楽天ペイメントと楽天少額短期保険(楽天少短)は2025年7月17日より、「楽天ペイ」アプリにおいて「熱中症のほけん」を提供することを発表した。
https://payment.rakuten.co.jp/news/2025071700/
利用者は、楽天ペイアプリ内に表示される「熱中症のほけん」のアイコンから楽天少短のWebサイトに遷移して加入申込を行い、楽天ペイ(オンライン決済)でスムーズに支払まで完了できる。保険料の支払金額に対しては最大2.5%の楽天ポイントが還元されるほか、支払時に楽天ポイントを利用することもできる。
近年、楽天ペイメントをはじめとするコード決済事業者各社は、グループ内外の金融機関、証券会社、FinTech企業などとの協業により、決済アプリを起点として様々な金融サービスを提供する「スーパーアプリ化」に向けた取組みに注力しており、今回の「熱中症のほけん」の提供もその一環として位置付けられる。他のコード決済サービスにおいても、決済アプリから保険、銀行、投資といった金融サービスへの導線が設けられており、決済とそれらのサービスのクロスユースを促す動きは今後も継続するとみる。また、決済データと各種金融サービスの利用データを連携させ、パーソナライズされた情報を各ユーザーに配信するなど、サービス間での相互送客に向けた取組みが進むことも想定される。
一方で、アプリへの過度な機能追加は、画面の視認性を損ない、ユーザーの利用体験を悪化させる恐れもある。そのため、今後は「多様なサービス提供」と「アプリの分かりやすさ・使い勝手」の両立が課題になると考える。
東京都は、町会・自治会運営の活性化や効率化に向けた取組みの支援を目的とした「町会・自治会デジタル化推進助成」の申請受付を、2025年7月14日より開始した。
https://www.seikatubunka.metro.tokyo.lg.jp/chiiki_tabunka/chiiki_katsudo/chiikiryoku/0000002500
具体的な助成内容は、①電子回覧板の導入及び利用に要する経費、②QRコードを用いた決済システムを利用した町会費の徴収の導入及び利用に要する経費となっており、それぞれの初期費用、システム利用料、決済手数料などを最長12ヵ月間助成する。
特に町内会費の徴収に関しては、キャッシュレス決済が浸透しつつある現在でも、依然として現金が中心であり、集金担当者にとっては現金の紛失リスク、煩雑な会計処理などにより時間的・精神的な負担がかかる作業となっている。コード決済事業者においても、2024年6月にPayPay、2025年7月に楽天ペイが町内会・自治会への導入に対応するなど課題解決に向けた取組みが進んでいる状況であり、今回の助成により導入が加速する可能性はある。
一方で、町内会・自治会の会員には高齢者も多く、高齢者はキャッシュレス決済を日常的に利用していないケースも考えられるため、一気にコード決済のみでの徴収に切り替えることは難しいと想定される。その場合、集金担当者は現金とコード決済の2つを並行して管理することが必要になり、より負担がかかってしまう可能性もある。ただコード決済を導入するのではなく、導入後の運用プロセスの設計や、将来的な徴収方法の検討などを含めた長期的な視点が求められるのではないだろうか。
2025年7月14日、NECは、徳島県および電脳交通との3者による自動運転技術を活用したロボットタクシーの実証運行が、国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業」(注1)に採択されたと発表した。この取り組みは、地域住民の移動支援を目的に、2025年度中に複数回の実証運行を行う計画である。NECは事業の企画・運営と自動運転に関するハードウェア・ソフトウェアの提供、電脳交通はAIによる動的配車を提供し、徳島県内での道路運送車両法のレベル4(注2)認可を取得したロボットタクシーの導入を目指す。
NEC、徳島県および電脳交通によるロボットタクシーの実証運行について | NEC公式プレスリリース
