矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

デイリーコラム


2024.05.20

【アナリストオピニオン】[シリーズ] 水素エネルギーバリューチェーンを巡る事業者の最新動向【第2回:日本エア・リキード②

2.水素ステーションの整備

(1)商用車対応の大型水素ステーション
2023年より商用車メーカーCJPTを中心にFCトラックの普及に向けた取り組みが進んでおり、同社は福島県本宮市に日本初の24時間365日稼働する商用車対応の大規模水素ステーションを整備した。
ステーションの中長期的な運営にあたっては、商用車ユーザーの意向なども踏まえながら整備を進めていくことが重要なポイントと考える。

(2)タクシー会社と連携したマルチフューエルステーションを展開
2023年6月にMKタクシーを運営する神戸エムケイと連携し、「エア・リキード MK神戸空港前水素ステーション」を開設。同ステーションは、タクシー用マルチ燃料補給ステーション内に設置している。
同ステーションは、兵庫県や神戸市が推進する同地域でのカーボンニュートラルの実現に向けた取組みと同調しているとする。

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/409

2024.05.17

【アナリストオピニオン】[シリーズ] 水素エネルギーバリューチェーンを巡る事業者の最新動向【第2回:日本エア・リキード①

昨今、水素社会の実現に向けて再生可能エネルギーを活用した水素の製造から利用に至るまで取組むべく、福島水素エネルギー研究フィールドやYamanashi Hydrogen Energy Society(H2-YES) 、あきた次世代エネルギーコンソーシアムなど、さまざまな実証事業が進められている。そこで今回、3回にわたって製造から供給、利用に至るまでの一連のバリューチェーンにおける事業者の取組み動向について発信したい。第2回目は日本エア・リキードの取組みである。

1.事業戦略

日本エア・リキード社は産業ガス会社として酸素や窒素、アルゴンなどを供給しており、その1つとして水素も扱っている。特に水素は、石油や半導体などの事業者に供給しており、60年以上の歴史を持つ。そうしたなか、近年脱炭素社会実現の一つの手段として、水素をエネルギーとして活用するマーケットが勃興してきており、エネルギーとしての水素にも注力している。
供給先としては、電力やガス会社、製鉄、モビリティなどが考えられる。ただし、既存エネルギーの代替となるため既存燃料との価格差が重要なポイントであり、同社はこの値差が比較的小さいモビリティ分野に注目している。
モビリティ分野で水素を供給するためにはインフラの整備が不可欠であり、2015年から水素ステーション事業を進めている。

水素基本戦略のロードマップに基づき、一般FCV向けに水素の供給をはじめているが、FCVの普及が遅いことから現在は乗用車に加え、水素充填量の多いトラックやバス、タクシーといった商用車をターゲットとして事業拡大を図っている。そうしたなか、商用車は現在ディーゼルを燃料としており、既存燃料との価格差が商用車FCが普及する上での一つの課題である。
ディーゼルは、ガソリンや水素よりも安価であるため、商用車ユーザーとしては、水素を選択しにくい状況にある。こうした状況を打開すべく、現在、商用車における需要創出のために更なる補助金の導入に向けて業界全体として国に要望している。

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/409

2024.05.15

【結婚式もデジタル化】

コロナも落ち着いてきて、最近は結婚式に招待される機会が多くなりました。今までは紙で招待状をいただき、その招待状を持参し当日結婚式に参加、引き出物を持って帰るという流れでしたが、最近は招待状もWeb化し、引き出物はQRコードが書かれたカードをいただきそこからからスマホで商品を選択する方式が増えた印象です。招待状のペーパーレスや引き出物の軽量化により、行き帰りの荷物が少ないことにたまに驚かされます。

さらに結婚式の余興では参列者がスマホを活用してクイズ大会に参加するなど、楽しみ方の幅が広がっているのかなと思います。今年も結婚式に参列予定で、前述したように招待状はペーパーレスです。どのような式になるか今からとても楽しみです。(小田 沙樹子)

※2024年1月上旬時点での近況報告です。

2024.05.13

【アナリストオピニオン】[シリーズ] 水素エネルギーバリューチェーンを巡る事業者の最新動向【第1回:東京都交通局】③

3.水素ステーションに関する取組み

(1)現状
FCバスへの水素充填は、バス営業所近隣の水素ステーションにて行っており、水素ステーションでのバスへの水素の充填は、運営事業者が対応している。
また、メンテナンスについては 、車検や点検、タンクのチェックも含めて直営の資格保有者が実施している。

(2)有明自動車営業所に新たに整備
燃料電池バスの導入を更に拡大していくため、国内初となるバス営業所内ステーションを有明自動車営業所に整備することとし、整備・運営する事業者を公募により選定し、令和7年4月に開所予定である。運営開始当初は、15両程度の充填、将来的には25両程度まで充填車両数の拡大を予定している。水素ステーションは、基本的に都営バスで利用するが、他の水素ステーションが稼働停止した場合等は、他のバス事業者のFCバスも受け入れる。(山口泰裕)

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/408

2024.05.10

【アナリストオピニオン】[シリーズ] 水素エネルギーバリューチェーンを巡る事業者の最新動向【第1回:東京都交通局】②

2.FCバスの概要や導入計画

(1)概要や導入メリット
交通局では、トヨタ自動車が販売する FCバスを導入している。通常の都営バス車両と長さ、定員ともに同じである。ただし、タンクが搭載されている分、高さは20~30cm程度、通常よりも高い仕様となっている。また、充填する水素は、水素サプライヤーの水素を利用して いる。
導入メリットとして、走行時のCO2削減に加えて、ディーゼルと比べて静かであり、乗り心地が良い点を挙げる。また、乗務員からは、最初のトルクが力強いとの評価を得ているとする。

(2)導入計画
現在、交通局ではFCバスを75両導入しており、営業所によっては最大28両導入済。2024年度末までに80両に拡大する計画である。また、EVバスについては、2023年9月に東京電力ホールディングスと連携協定を締結し、EVバス導入モデルの構築に向けた取組を検討している段階にある。

(3)民間企業からの寄付も
三菱UFJフィナンシャル・グループのグループ5社からの寄付を受け、同グループのコーポレートカラーでデザインされた燃料電池バス1両を2022年2月17日より東京駅丸の内発着の都営バス路線において導入・運行している。(山口泰裕)

