

先日休暇の際にタイを訪れました。タイの道路交通について、日本との共通点と相違点を漠然と感じました。

共通点は渋滞の発生です。特に通勤・退勤時の朝晩には、多くの自動車やバイクが首都バンコクに溢れていました(写真①)。

日本と異なった点は、交通ルールがあまり遵守されていない点です。自動車はウィンカーを出さずに角を曲がったり、追い越しのために車線変更を繰り返すことも珍しくありませんでした。さらには、高速道路で路肩を走行する自動車までみられました。

そんなタイの町中をトゥクトゥクに乗って駆け抜けたことは良い思い出です。トゥクトゥクとは東南アジアで使用されている三輪タクシーです(写真②)。自動車が備えているドアや窓はなく、走行中は風や景色を存分に楽しむことができます。

現在、タイを含めた東南アジアでは、一般のドライバーが自家用車などを利用してタクシーのように乗客を運ぶサービスを提供する、配車アプリ「Grab」が使用されています。一緒にタイへ行った友人が事前にGrabをスマートフォンにインストールしていましたが、旅行中に使うことはありませんでした。町の至る所にタクシーやトゥクトゥクがみられたからです。しかし、今度タイを訪れた際にGrabを使用すれば、今回の旅行とは一味変わった車の旅を楽しめるかもと思いました。(井上圭介)

2018.12.11

【イベント開催のお知らせ】第2回InsurTechイベントー来月開催ー

2019年1月16日に弊社主催「第2回 InsurTechセミナー」を開催します。

今回は中国・衆安保険のBill Song COOによる基調講演をはじめ、金融庁や生命保険会社、スタートアップによるパネルディスカッションなど、盛りだくさんの内容となっています。

また、定員も180名と、前回の90名から倍にして、より多くの生命保険関係者の方々と情報共有、InsurTech市場を盛り上げていきたいと考えています。

特に生命保険会社の方や、InsurTech系のスタートアップさんにはお勧めのイベントとなっております。投稿のシェアも大歓迎です。ぜひ、よろしくお願いいたします。皆様のご参加、お待ちしております。

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■イベント名

生命保険会社向け 第2回InsurTechセミナー

■開催日時

1月16日(水)13時~19時半(18時~懇親会・名刺交換会)

■開催場所

大手町ファーストスクエアカンファレンス イーストタワー2階

■詳細

https://www.yano.co.jp/seminar/2019/0116/0116.html

2018.12.10

マレーシアでのGrab利用

先日マレーシアにてGrabの利用を試みた。現地では主流な交通手段であるという。

結論から述べると、電波状況が悪かったためにドライバーとうまく連絡が取れず、私は結局利用することは出来なかった。だが、ここでは簡単にサービスの利用方法、概要についてふれていきたい。

Grabとは、一般のドライバーが空き時間と自家用車を活用して提供する、タクシーのようなサービスである。Uberと類似したサービスであり、主にシンガポールやタイなどの東南アジア諸国で利用されている。

まず、Grabを利用するには、パスポート番号やカード情報、氏名や電話番号/メールアドレスなどの個人情報を入力する必要がある。時間帯によっては交通渋滞などの影響で「配車可能な車両がありません」と表示されることもあるが、基本的に短時間で配車することができる。

利用者は、配車前にドライバーの評価を確認することや、事前にカードで決済を完了させることができる。また、ドライバーからつぶさに「あと●分で到着します」や「到着しました!」などのメッセージを受け取ることも可能だ。

一方、ドライバーも、私のように連絡がつかないお客さんの予約をキャンセルすることや、お客さんを評価することができる。

なお、帰国後にアプリ機能の詳細などを確認したいと思い、アプリをひらいてみたものの「ここは対象外の地域です」と表示され確認することができなくなっていた。

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パスポート番号などの個人情報を入力することに強い抵抗感をおぼえたが、それでもなお、主流な交通手段として成立していることからコスト面での圧倒的な優位性を感じた。配車完了から時間がたっても姿を見せなかった私は、きっとドライバーから「ひどいお客さん」として評価されているだろうが、機会があれば今度こそ利用したいと思う(私の評価をみたドライバーが来てくれるかどうかは不明である)。