本ケースは、都市部ではなく地方を舞台とした取り組みであるため、地域の高齢化や公共交通の空白地帯といった課題解決に直結する点が期待される。
今後、実証を通じてユーザーの受容性や制度面の課題を明らかにし、持続可能なモデルとしてどこまで展開できるかが注目ポイントとなる。自治体とテック企業によるモビリティの共創がどう進むのか、注視していきたい。(山内 翔平)
(注1):国土交通省 地域公共交通確保維持改善事業
(注2):道路運送車両法レベル4:運転者を必要としない自動運転を可能にする
AWS Summit Japanが6月25、26の両日、千葉県の幕張メッセで開催された。
160を超えるセッションなどが行われ、このうち岩崎電気は自社製品とAWSの生成AI技術を組み合わせて開発した、カメラ付き照明による冠水検知システムなどを紹介した。これは道路や河川の状況を遠隔で監視するシステムで、生成AI技術を用いることにより、カメラの映像から冠水や積雪といった道路状況を遠隔で検知する。異常事態などの発生時にはユーザーにアラート等で知らせることで、監視業務の負担を軽減する。
具体的には、岩崎電気のカメラ付き照明器具とクラウド型統合管理システム「ENEPEACE」、AWSの「Amason Bedrock」を基盤システムとし、Amason Bedrockを介して適切なモデルを選択している。まずカメラ付きの照明器具から道路などの画像を取得、「ENEPEACE」に実装された生成AIが1分間隔で自動的に状況を把握する。生成AIを用いることで、ユーザーが把握したい状況を自由に指定することができ、「道路冠水」などプロンプトに応じた検知が可能となる。
従来、岩崎電気ではカメラ付きの道路照明のほか、道路冠水をセンサで検知するシステム等をそれぞれ提供してきた。一方、人が長時間画像を監視する必要があったり、詳細な画像検知が難しかったりと省力化に課題が残っていた。
課題解決のきっかけとなったのは、昨年のAWS Summit Japanだった。岩崎電気の担当者が生成AIの事例を知り、自社サービスに生かせないかと検討。企画から約2カ月でプロトタイプが完成したという。カメラと照明が一体となっていることで、鮮明なカメラ画像を取得することができるようになったほか、常時監視が不要になり監視員の労力削減につながったとしている。同社は「天気予報といった外部データを活用し災害発生の事前予測などにも取り組んでいきたい」としている。(川口 御生)
今回の「2025 車載用ソフトウェア市場の実態と展望vol.1協力会社編」に関する執筆の期間中、ぎっくり腰になりかけました。ゲーミングチェアで仮眠を取るなど不摂生が祟ったようです(´;ω;`)ウッ…
「なりかけ」だから問題ないでしょう?と思うなかれ。いつ逝くか不安に怯えつつ、整形外科に通ったりと2-3週間くらい常時腰を気にしながら生活をしておりました。弊社は在宅勤務も可能ですので、そちらも活用しつつ、何とか落ち着きました。
回復後、同僚から「ふんばるず」なるものが効果があるといわれて、藁にも縋る思いでハリネズミくんを相棒に迎え入れました。その効果もあってか、腰のほうは何とか回復、取材に執筆に集中することができました。時々、よろしくない姿勢を取っていると、相棒が落ちてしまうのはご愛敬。
また新たなレポートの執筆活動がはじまりますが、ハリネズミくんにも手伝ってもらい、腰は何とか守りたいものです。
2025年7月15日に「2025 車載用ソフトウェア市場の実態と展望vol.1協力会社編~SDVを巡る半導体メーカーを中心とした攻防と中国の動向~」を発刊いたしました。本資料は車載用ソフトウェア市場に関する2分冊(協力会社編/OEM・Tier.1、2編)のうちの、協力会社編となります。
従来、協力会社編では、ソリューションベンダーを中心に取り上げてきたのですが、昨今、大手を中心に自動車会社がSoC(System-on a chip)も手掛けるようになってきたことを踏まえ、新たに半導体メーカーも対象として組み入れました。
車載用ソフトウェアを巡っては、従来、制御系/車載IT系(=情報系)で区分してきましたが、IT系半導体メーカーを中心に、SDV関連ソリューションを相次いで提供、車載IT系を飲み込みそうな勢いとなっています。こうした状況を市場規模でも表現しました(購入してからのお楽しみ)。