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/408

2024.05.08

【アナリストオピニオン】[シリーズ] 水素エネルギーバリューチェーンを巡る事業者の最新動向【第1回:東京都交通局】①

昨今、水素社会の実現に向けて再生可能エネルギーを活用した水素の製造から利用に至るまで取組むべく、福島水素エネルギー研究フィールドやYamanashi Hydrogen Energy Society(H2-YES) 、あきた次世代エネルギーコンソーシアムなど、さまざまな実証事業が進められている。そこで今回、3回にわたって製造から供給、利用に至るまでの一連のバリューチェーンにおける事業者の取組み動向について発信したい。第1回目は東京都交通局の取組みである。

1.導入背景

2014年5月、東京都の水素社会の実現に向けた東京戦略会議での方針を受けて実証実験をスタート。FCバスの車両自体の開発は2003年8月からトヨタ自動車が開発してきたプロトタイプを営業路線に投入して実証実験を行った。
2019年には、東京都として、2050年までに、世界のCO2排出実質ゼロに貢献するため、「ゼロエミッション東京戦略」を策定、同戦略において水素エネルギーの普及拡大に向けた取組の1つとして、2030年までに都内におけるゼロエミッションバスの導入を300台以上とする目標を掲げた。
一方、2013年に東京オリンピックの開催が決定し、FCバスを東京2020大会までに最大70両を目標に導入を進め、大会において選手及び報道関係者の輸送を行った。
「ゼロエミッション東京戦略」の目標の達成に向けて東京都交通局(以下「交通局」という。)だけでなく、都内を走る民間バスを含めて取り組むべく、現在、導入に向けて各社が取り組んでいる状況にある。(山口泰裕)

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/408

2024.05.01

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2024.04.26

活性化するパートナープログラム Salesforceの新たな取組み③

認定資格者の拡大へ
既存パートナーへの新たな取り組みとしては、認定資格者の増加を目指し、AI関連スキルの取得支援を実施する。2024年4月時点でSalesforceが提供する認定資格は38種類あり、昨年度は1.7万人が資格を取得した。今年度は2万人への拡大を見込み、そのうち10%にあたる約2,000人がAI+Data領域の資格を取得できるよう、支援を拡充する。

その取組みの一つがパートナー企業向けの学習コンテンツの追加である。Salesforceはパートナー向けに学習プラットフォーム「Partner Learning Camp(PLC)」を提供している。PLCにはSalesforce製品や業界に関するスキルが向上する数多くのコースやカリキュラムが用意されており、同年4月9日より新たに、17種類70時間分のAI関連の学習コンテンツが追加された。これにより、Salesforce認定AIアソシエイトやSalesforce認定Data Cloudコンサルタントの資格取得に向けて、コースの履修や受講ができるようになった。

今回の新たなコンテンツ追加からも、SalesforceがAI・データ利活用領域にどれだけ注力しているか、その姿勢が窺える。Salesforceは2016年からEinsteinとしてAIを活用したサービスを提供し、2023年にはEinstein 1 Platformを発表した。同プラットフォームではユーザが保有する顧客データを一元化し、ローコード・ノーコードでAIによる分析、アクションの提示が行えるようになる。

生成AIの流行に伴い、陰りを見せていたAIブームが再び盛り上がっている。Salesforceによる最先端なAI関連サービスのリリースは今後も続くとみられ、それらのサービスを扱えるパートナー企業や技術者の確保が、サービス普及のカギになるだろう。(宮村 優作)

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/407

2024.04.24

活性化するパートナープログラム Salesforceの新たな取組み②

Salesforceが展開する新たなパートナープログラム
2024年4月にセールスフォース・ジャパン(以下、Salesforce)は新たなパートナープログラムを追加した。これまでSalesforceが提供するパートナープログラムは大きく分けて、コンサルティングパートナーとISV(AppExchange)パートナーの2種類だったが、今年度からは新たにOSP(アウトソーシングサービスプロバイダー)パートナーが追加された。

従来のコンサルティングパートナーは、ユーザ企業がSalesforceのライセンスを購入し、パートナー企業がその導入や定着を支援する形態だった。それに対し、今回新たに追加されたOSPパートナープログラムでは、パートナー企業がSalesforceのライセンスを購入することになる。そのため、パートナー企業は自社が有する業界・業務ノウハウとSalesforceの各種サービスを組み合わせたアウトソーシングサービスを、as a Service型で提供できるようになった。これにより、パートナー企業は業務オペレーションの設計からITソリューションの導入工程など、ユーザ企業のビジネスに深く関わることになり、アウトソーシングの成果を最大限に発揮しやすい環境を構築することができる。つまり、自社に強みのある領域で、自社の事業に適したSalesforce製品を活用したサービスを展開できるようになった。

他方、ユーザ企業はSalesforceを活用したオペレーションサービスによる業務改革やDXの実現も期待できるほか、ファイナンス面でもIT資産を持たないことでのオフバランス化やキャッシュアウトの柔軟性が向上するなどのメリットが見込める。

すでに米国ではOSPパートナープログラムは提供されており、昨年度より国内でも一部で試験的に進められてきた。米国の小売業での事例では、Commerce CloudやMuleSoftなどのサービスを活用して、コンタクトセンターを含めたEC事業のアウトソーシングを実施しているという。今後はコンタクトセンターのアウトソーシング事業者をはじめ、各種アウトソーシング事業者やコンサルティング事業者などのパートナー加入が見込まれる。(宮村 優作)

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/407

2024.04.22

活性化するパートナープログラム Salesforceの新たな取組み①

パートナー企業への支援が活発化
クラウドサービスを提供する事業者において、自社サービスの普及やエコシステムの拡大を目的に、パートナープログラムの見直しや拡充の動きが活発化している。

エコシステムの中核となるパートナープログラムでは、サービスの導入や運用を支援するコンサルティング型や販売の取次や割引価格で再販するリセール型、該当サービスを活用した独自アプリケーションの開発を行うISV型など、各事業者が様々な形態で制度化している。

クラウドサービス事業者は自社で営業リソースを有している場合もあるが、アプローチ可能なマーケットは広く、自社のみですべてのユーザに製品・サービスを届けることは難しい。そのため、自社サービスの導入を促し、また利用の拡大につながる支援ができるパートナーの存在が不可欠となる。

また最近は、パートナー企業のビジネス成長に主眼を置き、パートナープログラムを展開する潮流もある。営業や技術的なサポートのほかに、支援を求めるユーザから選ばれやすくなるようパートナー検索サイトを用意するなど施策を展開している。

なかでも、多くの事業者が注力しているパートナー企業への支援施策が人材育成である。クラウドサービス事業者は自社サービスの認定資格制度を整え、それらの学習コンテンツや実践的な取組みを通じて、スキルの高い人材を市場全体で増やそうとしている。特にパートナー企業向けには、通常有償で提供される学習コンテンツの無償提供や、パートナー企業専用の勉強会を開催するなど、手厚い育成プログラムを提供する。パートナー企業としても、該当サービスに知見やスキルのある人材が増えることで、手掛けられるビジネスの数や領域が拡大し、対外的な人材の厚さのアピールにつながる。