(宮川 典子)

2018.12.07

アジアでの撮影&独り言「アジアITSイブイブイブ」シンガポール編②

アジアのITSは欧米や日本の後を5年遅れて付いてくるとおもったら大間違い。アジアはそんなことはしない。ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)には程遠い。でも、だからこそ欧米を見ていては見えてこない何かがあるような気がする、アジアのITSは前夜の前夜のそのまた前夜くらい。「アジアITSイブイブイブ」です。

今回のアジアはシンガポールのバイク(自転車)シェアリング。

シンガポールでは高層ビルの立ち並ぶ中心地を外れると、緑溢れる美しい街並みになります。ところどころに、特にバス停留所側にこのようなシェアリング用自転車が置いてあります(写真)。

カーシェアと自転車シェア、これにバス停留車のすぐ隣にMRTとをうまくつなげると、この統制のとれた国では、MaaSが一気に動き出しそうな印象です。シンガポールは日欧米のような先進国より統制がとれており、一気にMaaSを普及させそうな中国より美しい印象。シンガポールはアジアにおけるMaaS先進国になるのは間違いありません。

こと自動車市場においてタイ・インドネシアといったASEANの国々は、日本車のシェアが90%以上という圧倒的優位の状態。欧米企業も簡単には手を出せません。しかし、もしもこうしたMaaSサービスにおいて、中国のモバイル決済サービスのプラットフォームがASEANのモビリティで利用されるようになってくることがあれば、それは不気味です。(森健一郎)

<関連資料>

https://www.yano.co.jp/market_reports/C60115800

2018.12.06

【矢野ICTアナリスト通信】アンケート調査のクリーニング

先日の業務で、アンケート調査の回答のクリーニングを行いました。特に印象深い作業は、自由回答のクリーニングです。たとえば、ご使用中のシステム名をご回答いただく設問では、多様なシステムが記載されています。ベンダー名が似ているため名称を混同されがちなシステム、ご回答者Aはカタカナでご回答者Bはアルファベットで記入されているけれども同一の製品をさすシステムなど様々です。それらの整合性をとりつつ、最も確からしい回答に整えていきます。

クリーニングが完了すると、集計・分析の作業に移ることができます。アンケートにご協力いただいた方々へ、ありがとうございました。

(井上 圭介)

2018.12.05

【リレーコラム:一番記憶に残っているIT】パラダイムシフトをもたらしたインターネット②

矢野経済研究所ICT・金融ユニットでは、研究員が日々ICT関連分野の調査/研究をしています。そんな研究員たちの、「一番記憶に残っているIT(IT技術/ツール/ウェブサイトなど)」は、一体何でしょう?リレーコラム形式でICT・金融ユニットのメンバーが順に綴っていきます。第8回目の執筆者は、FinTechやInsurTechなどの分野をみている山口です。

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次にBtoBの面からみてみます。クラウドの登場は最たるものでしょう。クラウドはインターネットなどのコンピュータNWを経由してサービスとして提供する利用形態ですね。また、M2MやIoTもそうでしょう。インターネットを介して機械や機械以外のモノが通信し合う。さらにこうしたさまざまなサービスが登場したことで、データはPB級にまで急拡大、Hadoopなどのビッグデータ技術が登場しています。昨今話題の尽きない「〇〇Tech」もインターネットが登場しなければ、生まれていなかったでしょう。

このようにインターネットによって創出されたビジネスやサービスは数限りありません。1958年のARPA発足から60年。人の一生よりも短いたった60年程度でこれだけあらゆる分野において普及、影響を及ぼすことを誰が予想できたでしょうか。今後、インターネット以上にパラダイムシフトを起こす技術は出てくるでしょうか。正直なところ今の技術スピードを鑑みた場合、シーズの時点で将来の普及度合いを見通すことはほぼ不可能に近いのが実情でしょう。引き続き、さまざまな分野の調査に携わっていく中で、世の中を根底からガラリと変えるITに幾つ巡り会えるでしょうか。楽しみでなりません。(山口康裕)