また、17社におよぶ企業さまとご意見交換をさせて頂きながら、車載用ソフトウェアのアーキテクチャの変遷(2012年→2018年→2025年→2028年)および開発環境に関する変遷(2018年以前→2025年→2028年→2032年)について当社の仮説を提示することができました。
2023年に発刊しました協力会社編のレポートから、多くの事業者さまにご協力頂き、大幅に内容をアップデート、よりディープなものになったと自負しております。
ぜひお手に取っていただけますと幸いです。
デジタルマーケティング市場を調査するにあたって、何回か展示会に足を運びました。そこで改めて実感したことですが、やはりデジタルマーケティングの展示会はパワフルだと思いました。色々と勉強したい私にとって、声をかけてくれることは非常にありがたいです。その一方で、通路によっては歩きづらいほどお声がけをいただき、その熱気に戸惑ってしまうこともありました。もっとも、展示会は出展社や来場者が少ないと寂しいので、盛り上がっているに越したことはありません。今回は会期の初日に訪れたため、ひときわエネルギッシュな雰囲気に包まれていたのでしょう。今後はもう少し落ち着いてそうな、後半に伺おうと思います。
2025年6月27日に「2025年版 デジタルマーケティング市場の実態と展望」を発刊しました。本資料はCRM/SFA、MA、CDP市場に加え、BIツール市場について、市場規模や動向、今後の展望について言及しています。
CRMやMAは、これまで主に大企業で導入が進められてきましたが、近年では中堅・中小企業へと対象が拡大しています。その一方で、従来は中堅・中小企業で実績を積んできたベンダが、機能強化によって大企業向けに展開する動きも見られ、競争環境は一層激しさを増しています。
さらに、デジタルマーケティング市場ではAIの活用が積極的に進められており、多くのベンダが機能の拡充に注力しています。AI機能は、ベンダにとって新たな収益源として期待されますが、その成否は基本機能と同様に、ユーザ企業がどれだけ使いこなせるかにかかっています。今後は、ユーザ企業の活用を強力にサポートする力が、競争優位性を確保する上で重要となるでしょう。
本資料を通じて市場の現状と展望を把握し、貴社のビジネス戦略にお役立ていただければ幸いです。
ハウス食品は、AIによって全234通りのルウの組み合わせの中から、その時の気分や好みに合ったルウの組み合わせを診断できる「AIルウミックスメーカー」を開発し、6月30日から公開しています。
https://housefoods.jp/company/news/pdf/newsrelease_20250630.pdf
同社が2024年11月に実施した「カレーの調理実態調査」によると、約4割が複数のカレールウを混ぜ合わせていることがわかったとのこと。我が家も混ぜ合わせています。
私の診断結果はバーモントカレー(中辛)×ジャワカレー(スパイシーブレンド)でした。
ジャワカレー(スパイシーブレンド)は辛さ6なので自分では絶対に買わないルウです。
ただ、このような診断結果が出た以上、試せずにはいられません(戦略通りの行動です)。
カレーのルウは同じ中辛でもブランドにより辛さは異なりますし(同じメーカでも)、選択の幅を広げる一助になると思いました。
ハウス食品は、AI需要予測でNECの製品を導入しています(2021年発表時点)。今回のAIがどのようなAIなのか、というところも気になっています。(小山 博子)
今回のレポートは、昨年の「業務・産業向けプリンタ」から対象を広げ、オフィス向けプリンタを追加し「ビジネスプリンタ」として発刊しました。
オフィス向けプリンタの出荷台数は、ペーパーレス化の進展やオフィス再編などの影響で緩やかに減少しており、そのトレンドは今後も継続していくことが見込まれます。そのような中、サプライチェーンや生産部品の共通化などを目的に合弁会社が設立されるなど、業界再編の機運が高まっており、将来予測の難しさを感じました。しかし、その流れは業界にとって悪いことでないのは確かだと思います。この再編をきっかけに、プリンタ業界が少しでも盛り上がってくれればと期待しています。(山内 翔平)