なお、認定資格は技術者のキャリアの観点でも有用である。高難度の資格や複数サービスの資格を取得することで、優位に転職やキャリアアップにつなげることができるため、取得意欲の高い技術者が多い。

以下ではSalesforceが2024年4月より実施するパートナープログラムと新たな取り組みについて言及する。(宮村 優作)

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/407

2024.04.19

【新マーケティングサービスのご案内】

矢野経済研究所では新たなマーケティングサービスとして、市場調査にご関心のある方を対象とした「B2B市場調査入門 出張セミナー」と、ユーザーヒアリングから戦略を導き出す「戦略的CS調査サービス」を開始いたしました。経営の根幹を担う、顧客の維持・拡大や業績向上には、マーケティングの活用が重要となります。是非お気軽にご相談ください。

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詳細は以下のURLよりご覧頂けます。

https://www.yano.co.jp/market_reports/industryNews.php?id=124

2024.04.17

【年賀状でのやり取り】

先日年賀状を作成しました。親族と昔からやり取りしている友人数人だけのため、十数枚ではありますが、年々数は減っており、数年後には出さなくなるのだろうと思っています。以前勤めていた会社では、「上司に元日に年賀状が届かないことはあってはならない!」という考えの人もおり、私は若手でしたので部署全員に年賀状を出していました。当時、社員の氏名、住所、電話番号が記載された連絡網が配布されていたためそんなこともできましたが、今はそんな風潮はなくなっているのだろうかと思っています。

※2024年1月上旬時点での近況報告です。

2024.04.15

Xビジネスフェア 2024 開催のお知らせ

明後日2024年4月17日に弊社主催「Xビジネスフェア 2024」が開催されます。
エイジレスビジネス、ジェンダーレスビジネス、Biz Cultureを主要テーマとし、特定の産業領域や技術をテーマにするのではなく、「尖っている」「新規性が高い」「従来の枠を超えている」・・・等の「領域や枠に縛られない」ことにテーマを絞っております。
本イベントは、企業、ビジネスパーソンが出会い、ビジネス機会を創出する機会を作る、典型的なBtoB型の産業展ですが、色々なエンタメ要素によって「場」を盛り上げています。
直前での申込も大歓迎です。皆様のご参加、お待ちしております。
 
■イベント名
Xビジネスフェア 2024
■開催日時
2024年4月17日(水)10:00~18:00(17:30~19:30 アフターパーティー)
■開催場所
秋葉原UDXアキバ・スクエア
■詳細
https://xbusiness.jp/fair2024/index.html

2024.04.12

【ショートレポートのご案内】

矢野経済研究所では、独自に収集したマーケットデータを1,000円で提供しております。

弊社が発刊する年間約250タイトルのマーケットレポートごとに、一部の内容をまとめたショートレポートです。

マーケットレポートに比べて詳細な内容は掲載されていませんが、その要約版、入門的な情報として活用できる内容となっております。

毎月10~20タイトルのレポートが随時追加されていきますので、是非ご期待ください。

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詳細は下記URLよりご覧いただけます。

https://www.yano.co.jp/shortreport/index.php

2024.04.10

【PC検討のその後】

以前、PCを新しくしたいというお話をさせて頂きました。結果として夏に新調したのですが、年末、ショッキングなニュースを目にしました。VAIOムーミンコラボPCの発売です。僅か数か月、知っていたら待ちました。私の中ではとても大きなダメージです。あぁムーミン…。余談ですが、物を購入するとき、ディズニー、スヌーピー、ムーミンで選択を迫られることが多いです。以前、SONYのウォークマンを買うときもこの3つで選択を迫られました(直近ではスヌーピーにしましたが、その前はプーさん/青い本体にしようと思っていたのですが、プーさんに合わせるならと本体色をゴールドに)。私のような人のためにコラボ商品ってあるんでしょうね。

※2024年1月上旬時点での近況報告です。

2024.04.05

【微妙な感じ】

 本年の9~10月にかけて、ラグビーW杯が開催されました。競技経験は皆無ですが、昔からラグビーが好きで、「高校~大学~社会人~ワールドカップ」を問わずに見ています。

 ご存じの方も多いかと思いますが、大会終了後に、日本のリーグワン(旧トップリーグ)に、ワールドカップで活躍した選手が多数きます。野球に例えるなら、メジャーリーグの強いチームからレギュラークラスがくるようなイメージでしょうか?

 一般紙にこの事が記事として載っていたのですが、その理由が以下のような感じでした。

■治安が良いので家族で来日できる/子育ても安心

■試合間隔が開いているので体に負担が少ない/試合自体も海外ほどは激しくない

 つまり、アスリートとしてラグビーの高みを見たいということではなく、「就労環境が良い」、「楽だから」ということで日本にくるのでしょうか?問題は無いのですが、なんとなく釈然としません。

※2024年1月上旬時点での近況報告です。

2024.04.03

【市場調査資料オンライン試読サービス実施のお知らせ】

当社では既に発刊している調査資料のご購入を検討するにあたり、事前に掲載内容を確認したいという方々に向けて、オンライン経由で調査資料の掲載内容をご確認いただけるサービスを実施しています。
これにより、弊社営業担当者とお客様ご自身のPCをオンラインで接続し、購入可否の決め手となる掲載内容を事前にご確認いただくことが可能となります。

ご希望のお客様は、下記のお問い合わせフォームからご連絡いただけますようお願い申し上げます。

https://www.yano.co.jp/contact/contact.php

以下、ご注意点がございます。予めご承知おきください。
※1. ご案内まで、お時間をいただく場合がございます。
※2. ご覧いただくページ数、時間には制限がございます。
※3. お客様の通信環境によっては、不安定な接続になる恐れがございます。

2024.04.01

【2023年度を振り返って】

2023年は連載を2本お引き受けしたり、某自治体さんの某プロジェクトに外部審査員としての参加や対談記事への登場、そしてイベントへの登壇など、本業とは別のお仕事にも携わることができた1年でした。今年はどんなチャレンジが待っているのでしょうか。ちなみに甲辰は、新たな出発や成長、活力に満ちた時期を意味するそうです。どんなチャレンジが待っているのか、どんな成長ができるのか、ワクワクしております。

