矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

Daily column

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2026
「PLMベンダーのアラスジャパンが事業戦略発表会を開催」
2026年2月20日、PLMソリューション「Aras Innovator」を展開するアラスジャパンは、2026年事業戦略発表会を開催した。 まず2025年の同社の取り組みを振り返ると、「Aras Innovator SaaS」提供を大きな原動力として、順調な業績拡大を続けた。 そして迎えた2026年、エンジニアリングAIプラットフォームである「Aras InnovatorEdge」をドライバーとして、PLMの枠を超え、エンジニアリング環境のさらなる改善を進めるべく、AIの本格的な活用に動き出す。 これまでのPLMは、エンジニアリングのマスターデータを管理するデータベースの役割を担っていた。これからはその在り方をAIによって変え、複雑な入力インターフェースを軽減し、データによる分析や提案まで行うことで、エンジニアの業務負担軽減を図っていく。まずは2026年4月の北米コミュニティイベントにて、Aras InnovatorEdgeに関する大々的な発表を行う予定である。   今回の事業戦略発表会で個人的に興味深かったことは、対話型コーディングにより構築時のカスタマイズ対応をユーザー企業が内製化できることで、PLM構築に係る高額費用という課題を改善するスキームである。これは、ユーザーだけではなく、同社の販売パートナーのビジネスモデルにまで影響を与える。今後販売パートナーはエージェント構築等、より高度な支援を行い、同社とユーザーとともに価値を共創していくことになるという。パートナーにとっても大きなインパクトとなる方針であり、Aras Innovatorを中心に築かれるエコシステムの行く先が気になるばかりである。   弊社では、マーケティングレポート「 2025 PLM市場の実態と展望 ~製造業エンジニアリング領域を中心としたデータソリューション~ 」を2025年6月に発刊しており、このレポートの中でもPLM市場のメインプレーヤーの1社としてアラスジャパンを取り上げている。AI活用の取り組みが深化し、ユーザーが機能やインターフェースとして利用するフェーズに入っている中、市場や他ベンダーへの影響を含めて、同社の今後の動向に引き続き注目したい。
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2026
車載ソフトウェアに関するセミナーに登壇します(3/17)
3月17日にSBクリエイティブさん主催のセミナー「 SDVは市場環境をどう変えるのか― 車載ソフトウェア時代の新規参入と勝者の条件 ― 」に登壇させて頂くことになりました。中国のThunderSoft日本支社の副社長、盛峰 氏とともに登壇します。 弊社では、これまでに「 車載用ソフトウェア市場の実態と展望」(Vol.1:協力会社編/Vol.2:OEM、Tier.1、2編)や「SDV時代における車載アプリケーション市場の徹底研究 」といったタイトルで車載ソフトウェア領域について調査レポートを発刊。市場規模に留まらず、アーキテクチャの変遷を含めてウォッチ、事業者の皆さまとディスカッションをさせて頂きながら実態に近いアーキテクチャを表現すべく精度向上に努めております。 実は!!!2026年3月には同領域の最新レポート「 2026 AI-DV(AI定義車両)市場の実態と展望 ~SDV/車載ソフト市場の構造大変革、産業OS・都市OS化を目指す未来~ 」の発刊に向けて最後の追い込みを図っております。 出来立てホヤホヤの調査結果も踏まえ、最新動向などについてお話しできればと思いますのでお楽しみに! 最後に、本セミナー、何やらオリジナルレポートの進呈もあるそう(これから作ります)ですので、ぜひお時間ありましたらお誘いあわせの上、ご参加いただけますと幸いです。   ■イベントのページ https://www.sbbit.jp/eventinfo/87865