6月30日、「2025年 ビジネスプリンタ市場の実態と展望」を発刊しました。
本レポートでは、主にオフィスで使用されるページプリンタ(中-低速)、製本や軟包装の印刷に使われるプロダクションプリンタとA2以上の大きな印刷などに使用するインクジェット方式のLFP(Large Format Printer:大判プリンタ)を合算した業務・産業向けプリンタを対象に、ビジネスプリンタとして市場規模や動向をまとめております。
ビジネスプリンタは単なる印刷の機械から、ユーザーの課題を解決するソリューションの媒体へと立ち位置が変化しています。特に、AI技術の本格的な実装が進んでおり、それに対する各メーカーの動きや取組みは今後のビジネスプリンタ市場に大きく影響すると考えます。
市場分析や事業戦略の一助として、本資料がお役に立てれば幸いです。(山内 翔平)
NTTデータは、デジタル店舗運営サービス「Catch&Go」をパン・パシフィック・インターナショナル・ホールディングスに提供し、2025年7月1日より大阪電気通信大学にてドン・キホーテ初の無人小型店舗「キャンパスドンキ」をオープンすると発表した。来店客は、事前に決済手段を登録した自身のQRコードを入店ゲートにかざし、商品を手に取って退店するだけで自動的にキャッシュレス決済が完了するウォークスルー型の仕組みを採用している。
ウォークスルー決済店舗「キャンパスドンキ」、大阪電気通信大学に日本初オープン | NTTデータグループ - NTT DATA GROUP
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国内における無人決済店舗の展開は着実に進んでおり、TOUCH TO GO社が先行している印象がある。高輪ゲートウェイ駅内での導入が話題となった後、駅構内の売店の展開にとどまらず、タリーズコーヒーやサンマルクカフェといったカフェや、化粧品ブランドのオルビス、さらに観光地のホテル内のお土産処など、業態の多様化が進んでいる。
NTTデータの「Catch&Go」も同時期に市場に登場し、ダイエーやローソンとの取組が確認されている。しかし、公開情報の範囲では、TOUCH TO GOが導入店舗数や展開スピードにおいて一歩リードしていると見られる。
両サービスにはそれぞれ異なる強みがある。NTTデータの「Catch&Go」は、利用者が事前に専用アプリで決済手段を登録し、店舗にチェックインすることで、店舗内での会計操作が一切不要となる点が特徴的だ。一方、TOUCH TO GOは、会計作業が必要となるが、事前のアプリ登録が不要で、誰でも気軽に利用できるという利便性が強みである。
人口減少が進む日本では、無人決済店舗は人手不足への対応策として注目される分野である。今後、TOUCH TO GOが導入店舗をさらに拡大するのか、あるいはNTTデータが今回のドン・キホーテの事例のように、まだ無人決済が進んでいない他の小売業態へのサービス提供を通じて裾野を広げていくのか。または、第3のプレイヤーが登場し、競争が激化するのか。市場の動向は非常に興味深く、今後の展開に注目したい。(小田 沙樹子)
今回発刊したレポートは、リニューアルに伴って対象ソリューションを見直しており、よりエンジニアリングチェーンにおけるデータ活用に主眼を置いて調査を行っています。そのため、これまでとは異なる切り口での本文や企業個票に仕上がりました。
CAD/CAM/CAEツール等で生まれたデータを一元管理し流通させることは、単なるデジタル化にとどまらないモノづくりの高度化、つまりDXを推進するために重要なステップです。ただし、PLMの必要性は認識されている一方で、実装が難しく思うようにプロジェクトが進まない実態もあるようです。