※2024年1月上旬時点での近況報告です。

2024.03.29

Xビジネスフェア 2024 開催のお知らせ

2024年4月17日に弊社主催「Xビジネスフェア 2024」が開催されます。
エイジレスビジネス、ジェンダーレスビジネス、Biz Cultureを主要テーマとし、特定の産業領域や技術をテーマにするのではなく、「尖っている」「新規性が高い」「従来の枠を超えている」・・・等の「領域や枠に縛られない」ことにテーマを絞っております。
本イベントは、企業、ビジネスパーソンが出会い、ビジネス機会を創出する機会を作る、典型的なBtoB型の産業展ですが、色々なエンタメ要素によって「場」を盛り上げています。
皆様のご参加、お待ちしております。
 
■イベント名
Xビジネスフェア 2024
■開催日時
2024年4月17日(水)10:00~18:00(17:30~19:30 アフターパーティー)
■開催場所
秋葉原UDXアキバ・スクエア
■詳細
https://xbusiness.jp/fair2024/index.html

2024.03.27

【アナリストオピニオン】国内IPカメラ市場:カメラの「コト売り」は流通チャネルを変化させるか?③

IPカメラの国内流通チャネル
前述したように、カメラの用途は多様化している。しかし、IPカメラのメーカーから一次卸ベンダにかけての国内流通チャネルに大きな変化はない。一次卸ベンダは、取り扱うカメラの特徴をよく理解し、商品についてメーカーと同等の知識をもって販売していることが多い。中には、卸した機器の検証をし、満足したものしか出さない、というベンダもある。そのくらい、特定のメーカーの商品に力を入れて販売している。そのため、一次卸ベンダはあれもこれも、といったように、簡単に他のメーカーのカメラを取り扱うのは難しいだろう。そのため、IPカメラの国内流通チャネルは、今後も大きく変化せず、平行線となると予測する。

一方で、一次卸ベンダ以降の販売先としては、警備会社や商社、取り付けを行う電気設備の工事業者など多岐に渡り、それぞれの販売先に沿った提案をしている。そうした観点でみると、一次卸ベンダ以降のチャネル構造に関しては、販売先の意向や需要の変化によって変わることも考えられる。特に近年は、IPカメラの用途が多角化し、防犯カメラとしての使い方だけではなく、画像解析ツールを利用した業務効率化としての用途もユーザに浸透してきている。そうした背景から、ユーザの欲しがるものが変わってくる可能性は十分にあるだろう。(山内 翔平)

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/406

2024.03.25

【アナリストオピニオン】国内IPカメラ市場:カメラの「コト売り」は流通チャネルを変化させるか?②

AIを活用した画像解析ツールの浸透
上記のように、防犯目的以外のところでの活用が進んでいる背景として、AIを活用した画像解析ツールの浸透があるだろう。カメラを人の目と考え、人が行っていた仕事をカメラと連携したAIが行い、人手不足を解消させるといった活用方法をもって、適用現場が増加している。さらに、AIカメラを導入することで、客観的なデータを蓄積させるといったような、マーケティングにも活用することができる。このような点は、人の感覚や経験といった曖昧なものではなく、AIを使った情報収集によって、業務効率化にも役立てることができる。

また、以前は導入コストなどの兼ね合いから、ユーザは大企業が中心だったが、中小企業からの需要も増加しているという。クラウドカメラを活用したサブスクリプションサービスなどを利用することで、初期費用を抑えつつ、無理のない月額利用料金でソリューションを導入することができるといったように、導入のハードルが下がっていることが要因として挙げられる。近年では価格の安い海外メーカーが国内でもシェアを伸ばしていることで、ハードそのものが安く手に入ることも大きく寄与しているだろう。

他の産業にも見られるように、「モノ売り」から「コト売り」のビジネスモデルが主流となっている。例えば、クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」を開発・運営するセーフィーは、2023年5月にウェアラブル端末の新機種「Safie Pocket2 Plus」の提供を開始したり、同年8月にパトライト社の報知機器との連携を開始するなど、積極的に事業を展開している。業績をみても、売上高ベースで前年比127.7%と伸長しており、市場の需要が高いことがわかる。(山内 翔平)

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/406

2024.03.22

【アナリストオピニオン】国内IPカメラ市場:カメラの「コト売り」は流通チャネルを変化させるか?①

IPカメラの国内市場

IPカメラ(ネットワークカメラ)とは、カメラの内部にコンピューターが内蔵され、1台ごとにIPアドレスが割り振られているカメラのことである。スマートフォンやPCを通して録画データの確認や、リアルタイムでの視聴ができる。また、前述の通りカメラ本体にIPアドレスが振られているため、PCなどを経由せずとも、単体でインターネットに接続が可能となっている。従来のアナログカメラが映像用同軸ケーブル、音声用ケーブル、制御信号用ケーブルなどが必要であるのに対し、IPカメラはLANケーブル1本ですべての通信ができる。さらに、PoE(Power over Ethernet)を利用すれば、電源供給とインターネット接続が同時に可能となるため、電源ケーブルも不要となる。
このように、煩雑な接続から解放されるだけでなく、映像も綺麗で、遠隔でも映像を見ることができるIPカメラは、世界だけでなく日本でも市場が拡大し続けている。

矢野経済研究所では、「2023 ネットワークカメラの国内流通チャネル動向調査~メーカーおよび一次卸ベンダ編~」において、IPカメラの国内市場規模推移予測を発表している。同調査では、2023年度におけるIPカメラの国内出荷台数見込を112万3,000台(前年度比107.3%)と推計し、2026年度には136万台を予測する。従来の防犯目的としての設置だけでなく、多くの企業がコロナ禍で非接触・非対面の新しい生活様式に対応できるソリューションを必要としたことや、現場のDXを推し進めるため、省人化や無人化を実現するソリューションの需要も高まった。それを解決するためのものとして、カメラの導入数が拡大している。例えば、建設現場での進捗管理や見回りなど、普通は現場監督が現場に訪問し、目視での確認をするが、カメラを活用することで、実際に訪問せずとも遠隔での管理や監視が可能になり、業務の効率化を図ることができる。このように、人のリソースをできるだけかけずに、課題解決を導くツールとしてカメラを活用するケースはアフターコロナと称される2024年現在でも需要が高く、市場成長の大きな要因の1つといえる。(山内 翔平)

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/406

 

【図表:IPネットワークカメラの国内市場規模推移(2021~2025年度予測/台数)】

 