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2026
【今週の"ひらめき"視点】退行する米の民主主義、世界は法の支配へ回帰できるか
当社代表が最新のニュースを題材に時代の本質、変化の予兆に切り込みます。   月28日、米国とイスラエルはイラン国内の複数拠点を空爆、最高指導者ハメネイ氏を殺害した。その前日、米国とイランの協議を仲介してきたオマーンのバドル外相が「合意に向けて大きな進展があった」と会見で語っていただけに「米、攻撃開始」の第1報には驚かされた。空爆は止まない。米国を後ろ盾とするイスラエルはレバノンへの地上侵攻を開始した。“支配地域の拡大”が作戦の目的であることをもはや隠そうともしない。 ロシアのウクライナ侵攻は5年目に入った。国連安保理常任理事国が仕掛ける“自国の正義”にもとづく軍事行動に“法の支配”の原則が揺らぐ。強権化する2期目のトランプ氏は既に“タリフマン”の域を超えた。27日、ネットフリックスとパラマウント・スカイダンスによるワーナー・ブラザース・ディスカバリーを巡る買収合戦はパラマウントの勝利で決着した。ネットフリックスは撤退理由を「買収金額の問題」と説明するが、トランプ氏からの圧力は周知の事実だ。 トランプ氏の狙いはワーナー傘下のCNNである。かねてから自身に批判的なCNNの報道をフェイクニュースと罵り、ワーナー買収に自ら関与すると宣言していた。パラマウントのエリソンCEOのファミリーはトランプ氏の有力支持者だ。同社は既にCBSを傘下に置く。トランプ氏は「CNNの経営陣は腐っている」とも発言しており、編集方針へのあからさまな介入が懸念される。もちろん、巨大メディアグループ同士の統合には独禁法という壁がある。とは言え、司法省への人事介入も厭わないトランプ氏だけに報道統制は現実味を帯びる。 同じ27日、米政府は、AI開発企業アンソロピック社をすべての連邦政府機関から排除すると発表した。同社のダリオ・アモデイCEOは“人間が介在しない完全自立型兵器の開発”や“米国民の監視”への技術適用を禁じる利用規約の順守を米軍に求めた。トランプ氏はこれに反発、政府機関はもちろん米軍の調達先企業との取引も禁止するよう指示した。2023年、第1回「軍事領域における責任あるAI(REAIM)」サミットの政治宣言を主導したのは米国だ。宣言は国際法とりわけ国際人道法のもとでのAI利用を確保するための法的措置の必要性に言及している。今、米国はその真逆をゆく。世界の予見可能性、法の支配、国際協調への道筋、これらをどう回復するか、日本が貢献すべきは唯一ここである。 今週の“ひらめき”視点 2026.2.22 - 3.5 代表取締役社長 水越 孝
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2026
老朽インフラの維持管理で注目されるITモニタリング③
ITインフラモニタリングにおける問題点・課題を考えてみる。インフラモニタリングへのIT技術の導入を考えた場合、以下のような問題点・課題が指摘できる。 ①閾値の設定:ITインフラモニタリングでは「定常状態(閾値)」の設定が前提となるが、自然環境(温度・湿度、風、雨量など)やインフラ構造物の素材/材料、周辺環境(交通量、地盤など)の条件が一定でないため、閾値の設定は非常に難しい。そのため現状では、現場技術者の手間を軽減させたり、危険作業/煩雑作業を減らすような業務支援に止まるケースが少なくない(点検業務の代替まではできない)。 ➁ITモニタリング以外の点検手法の存在:点検作業を自動化すると、点検ミスの発生を抑制できる(経験の優劣、その日の体調、作業環境などに影響されない)。但し、ITモニタリングよりも、ロボット/ドローンによる点検・検査、非破壊検査といった診断技術を評価する見解も少なくない。例えば、ロボットでは「点検+補修」といった付加価値も期待できる。 ③センサー/デバイス開発:インフラモニタリングに向けては、センサー自体の耐久性やインフラモニタリング専用センサーの開発なども求められる。さらに電源問題もポイントで、低消費電力型センサー/デバイスの開発なども求められる。 ※続く予定

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