この状況をどのように打破できるのか。加えて、モノづくりの高度化実現にあとどれくらいの猶予が残されているのか。それはIT技術が急速に進展する中で、あるいは数年のスパンなのかもしれません。今回の取材でも、ベンダ各社の意欲的な姿勢が印象的でした。ベンダ・ユーザの取組が奏功し、製造業がこれまで以上に発展した近未来の到来が今から楽しみです。(佐藤 祥瑚)
2025年6月25日に「2025 PLM市場の実態と展望 ~製造業エンジニアリング領域を中心としたデータソリューション~」を発刊しました。
本レポートは、これまで長年発刊している「PLM市場の実態と展望」のリニューアル更新版です。
PLM/PDMおよびビューア/DMUソリューションからなるPLM市場は、引き続き拡大しております。
DXの認知やデータ利活用の意識が広く普及したことで、PLMソリューションが改めて注目されており、ベンダ・ユーザ各社において積極的な取組が進んでいるようです。
また今回の取材では、PLMソリューションにおけるAI・生成AIの組込みが特に大きなトピックでした。PLMソリューションとしてどのように生成AIを活用するのが良いか、ベンダによる検討を経て、機能に落とし込まれ実運用するフェーズに入っています。
本レポートでは、PLM市場の現況および将来展望をエンジニアリングデータの流通・活用を軸に分析しました。ぜひ、マーケット研究や事業戦略の検討、製品選定にお役立てください。(佐藤 祥瑚)
6月11日、ネットプロテクションズは、同社が提供する後払い決済サービス「NP後払い」において、PayPayの機能である「PayPay請求書払い」に対応することを発表した。
https://www.netprotections.com/news/20250611/?_gl=1*1x5c7wj*_gcl_au*MTUyODcwMjMxMS4xNzQ1NDc1OTA0
「NP後払い」はオンラインショッピング利用者向けの後払い決済サービスであり、ユーザーはクレジットカード情報の入力などをすることなく、商品が届いた後に代金を支払うことができる。従来、同サービスの支払い方法はコンビニ払いや銀行振込が主体であり、支払いのためにはコンビニや銀行に足を運ぶ必要があったが、今回の取組みにより、届いた請求書のバーコードをPayPayアプリで読み取るだけで、スマートフォン上で支払いを完結できるようになる。購入に対して支払いのタイミングを遅らせるという従来の価値に加えて、支払いのタイミングにおいても時間や場所を選ばないという付加価値が提供されたことで、「NP後払い」の利便性はさらに向上したと言える。
ネットプロテクションズの取組みに他の事業者が追随すれば、後払い決済全体で支払い方法の多様化による利便性向上が進むことになる。後払い決済は、クレジットカードの不正利用が増加する中で、オンライン決済における低リスクな決済手段と位置付けられており、今後様々な支払い方法に対応することで、クレジットカードに代替する手段としての存在感をますます高める可能性も考えられる。(都築 励)
東京地下鉄(東京メトロ)、鉄道総合技術研究所(鉄道総研)、日立製作所、三菱電機、NTTコミュニケーションズの5社では、2024年8月から2025年3月にかけて、5Gを活用し地下トンネル内や地上の線路内等に設置された地上設備と列車間通信を実現するための実証試験を実施し、有用性を確認した。(6月18日リリース)
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2025/06/0618.html
本実証試験ではパブリック(公衆網)/ローカル(自営網)5Gを用いて、FRMCS※1を参照した鉄道用通信基盤のプロトタイプを東京メトロのフィールド内に構築し、鉄道の各種システムを想定した5G 通信の実用性を検証した。
この試験結果からは、通信の安定性により各種鉄道システムが問題なく機能し、5Gと鉄道用通信基盤の有用性が確認された。特に、5Gを活用した CBTCシステム※2の営業線における実証試験は、国内では初めての取り組みとなる。
本実証試験を通じて今後は、鉄道業界の標準化活動を推進し、鉄道事業運営の持続可能性を高め、沿線価値および沿線住民の利便性の維持・向上に貢献するとしている。(早川 泰弘)