2024.03.18

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2024.03.15

【アナリストオピニオン】生成AIの活用が進むデジタルマーケティング市場②

生成AIが市場拡大に影響

今後も市場が拡大していく要因の1つとなっているのが生成AIの存在である。これまでAIは技術の難易度が高く、自社開発はおろかAIが組み込まれたサービスを利用するのもハードルが高かった。しかし、こうした状況も生成AIの登場によって一気に変化した。
生成AIの代表的なサービスの1つであるChatGPTも高性能でありながら利用が無料であったり、低価格によるAPI連携が可能である。もちろん、ファインチューニングなど追加の調整・学習には作業が必要であるため、その場合はコストが発生するが、それでも従来のAIと比較すれば低コストで活用することが可能である。これは自社で提供するサービスにAI機能を追加することが容易になっているということでもある。
これまで先端技術が活用されるようなツールは導入に係るコストが大きく、投資可能な大企業による利用が中心であった。しかし、生成AIに関しては中小企業向けのコンパクトなツールであっても機能を設けることができる。例えば、中小企業を主なターゲットとしてCRMプラットフォームを展開しているHubSpotも2023年9月に生成AIを搭載した新機能群「HubSpot AI」を発表した。生成AIの活用よってコンテンツの下書き作成、画像の制作、ブログ記事のアイデア出し、ウェブサイト構築、レポート作成といった作業をわずかな時間で完了させるという。
また、国内でMAを展開するシャノンも2024年2月にChatGPTと連携したコンテンツ作成を支援する「シャノン コンテンツアシスタント」の提供を開始した。利用に応じた専用のテンプレートが設けられているため、誰でも簡単にコンテンツのたたき台を作成することができる。サービスプランは月額12,000円/15,000円/20,000円の3つとなっており、安価に利用することができる。

企業規模によらず、ツールが活用されるようになっていく中でも特に効果が大きいのは中小企業だろう。中小企業においてはこれまで全くデジタルマーケティングを行ってこなかったという企業も少なくない。こうした企業がツールを導入すれば、それだけでも効果は大きいが、加えて生成AIを活用すればデジタルマーケティングに関する知見が少なくても最適なコンテンツの生成が行えるようになる。
このように利用が拡大されていくことが予想されるデジタルマーケティングツールだが、ベンダが生成AIの機能を設ける際に重要になるのは、ユーザーが使いこなせる機能になっているかという点だろう。生成AIの特徴の1つに誰でも簡単に自然言語によって指示を出せるという点がある。しかし、それでもChatGPT等の対話型AIや各画像生成AIではそのプロンプトの内容によって出力の精度は大きく異なる。生成AIは出てきて間もない技術であり、その活用には慣れていないケースがほとんどである。こうした状況の中で高度なスキルを要する機能が設けられてもユーザーとしては手に負えない。そのため、セールスフォースのようなワンクリック自動生成やシャノンのような専用テンプレートが設けられているのは重要である。

デジタルマーケティングツールの導入は大企業に加えて、デジタル化を推進する中小企業にも広がっている。この流れは生成AIの登場によってさらに加速してく。更なるCX向上を目指す企業や新たな施策を開始する企業が現れることで、ツールの導入も増加するため、今後も市場は堅調に伸びていくと予想する。

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/405

2024.03.13

【アナリストオピニオン】生成AIの活用が進むデジタルマーケティング市場①

セールスフォース・ジャパンが新たな生成AIサービスを発表

2024年1月にセールスフォース・ジャパンが、2月より新たなセールス向け生成AI機能の提供を開始すると発表した。今回、提供が開始されるのはSales Cloudの生成AI機能となっている。
1つ目がワンクリックでメールを自動作成する「セールスメール」である。生成AIの登場以来、文書の自動生成は注目されており、様々なサービスが提供されている。しかし、このサービスは単にメール文が生成されるのではない。CRM上に蓄積されたデータからパーソナライズされたメールを生成できるのである。
2つ目の機能は通話記録を簡潔にまとめる「通話サマリー」である。このサービスは通話の要点をまとめるだけでなく、顧客センチメントや次のステップを特定し、営業の商談をサポートする。
3つ目が「通話探索」であり、顧客との音声やビデオ通話をCRMに記録し、自然言語による検索や通話内容の要約を可能にする。

このようにセールスフォースは2023年3月にCRM向け生成AI「Einstein GPT」を発表してから、継続して生成AIを活用したサービスを展開している。こうしたデジタルマーケティングツールにおける生成AIの活用はセールスフォースだけではない。例えば、アドビも2023年3月に生成AIサービス「Adobe Sensei GenAI」を発表している。アドビによれば、このサービスによってマーケターやカスタマーエクスペリエンスの担当部門に副操縦士(co-pilot)を提供、生産性を高め、CXの提供、管理を再定義するという。
生成AIはメール文やコピーといったコンテンツの自動生成によって迅速で最適な顧客対応が可能になる。加えて、蓄積された顧客情報を組み合わせることで従来以上にパーソナライズされた顧客体験の提供を実現する。こうした観点から生成AIとデジタルマーケティングは非常に相性がよいのである。

国内デジタルマーケティング市場規模

矢野経済研究所では『2023年版 デジタルマーケティング市場の実態と展望』において国内のデジタルマーケティング市場規模推移予測を発表している。当社の調査では、2022年の国内のデジタルマーケティング市場規模(事業者売上高ベース)は、2,828億円と推計した。また2023年の同市場規模は、3,167億5,000万円に成長すると見込む。
市場拡大の背景には新型コロナウイルス感染症が拡大して以降続いているユーザーのデジタルシフトが挙げられる。従来、CRMやMAといったツールはデジタルマーケティングに対して積極的に投資を行うことができる大企業を中心に導入が進んでいた。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行を機に中小企業でも営業活動のデジタル化が進められ、ツールの導入が進んでいる。

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/405

2024.03.11

【総合インフラマネジメント事業 始動発表】

 2024年 2 月 16 日の記者発表会にて、JR 西日本・NTT コミュニケーションズ・みずほ銀行・三菱 UFJ 銀行・三井住友銀行・日本政策投資銀行の6社より、「総合インフラマネジメント事業『JCLaaS』(ジェイクラース)」の始動が宣言された。
 日本において、1960 年代から整備された多くのインフラは、社会の発展と人々の豊かな生活を支えてきた。現在、それらのインフラは老朽化が進み、対策が急がれている。しかし、 人口減少による担い手不足や財源不足といった課題が顕在化し、個別・小規模な事業単位で インフラ老朽化を解決することは難しい状況がある。この現状に対し統合的・複合的・広域的に向き合い、将来世代へ再構築したインフラを継承していくための共通基盤プラットフォームが「JCLaaS」である。
 「JCLaaS」では、道路、河川、橋、上下水道といったインフラを単独ではなく複合的に捉えた上で、ソリューションを検討し提供することと想定している。そして、自治体の状況・ 要望にあわせて、DX 推進や資金アレンジも含めた機能を提供することが、今回の異業界6 社参画のポイントである。例えば、NTT コミュニケーションズでは、データ連携基盤の整備や AI・IoT といった先進技術を活用した支援を行いながら、効率的なインフラ事業体系のモデル化を行うというビジョンがある。さらに、プラットフォーマーの6社だけではなく、 地域に根差す事業者との協業・提携や市民参画も進め、官・民・市民がともに未来を創る仕組みを「JCLaaS」では目指していくそうだ。
 大変スケールの大きな事業である。推計の市場規模は日本で 9〜12.9 兆円、世界では 200 兆円とのことで、2030 年までに 100 件超の事業展開を目標としている。しかし、本記者発表がキックオフであり、具体的な案件化と仕組みづくりはまだ先のようだ。まずは、ビジョンに共感する自治体や事業者が集まり、ようやく「JCLaaS」の本格始動が可能になるのだろう。今後の事例成果報告を心待ちにしている。(佐藤祥瑚)