○本コラムのシリーズ①はこちらよりご覧いただけます

2018.12.04

【リレーコラム:一番記憶に残っているIT】パラダイムシフトをもたらしたインターネット①

矢野経済研究所ICT・金融ユニットでは、研究員が日々ICT関連分野の調査/研究をしています。そんな研究員たちの、「一番記憶に残っているIT(IT技術/ツール/ウェブサイトなど)」は、一体何でしょう?リレーコラム形式でICT・金融ユニットのメンバーが順に綴っていきます。第8回目の執筆者は、FinTechやInsurTechなどの分野をみている山口です。

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私は、ちょっと視点を変えて「今から振り返って見たとき、スゴイと思うIT」について綴ってみたいと思います。世の中にパラダイムシフトを起こしたITといえば、間違いなく「インターネット」でしょう。歴史などは省いてインターネットがもたらした変化をかいつまんでみてみましょう。

まずBtoCの面からみてみましょうか。Yahoo!JapanやGoogleなどの検索エンジンによって、世界中の情報がアルゴリズムを介して整理され、我々はキーワードを打つだけで適切な情報を見つけられるようになりました。また、消費という点ではAmazonや最近ではメルカリなどであらゆるものが購入できるようになりましたね。シェアリングエコノミーもインターネットの誕生がなければ生まれなかったでしょう。さらにコミュニティにも変化をもたらしました。このコラムで紹介されたmixiやFacebook、Twitter、LINE、さらに転職でも使われるLinkedInのほか、最近ではInstagramなどもその一つ。古くはニフティサーブもそうでしょう。(山口康裕)

2018.12.03

矢野経済研究所は、中国全業種・有望企業情報オンラインを提供しています。

このサービスで、中国企業、約1,500万社から有望な取引候補や競合企業の最新・詳細情報を素早く入手することができます。掲載・提供される各企業の情報は中国産業界の事情を熟知した専門研究員が長年に蓄積した独自の調査手法で収集・作成しており、貴社の事業立案や製品拡販戦略の基礎資料として最適です。

<中国全業種・有望企業情報オンラインサービスの特徴>

知りたい企業の情報を素早く入手可能なデーターベースを実現

製造業やサービス業を含む全業種(90業種)の主要企業を網羅

各官公庁を含む幅広い情報ソースから、業種や企業ごとに適切な情報をピックアップし、詳細且つ信頼性が高く、使い勝手の良いデータとして提供

詳細は以下のURLよりご覧いただけます。

http://www.yano.co.jp/digital/china/

2018.11.30

【NEC AIによる需給バランスの最適化で食品廃棄を削減】

環境省の発表によると、日本では年間約2,842万トンの食品が廃棄されている。このうち、食べられるにも関わらず捨てられてしまう食品の量は、年間で約646万トンと推計されている(https://www.env.go.jp/press/105387.html)。食品廃棄量の削減に向けて、NECは「需給最適化プラットフォーム」を提供しており、「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2018(11/8-9)」にてソリューションの一つとして展示した。

需給最適化プラットフォームは、AIの需要予測により、製造・物流・販売のバリューチェーン全体で食品の需給の最適化を図る。食品の過剰な生産や保管、小売店での売れ残りをできる限り防ぐ。 同ソリューションでは、AI技術「異種混合学習技術」を活用して需要予測を行う。異種混合学習技術は、多様なデータから規則性を自動で発見して予測を行う。この技術は予測の根拠が明確であるという特徴をもつ。 さらに、需給最適化プラットフォームは、バリューチェーンを網羅したデータ流通基盤を備えている。製造業者の出荷実績、卸売・物流業者の倉出実績、小売業者の販売実績といったデータを分析し、バリューチェーン上の需給のミスマッチ解消を図る。ある食品製造業者では、自社単独のデータで予測する場合と比べて、約2割コストを削減できたという。なお、各事業者が保有するデータだけではなく、気象情報やイベント情報なども分析に用いることで、需要予測の精度を一層高めている。

