矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

Daily column

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2020
【アナリストオピニオン】新型コロナウイルス対応はユーザー意識の改革とInsurTech 普及のチャンス②
コロナ対応にみる戦略の違い ■保険金・給付金および死亡保険金の支払対応 新型コロナウイルス感染症により影響を受け、生命保険協会は金融庁の要請を受け、2020年3月に「新型コロナウイルス感染症に係る特別取扱いについて」との記載を公表。同文面において①保険料払込猶予期間の延長、②保険金等各種支払に関する措置――との措置を明らかにした。同措置を受け、生命保険会社各社は、措置を受け保険料の払込猶予期間を概ね6か月と設定したほか、契約者貸付についても利息免除(年0.0%)で対応している。 また、同ウイルスが指定感染症に定められたことで、災害死亡保険金等で対応している生命保険会社も多く存在する。災害死亡保険金は、死亡保険金等を割り増しして支払う災害割増特約等を含めたもので、同ウイルスを直接の原因として死亡・高度障害状態に該当した場合に支払うものとなっている。 一方、生命保険会社で対応が分かれたのが、「オンライン診療」を対象とした給付金の支払有無である。生命保険会社(全42社)のコロナ対応のリリースやお知らせなどを基に集計したところ、明確に「オンライン診療を対象」と明記した事業者は9社(21.4%)に留まった。なお、各社ともに「医療機関と同等とみなせる施設」などとの記載もあり、オンライン診療が同記載などに入るかどうかは生命保険会社によって対応が分かれる可能性がある。 ■顧客サポートの充実は生命保険会社をPayerからPatnerに変えるチャンス 生命保険協会において、保険金や給付金の支払に関する措置を公表しているため、全ての生命保険会社が対応している一方、顧客サービスは各社によって違いがある。 生命保険会社によって、付帯サービスとしてドクターや医療従事者が相談を受ける「電話健康相談サービス」を提供しており、今回、コロナウイルスも対象に加わった。調査した6月1日時点で、42社のうち17社(40.5%)が同サービスを通じてコロナウイルスに関する相談を受け付けている状況にある。なお、ここでいう「なし」とは、同ウイルス対応の関連リリースの中で掲載が見当たらなかったことを意味している。 また通常、特定の保険に対する付帯サービスとして提供しており、特定の保険契約者および家族向けに提供しているが、アクサ生命をはじめ一部の事業者は、サービスの提供範囲を特定の保険者に留まらず、全ての契約者および家族向けに無償提供を始めている。 実は同サービスの提供範囲を広げるのには戦略的な狙いがあると筆者はみている。従来、保険会社に対して自身の健康相談を行うユーザーは限定的であり、サービスの認知度も低かった。しかし、同ウイルスを機に同サービスの認知度を上げることで、生命保険会社とユーザーとの距離が一気に縮まる可能性がある。 加えて、法人向けを強みとする保険会社においてもユニークな取組みを手掛ける事業者もある。大同生命では、中小企業福祉事業と協業し、雇用調整助成金電話相談・社労士紹介サービスを提供。雇用調整助成金の申請に際しては、書類が多いうえに分かりにくいとの声もあるなか、積極的に顧客に寄り添ったサービスを手がけている。 InsurTechによって生命保険会社は、関連事業会社と協業しながら健康増進~疾病管理まで一貫して寄り添う戦略を進める一方、ユーザーは「生命保険会社は給付金や保険金を支払ってくれる会社(=Payer)」との認知に留まっており、今回の取組みを機に「生命保険会社は(コロナウイルスを含めて)自身の健康相談にも乗ってくれる会社(=Partner)」としてユーザーの意識を変える大きなチャンスでもある。このように健康相談サービスの提供範囲を広げる取組みは、ユーザーの意識をPayerからPartnerに変える戦略的な意図が垣間見られる(山口泰裕)。 ※全文は以下よりご覧いただけます https://www.yanoict.com/opinion/show/id/288
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2020
【アナリストオピニオン】新型コロナウイルス対応はユーザー意識の改革とInsurTech 普及のチャンス①