2024.03.08

【アナリストオピニオン】オフィスへの適用が始まるAIツールの最新動向④

AI inside「AnyData」「Heylix」

■サービス概要
AIは、過去何度もブームとなってきた。しかし、試してみるものの、その導入に至らない企業が相次いだ。そのような状況下で、AI inside株式会社は、2017年に提供を開始したAI-OCRサービス「DX Suite」でオフィス業務にAIを浸透させてきた。昨今では新たな取り組みとして、AI-OCR領域にとどまらない更なる業務効率化に貢献するAIプラットフォーム、「AnyData」「Heylix」の展開にも注力する。
「AnyData」は、マルチモーダルにデータを取り込みながらユーザーの手を煩わせることなくAIモデルを作り、運用もできる、AI統合基盤サービスだ。AI inside のテクノロジーを複合的に活用し、数値・画像・テキストなど様々な形式のデータをマルチモーダルに処理しながら、ユーザーの任意の課題解決に寄与する高付加価値なAIソリューションを生み出す。
・AI inside「AnyData」⇒https://any-data.inside.ai/

「Heylix」は、ユーザーの自然言語による指示に基づきタスクをこなしてくれるAIエージェントである。2023年8月にクローズドβ版の提供を開始した後、金融・製造業を中心とした各社との実証実験や「DX Suite」「AnyData」のユーザーコミュニティを通じた価値検証などを実施、これらの取り組みで集まった多くのVoCをもとにアップデートを重ね、10月に正式版として提供を開始した。
ユーザーは人とコミュニケーションするように「Heylix」へ指示を出すだけで「Heylix」が生成AI・予測AI・認識AIなどのテクノロジーを掛け合わせて、自律的にタスクを実行してくれる“Buddy”を即座に生成する。ユーザーは“Buddy”の支援を受けることで、それぞれの業務に応じた高度なDXを実現することができる。
「Heylix」を使えば、学習不要ですぐにLLMをベースとしたAIの業務利用ができる。、「Heylix」でスピーディーにAIの効果を体感してもらい、より高精度のモデルが必要であれば「AnyData」で開発することも可能だ。
・AI inside「Heylix」⇒https://service-heylix.inside.ai/

「AnyData」と「Heylix」は、同社が目指す「誰もが意識することなくAIの恩恵を受けられる豊かな社会」を実現するために生み出してきたサービスである。

同社のように画像系と数値データの両方に対応したマルチモーダルAIプラットフォーマーは珍しく、同社の強みにつながっていると認識している。誰もが簡単に操作できるUI/UXを備えたサービスとして提供しているため、同社製品ではデータサイエンティストを必要とせず、業務の知見を持っている人が直接AIを使えるというメリットがある。
これらのサービスは、現場社員による業務効率化のための利用にとどまらない。全社最適・新規事業創出の観点での展開も見据えた取り組みを行っている。同社では、AIテクノロジーとその事業化に深い知見を持つプロフェッショナル人材を結集した経営層向けのAI実装コンサルティングチーム「InsideX」を擁しており、ビジネス課題の発見からAI導入まで、一気通貫で伴走し、DX推進を支援している。

■現在の市場動向に対する見解
想定しているターゲットとしては、銀行や保険、BPO、地方自治体等に設定しており、まずは、これまで同社がAI-OCRサービス「DX Suite」で導入実績を有している層を中心に営業活動をしている。「DX Suite」での実績からアップセルしてもらうことを狙っていく考えである。
一方、それら以外からの声がけもあり、製造業や物流、建築関係からの問合わせが入ってきている状況である。それらに関しては、過去にAI利用経験のある企業からの話が多く、これらは業務にAIを組み込む相談含め、これまで外出ししてきた業務を内製化し、また、それをサービス化していくというニーズであると考えている。

■利用顧客層の特徴
導入の事例として、鹿島建設株式会社と共同で「AnyData」を利用した「AIとドローンによる資機材管理システム」を開発した。従来、人が巡回・目視で行っていた資機材管理業務をデジタルツイン上で行うことを可能とし、現場職員の安全性と作業効率の向上を実現している。
また、i-PROのモジュールカメラ「moduca」シリーズと機能連携したことにより、これまで以上に簡単かつ低コストでAIを業務実装できるようになった。具体的には、i-PROのモジュールカメラ「moduca」シリーズが撮影した画像をそのままAnyDataへ送信し学習することが可能となったため、人手による学習データの事前収集とアップロード作業が不要となり、AI開発・運用の工数を簡略化することが可能である。また、新たにシステム構築することなく推論も行うことができるため、システムの外部発注や自社開発、およびその運用をする手間やコストも削減できるとする。
その他、導入先の傾向はこれから実績の拡大とともに見極めていく。

■現状の課題
とりあえずAIを使ってみようという段階から、AIを業務に組み込んでビジネス価値を生み出そうという方向にユーザーのマインドシフトを後押しする必要があると認識している。その意味では、これからキャズムを超えていくことが必要になっていくと思われる。
また、AIを検討する段階で必ずROI(Return On Investment)の話になり、導入するうえでの課題になることが続いている。

■今後の事業戦略
同社は「AIで、人類の進化と人々の幸福に貢献する」をパーパスとし、様々な環境に、AIが溶け込むように実装され、誰もが意識することなくAIの恩恵を受けられる豊かな社会を目指す「“AI” inside “X”」をビジョンに掲げる。
同社はAI-OCRを使ってAIを日本に普及させた第一人者であると自負しているが、今後はAI-OCR領域のみに限らず様々な業務をビジネスとして取っていくことを推進していく。現在注目の集まるLLMの社会実装も先導しながら、強みであるAI-OCRを中心にその前後工程の自動化にも寄与するマルチモーダルAIを業務に活かすことを目指していく。(野間博美)