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製造、卸売・物流、小売業者が扱う食品だけではなく、飲食店が仕入れや調理などで使用する食品の需給も最適化できれば、より食品廃棄量の削減を図れるのではないかと感じた。

(井上圭介)

2018.11.29

結婚式が重なる今日この頃

先日、友人から海外挙式の招待状が送られてきた。海外ということもあり、飛行機代とホテル代と・・となにかとかさんでしまった。だが、参加するからにはなんとしてでも、可愛いドレスを着て参加したい。友人の結婚式に参加するたび、同じドレスで写真に写るのはイヤだ・・!でも、お金もないのでタンスに眠っている着物でも着ていこうかな・・当日の着付けが大変だなぁ・・。と色々悩んでいた。

何かないかと検索したところ、結婚式や結婚式の二次会などで着用するパーティドレス・ワンピースのレンタルに特化したサービスを見つけた。靴やバックもセットで借りることができ、コーディネートに苦労することもなさそうである。

これまであまり結婚式に参加していなかったこともあり、このようなサービスがあることは知らなかったが、大変ありがたい。今後結婚式等に参加する際のドレスは、「サイズは不安なので店頭で試着、レンタルで使用する」といった流れになるかもしれない。(宮川典子)

※ご参考までに

http://partydressstyle.jp/ 

2018.11.28

【矢野ICTアナリスト通信】心の中の関西弁

私の出身地は京都です。新卒で就職と同時に東京へ上京し、思いがけず恋しくなったのは「言葉の訛り」でした。関西弁には、大阪・奈良・滋賀・京都などのバリエーションがありますが、それだけでなく広島弁や福岡など「南+西の訛り」にも耳をそばだてるようになりました。耳に心地よい西の響きに、訳もなく親近感を覚えるのです。しかしその一方で、就職先の会社では標準語を喋る努力をしました。東京の職場において言葉が訛っていることは伝達効率が悪く、当時の私は萎縮してしまったのです。

そして私は、社会人生活の中で、新しい癖を身に付けました。落ち込んで生産性が下がってしまったとき、心の中で自分に喋りかけるのです。地元に居たときよりも、もっとコテコテの関西弁で。京都弁では足りません、もっともっとパワーと元気のある、そう、イメージは「吉本興業の芸人さん」です。(くよくよしても始まらへんで)(つぎ、挽回したらええやんか)(気長にいこか、あと30年は働くんやで!)そうすると、自分が「明るく前向き、軽快で粘り強く、愉快でタフな人物」になったように思えてくるので、不思議です。とても効果があるので、良かったら試してみてください。(加藤佳奈)

2018.11.27

【イベント開催のお知らせ】第2回InsurTechイベント

2019年1月16日に弊社主催「第2回 InsurTechセミナー」を開催します。

今回は中国・衆安保険のBill Song COOによる基調講演をはじめ、金融庁や生命保険会社、スタートアップによるパネルディスカッションなど、盛りだくさんの内容となっています。

また、定員も180名と、前回の90名から倍にして、より多くの生命保険関係者の方々と情報共有、InsurTech市場を盛り上げていきたいと考えています。

特に生命保険会社の方や、InsurTech系のスタートアップさんにはお勧めのイベントとなっております。投稿のシェアも大歓迎です。ぜひ、よろしくお願いいたします。皆様のご参加、お待ちしております。

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■イベント名

生命保険会社向け 第2回InsurTechセミナー

■開催日時

1月16日(水)13時~19時半(18時~懇親会・名刺交換会)

■開催場所

大手町ファーストスクエアカンファレンス イーストタワー2階

■詳細

https://www.yano.co.jp/seminar/2019/0116/0116.html

2018.11.26

【先輩風壱号で先輩風を可視化】

「先輩風壱号」をご存知だろうか。先輩風壱号とは、発言内容をAIが解析して先輩風の強さを判断し、その強さに応じた風を実際に巻き起こす装置である。

そもそも先輩風とは、広辞苑によると「年上であることや集団に先に属したことを理由に尊大に振る舞うこと」を意味する。クラフトビールの製造と販売を行う株式会社ヤッホーブルーイングは、先輩風を可視化して先輩社員の自覚を促し、上下関係のない自由な飲み会を広げることを目的に、専門家監修の下で先輩風壱号を独自開発した。