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、生命保険業界においても契約者対応に向けた多彩な取組みを打ち出している。そこで今回、生命保険協会に所属する全42社について、2020年3月~5月までのニュースリリースやお知らせを基に、営業・対応状況(コールセンター/オンライン)に加えて、保険料払込猶予への対応や保険金・給付金および死亡保険金等支払対応の有無、顧客サポートサービスの提供有無、内容などについて集計してみた。本稿では集計結果などを基に、今回の件をいかに「禍転じて福となす」か考察してみたい。 コロナを機に営業チャネルの強化、分散を 従来、生命保険会社の営業は、営業職員チャネルや代理店チャネルなどをメインとしてきたものの、新型コロナウイルス感染症の影響によりいずれのチャネルも自粛となり、各社ともに新契約が軒並み減少に陥っている状況にある。また、法人を強みとする生命保険会社においては、同ウイルスの影響により中小企業の景況感は悪化した点も、新契約の減少要因となっている。 一方、こうした中、ライフネット生命では、4月の新契約が大幅に伸長している状況にある。背景としては、同ウイルスの拡大によってユーザーがリスクを認識、保険を求めるニーズが出てきた点に加えて、外出自粛要請およびそれに伴う保険会社の営業自粛により、ユーザー自身が対面での相談を控えた点など影響を及ぼしたものとみられる。 緊急事態宣言の解除に伴い、対面営業も自粛解除となったものの、リスクマネジメントの観点も含めて、対面営業に留まらず新たな営業チャネルとしてオンラインの強化が喫緊の課題として浮き彫りになったといえる(山口泰裕)。 ※全文は以下よりご覧いただけます https://www.yanoict.com/opinion/show/id/288 ※画像はイメージです
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2020
【政府、行政機関にとってもパブリック・クラウドは重要】
6月16日、行政情報システム研究所が「行政機関におけるパブリック・クラウドの活用に関する調査研究 報告書」を公開しました。 本報告書は、調査対象を「パブリック・クラウド」に限定していること、パブリック・クラウドの調達や契約手法までも整理されている点が注目されています。 また、弊社のクラウド基盤に関するレポートでもシェアNo.1のAmazon Web Services (AWS)が調査研究に参加しているため、実用性の面でも太鼓判を押せる報告書です。   今、公共分野におけるパブリック・クラウドの利用はこれまで以上のスピードで進んでいます。 報告書は100ページ以上。少しきついな、という場合はAWSジャパンブログでハイライトも紹介されています。 ユーザ(公共以外も)、ベンダ双方にとって興味深い内容の報告書だと思います(小山博子)。   ●一般社団法人行政情報システム研究所 「行政機関におけるパブリック・クラウドの活用に関する調査研究」 https://www.iais.or.jp/reports/labreport/20200331/cloud2019/ ●AWSジャパンブログ https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/aws-ais-public-cloud-report/ ●矢野経済研究所 「2020 クラウドコンピューティング(IaaS/PaaS)市場の実態と展望」 https://www.yano.co.jp/market_reports/C62100400 ※画像はイメージです
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2020
【IT×好み】「外したくない」を叶えてくれるプラットフォーム②
矢野経済研究所 ICT・金融ユニットでは、研究員がリレー形式でコラムを執筆しています。 今年度のコラムのテーマは「IT×○○」です。「IT×金融」のFinTechをはじめ、多くの「IT×○○」が誕生しています。 研究員が、今まで耳にしたなかで面白かった「IT×○○」や、あったら面白そうな「IT×○○」について綴ります。 3人目の投稿者はクラウドコンピューティング(IaaS/PaaS)などを担当している小山です。 ________ 以前、伊勢丹×SENSYで貴方好みのワインや日本酒を提案する、という企画がありました。その派生で、例えばチーズケーキならサイズ、甘みの強弱、レアかベイクドか、ふんわりかもっちりか、などを自分の好みで選択していき、最後にお勧めのチーズケーキ(店名)が表示される、またお勧めされたケーキを食べて「好み」と感じたら、そう登録することでそのお店の味に近いお店が表示される、的なサービスがあれば良いのに、と思います。もちろん、ポテトチップなど他のお菓子バージョンも欲しいです。ビジネスモデルは広告料的なものが妥当でしょう(ユーザの嗜好に合わせた選ばせないおやつのサービスはあるのですが、私は選んで、その中でも当たりを食べたいです)。 ​実現すれば、予算や、相手の好み、雰囲気などからお勧めの手土産やお返しを紹介するサービスにも派生しそうです。そのようなサービスであれば、コミュニティがあり、あのお店でチーズケーキが好きならこれもお勧め、など情報交換もできそうです。 ​確かに、お店を開拓する楽しみもありますが、最近は1個あたりの値段がそこそこするケーキも多く、「外したくない」を叶えてくれるプラットフォームがあれば、と思います(小山博子)。 ※第一回は以下よりご覧いただけます https://www.yanoict.com/daily/show/id/628

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