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/404

2024.03.06

【アナリストオピニオン】オフィスへの適用が始まるAIツールの最新動向③

エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ「Node-AI」

■サービス概要
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社は、ノーコードAIモデル開発ツール 「Node-AI」を展開している。
https://www.ntt.com/business/sdpf/service/nodeai.html

同サービスは、現場の担当者をはじめデータ分析を必要とする関係者がコラボレーションしながら、カスタムメイド AI を開発できる。
主として製造業において、生産現場などでの運用の高度化、故障検知・予知、品質管理などの時系列データ分析モデルを容易に作成でき、 Smart Factoryの実現に貢献する。
特長として、Web上で前処理から、学習、テスト、可視化までコーディングレスで実施可能、可視化を確認後、各種設定を変更し、簡単に試行錯誤可能、深層学習の要因可視化機能など、製造業向けAIを開発するために必要な機能を搭載、などが挙げられる。
同サービスは、元々は社内ツールとして利用していたものであり、R&D組織のデータサイエンティストが社内の課題解決のために利用を促進していたツールである。社内での開発は約5年前からスタートした。
実際に試行錯誤しながら利用しているうちに、毎回プログラミングが必要で多くのコストがかかったり、実際にやってみないと開発ができるかもわからず作ってみて判断していたり、開発に成功する確度の低いものも多く、成功の打率を上げることが課題である状況であった。
こうした状況からプロがやるような分析ツールをノーコードで実装できないかということになり開発を進めた結果、こうしたツールのニーズは社外にもあり、社外展開も可能ではないかということで一部商用化したものである。現在はβ版と両方を展開している。

通常こうしたAIの開発に関しては、PJの進め方そのものが難しいと言え、具体的には現場側にストックされている知見が想像以上に優れていることが多く、データ分析者と現場のAI導入先のノウハウの共有に重点を置いている。分析内容が可視化されているため、意識の統一やリアルさを共有できるようになっている。これにより分析の際にコメントを入れたり、それに関してチャットができるなど、現場担当者のフィードバックをもらうことや、関係者間で意見交換することが容易になり、プロジェクト全体の効率化が進むと言える。
また、裏に同社の研究開発チームが控えていることで、独自の機能を有している。得てしてAIは中身がブラックボックス化することが多く、実際にAIがどのような分析をしたのかががわからなくなることが多いが、同社システムではAIがどのセンサを重要視しているかなどを可視化することで、データの中身を理解しやすくしている。入出力の関係性を明らかにして、因果関係を注視することができる機能を有している。重要度の可視化を実現することで、なるべくチーム内にナレッジが溜まるように工夫がされている。

■現在の市場動向に対する見解
AI市場に関しては、依然発展途上でありデファクトがない状態が続いている。ニーズに関しては、潜在ユーザーは多いもののAIには手出しできないという層が多く、知識はあるものの実践ができていない人が多いと見ている。いわば、例題はできたが本格導入には至らない状態であり、これらの層にいかに実践してもらうかが課題である。
実践の場を設けることで、ツールに対して必要なスキルを下げる必要があると見ている。AIの効果に対する理解の醸成、人材育成が必要である。対策として抱える課題に対して自力で使おうとする人に対する支援をしていくため、型紙などを使ってカスタマーサクセスをサポートしていく方針である。
ユーザー社内に広げるためにもAI人材を育成するコンテンツの提供や、実践的でビジネス的な利用方法を促すため、オンライン相談サービスでデータサイエンティストが相談にのるなどの施策を実施している。

■利用顧客層の特徴
業種面では、センサを活用した事例が多いことから、製造業によるセンサを活用したデータの時系列分析系が多く、生産技術に関わる事例が多い傾向にある。
また、時系列データによる需要予測という意味では、金融、食品など幅広い業種にも導入例がある。
ユーザーの規模面に関しては、大企業も中小企業も概ね半々程度の割合で構成されている。シングルテナント版に関しては大きな投資となるが、マルチテナント版のβ版はフリープランや月額33,000円のビジネスプランなどとなっているため、さほどの大きな投資とはならず中小企業にも十分導入可能なコストであると認識している。

■現状の課題
カスタマーサクセスを継続的に生み出していくことが今後の課題である。ユーザーの潜在課題をAIで解くことができるということを体験してもらうための施策が必要である。
こうした課題に対して、当社のアナリストが直接面談などできれば、ディスカッション等を行うことでヒントを与えたりすることもできるが、そもそもがSaaS的なツールであるためそういった機会を持つこと自体が難しい点は課題である。

■今後の事業戦略
今後のロードマップとして、実際にツールを使う前の段階、例えばAIを学んだり、分析方針を立てる前の段階で、課題を用意してフローを学ばせるためのテキストやサイトなどを提供することを検討している。
加えて、AIを現場に入れるという意味では、制御システムにAIを搭載するなどの対策も打っていく方針である。(野間博美)

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2024.03.04

【アナリストオピニオン】オフィスへの適用が始まるAIツールの最新動向②

リコー「仕事のAI」

■サービス概要
リコーが提供する「仕事のAI」は、企業に蓄積されたナレッジ、活用の進んでいない日報・文書、コンタクトセンターに届いた問い合わせといった企業固有のドキュメント情報資産を、自然言語処理AI技術によって文章の意味を理解して体系化する。これまで、現場ごとに存在していたドキュメントを結びつけることにより、業務効率化や顧客満足度の向上といった新たな活用価値を創出する。お客様の課題が顕在化していたコールセンター等でのお客様の声情報を分析するサービスとして、次の2つを先行リリースしている。

・RICOH 品質分析サービス Standard for 食品業
・RICOH ニーズ分析サービス Basic
https://www.ricoh.co.jp/service/ai-for-work/

上記2つのサービスに関しては基本的にリコーが自社側でAI部分を開発していたサービスであるが、利用いただくなかで、利用状況に合わせて個々のチューニングニーズがあることがわかってきた。そこで、2023年7月に「仕事のAI」の新サービスとして、ユーザー企業独自のAIモデルを簡単に作成し、学習推論できる「ノーコード開発ツール」を新たに開発、無償でのトライアルを提供開始した。
企業が大規模言語モデルを業務で活用する際に必要となる企業固有の情報を、この開発ツールにアップロードするだけで、特別な知識がなくてもAIに学習させることができるノーコードのAI開発ツールである。ユーザー企業は固有の用語などを含む分類情報のサンプルデータをExcelで作成し、ユーザー企業側で簡単に独自AIモデルを作成することが可能になる。
現在、製品版リリースに先駆けて無償でトライアル提供しており、ユーザー企業が自身でツールの使い勝手や実際のデータを使ったAIモデルの効果を検証できる。
さらに、急進著しい生成AIの利活用に関しては、OpenAI社のChatGPTやリコー独自開発の大規模言語モデルなどを活用した企業向けAIシステムの構築ビジネスを開始した。