先輩風壱号は6つの扇風機を備える。発言内容の先輩風の度合いが強くなるにつれて、2台ずつ扇風機が作動し、弱風・中風・強風の3段階の風を発生させる。

先輩風の強さを判断する際、先輩風壱号は以下の3つの指標を用いる。

①先輩風を感じる言葉を検出する(「俺の若い頃は」「近頃の若者は」など)

②会話内容を解析してパーソナリティなどを測定する

③発言内容の音声を波形解析し、声に込められた感情を測定する

発言内容や音声からパーソナリティや感情を測定する技術を魅力的に感じた。この技術を活用すれば、ゆくゆくはスマートフォンのアプリなどを通じて、先輩風の強さを手軽に計測することもできると考える。もしアプリが実用化に至れば、「先輩風弐号」という名称でリリースされることを期待する。(井上 圭介)

 

2018.11.22

【リレーコラム:一番記憶に残っているIT】私にとって、Lotus Dominoは生き物だった③

矢野経済研究所ICT・金融ユニットでは、研究員が日々ICT関連分野の調査/研究をしています。そんな研究員たちの、「一番記憶に残っているIT(IT技術/ツール/ウェブサイトなど)」は、一体何でしょう?リレーコラム形式でICT・金融ユニットのメンバーが順に綴っていきます。第7回目の執筆者は、昨今話題となったワークスタイル変革ソリューションなどを研究する加藤です。

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そして時が流れ私は転職し、今は業界調査の仕事に就いている。情報収集の手段の一つとして取材は重要だ。参入事業者の元を訪れヒアリングし、その個社と業界の実態を明らかにすること。取材前には必ず予習する。取材先企業のWebサイトやカタログ、プレスリリース、有価証券報告書、決算説明会資料、各種媒体に掲載されるインタビュー記事や寄稿文。それらを見ながら、ヒアリング予定の取材項目を一つ一つ予習する。まるで、丹念にnames.nsfとlog.nsfを調べるように。心の中で呟く。「もしもし、あなたはどんな会社ですか」。

「会社は生き物だ」。そう最初に発言したのは誰だったか。ソフトバンクグループ創業者の孫正義氏、オムロン創業者の立石一真氏の発言には同種の一節が伺える。会社は生き物であり、独自の理念や特徴がある。一見変わらないように見えて、実はその細胞は日々生まれ変わっては入れ替わり続けている。その多面性と複雑性は、訪問前の予習ですら一筋縄ではいかない。取材当日、緊張と期待をもって取材先に向かう。現地では必ずと言っていいほど、予想外で新鮮な話が聞ける。多くの場合、ワクワクした気持ちと高揚感に溢れて帰路につく。

前職と決定的に違うのは、再会できる可能性が高い点かもしれない。その業界が引き続き来年も盛り上がる、あるいは頑張ってレポート品質を高めて売上実績を出す。そうすれば来年も同じテーマのレポートを発刊できる。また取材先に行ってあの人の話を聞きたい、来年はもっと広く深い知見をもって取材できる自分になっていたい。そんな思いが、私を動かしている。(加藤佳奈)

○本コラムのシリーズ①はこちらよりご覧いただけます

○本コラムのシリーズ②はこちらよりご覧いただけます

2018.11.21

【リレーコラム:一番記憶に残っているIT】私にとって、Lotus Dominoは生き物だった②

矢野経済研究所ICT・金融ユニットでは、研究員が日々ICT関連分野の調査/研究をしています。そんな研究員たちの、「一番記憶に残っているIT(IT技術/ツール/ウェブサイトなど)」は、一体何でしょう?リレーコラム形式でICT・金融ユニットのメンバーが順に綴っていきます。第7回目の執筆者は、昨今話題となったワークスタイル変革ソリューションなどを研究する加藤です。