※1.FRMCS(Future Railway Mobile Communication System):欧州を中心に規格の検討がされている次世代の鉄道向け無線通信基盤。様々な通信手段を集約し、通信状況に応じた柔軟な切替え制御を実現するシステム。
※2.CBTC(Communications-Based Train Control):列車の安全・安定運行を制御するために地上と列車間で無線通信技術を利用する列車運行システムの一つ。
6月3日、ソフトバンクグループの決済代行業者であるSBペイメントサービス(SBPS)は、EU・アジア圏で現地決済手段を提供するNOMU PAY LIMITEDと資本・業務提携を締結したことを発表した。
https://www.sbpayment.jp/news/press/2025/20250603_001451/
オンライン決済をはじめとした幅広い決済サービスを提供しているSBPSは、ソフトバンクの「Beyond Japan」という事業方針のもと、グローバルでの事業展開を加速させている。一方、Nomupayもアジア市場への参入および集中した投資を行っていることから、両社のグローバル戦略が一致し、本提携が実現した。
本提携に基づき、両社は営業における協業やシステム連携を進めながら、加盟店の国際的なビジネス展開を支援する。これにより、SBPSの加盟店は、アジアをはじめ世界中で自社の商品やサービスの販売に伴う決済が可能となる。特に、ゲームや電子書籍をはじめとした物理的な在庫を持たないデジタルコンテンツを取り扱う加盟店にとっては、事業のグローバル展開に向けた好機となると考えられる。
従来、SBPSを含む決済代行業者の事業領域は国内のオンラインBtoC決済が主であったが、近年は各社ともに対面決済領域、BtoB決済領域などへの拡大を進めている。今回のSBPSの取組みにより、今後は他社においてもグローバル決済が戦略市場として位置付けられる可能性も見込まれるため、各社の動向に注目したい。(都築 励)
アイリックコーポレーションは2025年6月16日、ブロードマインドが運営する来店型保険ショップ「マネプロショップ」の事業譲受を発表した。全国に「保険クリニック」を展開する同社は、譲受対象の11店舗を直営化し、収益改善を図る方針である。一方、ブロードマインドは来店型店舗の運営に課題を抱えており、事業譲渡を検討していた。
ブロードマインド株式会社と事業譲渡契約締結のお知らせ | 株式会社アイリックコーポレーションのプレスリリース
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マネプロショップの前身は、セブン・フィナンシャルが運営していた来店型保険ショップ「セブンの保険ショップ」であり、ブロードマインドがこれを譲受し、2024年3月に営業を開始したという経緯がある。
ブロードマインドは、「保険ウェルネス」という屋号で来店型保険ショップも運営しているため、店舗運営のノウハウ自体は有していると考えられる。しかし、もともとセブングループ系の来店型保険ショップであったことから、譲受後に「マネプロショップ」として再出発した際も、営業場所は変わらずアリオやイトーヨーカドーなどセブングループの商業施設や総合スーパー内で営業を継続した。この点が、従来の自社運営店舗と比較して集客面で苦戦した要因である可能性がある。
商業施設内で来店型保険ショップを展開するには、広く認知されたブランド名が必要であると考えられる。それを踏まえると、今回のアイリックコーポレーションによる「保険クリニック」への直営化は、ブランド力を活かし、集客力の向上を図る施策として期待できるだろう。(小田 沙樹子)
6月16日、SMBC グループ(三井住友フィナンシャルグループ、三井住友銀行、SMBC日興証券、三井住友カード)とSBIグループ(SBI ホールディングス、SBI 証券)は、SMBCグループの総合金融サービス「Olive」の資産運用機能強化を目的に業務提携契約を締結。新たな資産運用サービスの企画・提供を行う準備会社を設立することを発表した。「Olive」において最上位ランク「Olive Infinite」を新たに設け、資産運用において、より高度なサービスの提供を目指す。準備会社の設立は2025年7月、Olive Infiniteの提供は2026年春を予定している。