同社には80年代から研究開発部門に自然言語処理に精通した文書系アナリストが多数在籍している。そのため、ドキュメントから次のワークフローに結び付けるノウハウを大量に有してきており、それがリコー独自のAIモデルに生かされている。
元来、日本語の学習は難しいものであり、学習のメソッドが必要になる。ベンチャー等では大量のデータを用いて学習させるという方法が普通であるが、リコーではデータの吟味や順番の変更などの工夫をもって、精度を高めることが可能である。

■現在の市場動向に対する見解
同社では、オフィスワークにおけるAIの活用は順調に拡大するものと期待している。
また、今後はRAG(検索拡張生成:検索ベースと生成ベースのAIモデルの両方の長所を組み合わせた自然言語処理技術)の技術などを利用することで、社会課題となっているノウハウの伝承などに活かされるのではないかと考えている。これは従来ならエキスパートシステムやナレッジエンジンと言われたようなシステムと言え、似たような機能として活用されていく可能性があるだろうとする。

■利用顧客層の特徴
現在は大手企業が中心となっているが、将来的には中小企業でも導入が加速すると考えている。業種という面では、製造業がメインであり、製造業の技術ドキュメントで生成AIの利活用が多い。

■現状の課題
LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)の世界では、業種業務で活用できるようなキラーアプリケーションの開発が急務であると考えている。

■今後の事業戦略
今年のようなチャットGPTの大ブレイクが起きるまで市場の立ち上がりは2025年頃と考えていたが、実際は2023年に急に市場が開いたと言える。
2023年はLLMビジネスの元年と捉えているが、2024年からはより高度な業種業務への導入が始まると考えており、そこで必要になるAIソリューションのノーコード化やAIが自律的に考え動くAIエージェントの開発に注力していく。(野間博美)

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2024.03.01

【アナリストオピニオン】オフィスへの適用が始まるAIツールの最新動向①

近年、AIが各方面で普及しつつある中、その用途は専門的な現業部門中心に展開してきた。しかしながら、最近ではオフィス業務にAIを適用しようとする動きも始まっている。しかし、オフィスにおいては、本格的にコストをかけてAIを開発するのではなく、ローコード、ノーコードで誰もがAIを気軽に利用できる環境作りが目指されている。
今回はそういったオフィス向けAIツールを展開している4社のサービスを紹介する。

ソニーネットワークコミュニケーションズ「Prediction One」

■サービス概要
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社のPrediction Oneは、2019年に無償版の提供を開始、2020年から有償版の提供、2021年にはクラウド版の提供を開始した。
Prediction Oneは、ソニー社内のAI教育にも用いられるAI予測分析ツールである。機械学習やプログラミングなどの専門知識がなくても、数クリックの簡単な操作で予測分析が実現できる。勘や経験に頼りがちだった業務をAIで行い、業務効率化や属人化解消のサポートを実現する。

主な特徴として、

  • シンプルで簡単
  • 自動モデリングで高精度な予測
  • 予測の理由がわかる
  • デスクトップ版・クラウド版の環境で利用可能
  • 複数メンバーでの共同作業が可能

などを有している。

・ソニーネットワークコミュニケーションズ「Prediction One」⇒https://predictionone.sony.biz/

同社サービスに関しては特に初心者、低額にフォーカスしていると言える。当該サービスは、元々はグループ内で利用されていたものであり、従業員が機械学習を使えるように、社内支援として開発部門から提供されてきたものである。これを社外に展開できると考えたことからサービス化に取り組んだという経緯がある。そのため、数年間の社内利用の間に、初学者でも使いやすいようにUI設計が追及されてきたことが強みになっている。クリックだけで操作できる点が、誰にでも利用できるとして評価されている。
また、低価格であることも特徴となっている。
さらに、社内で利用されていた間のVOCのフィードバックを反映した結果として、総じてAIの予測結果はブラックボックス化しやすいと言われるのに対して、説明変数の中のどの項目の寄与度が高いかを示すことで予測の理由がわかるようになっている。

■現在の市場動向に対する見解
市場は順調に伸びているが、近年は特にユーザーの層が変わってきていると認識している。投入当初はいわゆるアーリーアダプタ層が中心であり、興味や関心から特段ROIを検討することなく導入する人が多かった。しかし、最近はユーザーがしっかりと導入目的や費用対効果を見据えている点が異なってきている。
また、直近では同じAIということで、市場全体が生成AIの影響を受けている傾向がある。
同社としては生成AIを当該サービスの機能として組み込むことで、より使いやすいツールへ進化を目指している。

■利用顧客層の特徴
ユーザーの規模に関しては、SMBから大手企業までほぼ均等の割合で導入されており、特段の偏りは生じていない。
業種に関しては、企業が中心ではあるが、他にも学校や医療機関などの例もある。学校のケースではAI人材の育成という意味で、授業において活用されるケースも多い。その結果、例えば東京都立大島海洋国際高等学校の事例では、専門知識のない高校生がAIを駆使した就航予測を実現するなど、実用的な活用も行われている。
現在のラインアップとしては、デスクトップ版とクラウド版のみとなっている。
多い利用用途としては需要予測、成約予測、故障予測、入電予測などが挙げられる。
他には、予測までは必要ではなく、結果に影響する要因を、寄与度を利用して見える化するという目的での利用も一部に見られる。

■現状の課題
総じて、精度とデータの数は相関するため、顧客が持つデータが不足するケースでは期待精度を達成できないケースが存在する。そのため、不足するデータを保管することを目的に、もともと学習された、事前学習モデルの提供やオープンデータ、販売データの活用がしやすい仕組み作りが必要と考えている。
また、生成AIの進化に合わせて、その機能を継続的に自社サービスに組み込んでいくことの必要性を感じている。

■今後の事業戦略
自社のサービスに生成AIの活用という機能を付加していくことが必要になると感じている。また、データの連携という意味では、ローカルに保持しているデータのみでなく、様々なクラウドサービス上に保管されたデータをシームレスにAI生成に利用できる環境を提供していきたい。
一方で、初学者向けとは言え、普段PCすら触らないようなユーザーもいるのが実態であり、そういった人が多い業界に特化したような使いやすさの追求も必要ではないかと考えている。(野間博美)

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/404

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