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サーバー移行の本番日は最も緊張する。予期せぬ問題が発生することもある。ネットワークの不調は、プログラム開発と違ってデバッグができないから、問題の発生個所や原因は自力で究明するしかない。本番日の作業手順は分刻みのスケジュールが立てられており、予実差異を含め、発生事象の全てをクライアントに報告しなければならない。予め設けたバッファ時間には限りがある。時間が足りない。

焦りながら一つ一つ、考えられるポイントを潰し込んでゆく。Dominoではなく、その外側のWindowsサーバーの機嫌が悪い時もある。まさに、サーバーは生き物だった。一筋縄ではいかない。怒り続けるサーバーをなだめすかせて応急処置的にバッチファイルを作り、その場はなんとか凌ぐ。「後でちゃんと治すからね」。

勿論、大人しく機嫌よく移行されてくれるサーバーが殆どだ。「お疲れ様でした、新しい住まいはここです」。移行作業も終わり残作業も片付き、プロジェクト終了時、やや寂しさを感じる。もう彼らに会うことはない。故に、同じクライアントの運用案件や追加移行案件で再会する時は、言いようもない懐かしさを覚える。(加藤佳奈)

○本コラムのシリーズ①はこちらよりご覧いただけます

2018.11.20

【リレーコラム:一番記憶に残っているIT】私にとって、Lotus Dominoは生き物だった①

矢野経済研究所ICT・金融ユニットでは、研究員が日々ICT関連分野の調査/研究をしています。そんな研究員たちの、「一番記憶に残っているIT(IT技術/ツール/ウェブサイトなど)」は、一体何でしょう?リレーコラム形式でICT・金融ユニットのメンバーが順に綴っていきます。第7回目の執筆者は、昨今話題となったワークスタイル変革ソリューションなどを研究する加藤です。

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「サーバーは生き物だ」。そう教えてくれたのは、新卒で入社した会社の先輩だった。私はあるSIerでLotus Notes/Domino案件を扱う部署に所属していた。Lotus NotesはIBMのクライアントサーバー型のグループウェアだ。Notesはクライアント用ソフト、Dominoはサーバー用ソフトを指す。私はインフラ部隊に属しており、Dominoサーバーの移行や新規構築を担当していた。

Dominoサーバーの移行案件は、クライアントから提供された現行環境情報を分析することから始まる。サーバー毎のnames.nsf(設定情報ファイル)、log.nsf(ログファイル)、notes.ini(パラメーター設定ファイル)など。それらを開くとき、私は毎回、緊張と期待を感じた。「もしもし、あなたはどんなサーバーですか」。

今回もうまく移行できるだろうか?突飛な使われ方をしていないか、新バージョンに移植するために手間のかかるデータベースはあるか、サーバー停止と移行に発生しうるリスクを漏れなく洗い出して予防策を立てられるか。そして「こんな使い方があったのか!」「なんて洗練された整備だろう!」と驚くことも多々あった。

Dominoサーバーは機能が多彩で用途の幅が広く、個社別のカスタマイズ色も強い。色々なDominoに出会った。怒ったように狂ったように日常的にエラーログを吐き出し続ける機嫌の悪いサーバー。平日の深夜3時、規則正しく丹念に、バックアップとクリーニングを自分と他人にかける律儀で優等生なサーバー。メールサーバーには、兄弟あるいは双子でミラーリングしているペアが多い。なぜなら、万が一にでもメールが消失したら困ってしまうからだ。彼らは必ず、少なくとも片方が稼働している状態を維持しなければならないから、1人ずつ眠らせて新環境に運ぶ。お腹の中に「処理しかけのメール」が溜まっていたなら丹念に取り除き、新環境での起動後、流し直してあげる作業を移行手順に入れる。(加藤 佳奈)

2018.11.19

【TOKYO MXテレビ 9チャンネル「モーニングCROSS」に水越社長生出演のお知らせ】

■日時:2018年11月20日(火)午前7:00~8:00(全時間)

■番組名:TOKYO MXテレビ「モーニングCROSS」(毎朝のニュース・情報の生ワイドショー)

http://s.mxtv.jp/morning_cross/

■チャンネル:地上波9チャンネル(091ch)

■出演内容:コメンテーターとして全時間出演

※他の共演者:新居日南恵氏(女子学生団体「マンマ」代表)、森田豊氏(医師/医療ジャーナリスト)

■MC:堀潤氏、宮瀬茉祐子氏

以上

2018.11.16

アジアでの撮影&独り言「アジアITSイブイブイブ」日本編⑨

アジアのITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)は欧米の後を5年遅れて付いてくるとおもったら大間違い。アジアには、欧米の国々のような自動車文化は根付いておらず、でもだからこそ欧米を見ていては見えてこない何かがあるような気がする。アジアのITSは前夜の前夜のそのまた前夜くらい。「アジアITSイブイブイブ」です。

今回のアジアは日本です。パナソニックは10月30日に始まった創業100周年記念イベントで、自動運転機能を備えたEVのコンセプト車両「スペイシー(SPACe_C)」を披露しました(写真)。スペイシーは上下に分かれる構造。下部にはパナソニック製のモーターなどを搭載し、上部のキャビン部分は移動式の英会話教室や診療所、店舗、広告表示などとしても使えるのが特長。

説明ビデオは「ある島に100台のスペイシーがあったら・・」というものでした。AM6:00スペイシーが急坂を上ると校長が乗る。次にAM7:00に子供たち10人が乗り、学校到着までの間にバイリンガル講義。AM9:00になると主婦が乗り込み婦人会議。別のスペイシーは出張タコ焼き店舗。音声合成を使ってのインバウンド観光客おもてなしカーにも。島に100台のスペイシーがあれば島が大きく変わるというものでした。

これまでは「サービスを受けに人が出向く」が常識でしたが、スペイシーでは「サービスが人の方に移動してくる」というわけです。過疎地における高齢者向けサービスや、急な坂道の多い地域でのサービスが考えられている模様。

ちなみにスペイシーとは「地域と共に生き、地域に愛される」という意味だそうです。なるほどトヨタのeパレット的コンセプトではありますが、写真のように可愛いデザインにしてあります。世界最速で超高齢化社会に突入する日本向けのコンセプトだと思いました。が、「中国市場を考えている」との噂もあり・・・。(森 健一郎)

2018.11.15

【目に見えない我が家のコンシェルジュ-CASPAR】

皆さまには、日々生活する中で習慣となっていることはありますか?

朝起きたらまずカーテンを開ける、寝る30分前から照明を暗くする、など言われてみれば当たり前のように行動していることがあるのではないでしょうか。

スマートホームAI「CASPAR(キャスパー)」は、このような居住者の習慣を学習し、家を居住者好みにコントロールできるソリューションです。つまり、朝起きてカーテンを開ける生活を毎日送っていたら、朝起きると同時にカーテンが自動で開くようになるのです。

こういった仕組みは、どのようにして可能になるのでしょうか。

CASPAR搭載の住居内には、スマートスピーカー、6in1センサー(振動、動き、紫外線、温度、湿度、照度)、ビジュアルセンサーの3機能を集約した「スーパーセンサー」が設置されています。スーパーセンサーから0.05秒ごとにセンシングデータを収集し、それをディープラーニングすることで、居住者の行動・習慣・嗜好を把握し、照明・カーテン・エアコン等を自動制御するのです。

CASPARは、米国のBrain of Things Inc.が開発したソリューションで、アクセルラボ社が日本向け正規販売代理店となっています。日本では、2018年4月にCASPARを搭載したマンションが分譲開始されており、今後は皆さまの家にもCASPARが搭載されていくかもしれません。外壁やインテリアなどで家を自分好みにするのが主流でしたが、家の内部までカスタマイズできるとなると、更なるクオリティーオブライフの向上に繋がっていきそうです。(星 裕樹)

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