https://www.smfg.co.jp/news/pdf/j20250616_01.pdf
https://www.sbigroup.co.jp/news/2025/0616_15506.html
両グループは2020年4月に戦略的資本業務提携を締結しており、本業務提携はこの延長となる。SBI証券における三井住友カードを利用したクレカ積立サービスは月間850億円を超える規模まで成長し、協業の効果は高いとみえる。Oliveにおいては、本提携以外にもさまざまな連携・協業が発表されており、SMBCグループとして注力していく方針が伺える。(石神 明広)
NTTコミュニケーションズ(以下NTT Com)は6月4日、NTTドコモ(以下ドコモ)が保有するデータを活用し、企業や自治体に対するマーケティング支援事業を本格的に展開すると発表した。データの収集・分析や施策立案、改善まで一貫して取り組む。
背景には、データやAIを活用したマーケティングのニーズの高まりがある。デジタルツールの利用が一般的となり、ユーザーごとのデータ収集が可能になった一方、利活用のノウハウを持った人材が不足しているという。こうした状況を受け、具体的には▽マーケティング戦略の策定支援▽顧客データ基盤構築▽顧客や市場の分析▽顧客接点の高度化-の4つのフェーズで支援する。
NTT Comによる支援の特長の一つとして、ドコモの保有するデータを用いた顧客分析が挙げられる。具体的には、クライアントの持つ顧客データと、1億人規模のdポイントクラブ会員のデータを掛け合わせてインサイトを導き出し、より効率的なアプローチを検討するという。また、携帯電話の基地局運用データを基に人流などを推計する統計データ「モバイル空間統計」もドコモグループならではのサービス。一定エリアにおける国内居住者や訪日外国人の人口増減を調べることができ、観光客の宿泊の有無や、イベント来訪者の属性などの調査に活用できるという。
実際にNTT Comは今年3月から、広島県観光連盟、早稲田大学、インテージ、電通総研と共同で、広島県の観光マーケティングの実証実験を実施。モバイル空間統計でインバウンド客の動態把握をした結果、イタリアやスペインからの来訪率が高いものの、約3割が日帰りしていることが判明した。同観光連盟では今後、この2カ国を対象に宿泊者の誘客に向けた施策を検討するとしている。
NTT Comビジネスソリューション本部事業推進部の徳田泰幸マーケティングインテグレーション推進室長は「NTTグループで保有する知見を活かし、効果的なマーケティングを実現していきたい」と話している。(川口 御生)
あいおいニッセイ同和損保、トヨタレンタリース札幌、ナビタイムジャパンの3社は、テレマティクス技術を活用したレンタカー事故削減の共同実証実験を2025年5月26日より開始したと発表した。背景には、訪日外国人の増加や国内の観光需要の回帰によってレンタカーの利用が増加し、レンタカー事故が増えていることがある。年間5000件超のレンタカー事故対策は喫緊の課題となっている。
本実証では、あいおいニッセイ同和損保のテレマティクス自動車保険「タフ・見守るクルマの保険 NexT」をベースにした「レンタカー版 NexT アプリ」を活用する。安全運転度合いに応じたインセンティブ提供で事故削減効果を検証する。
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テレマティクスを活用した安全運転診断は今後の事故予防には有効であると考える。
他方、訪日外国人によるレンタカー利用という点に注目したい。訪日外国人にとって、標識の違いや左側通行など日本特有の交通ルールに不慣れなことが事故の一因となる可能性が高い。
今回アプリを活用するのであれば、多言語機能を備え、「運転後」だけではなく「運転前」のルール理解を促す仕組みをレンタカー貸出時に組込むのも一案だろう。そのうえでテレマティクス技術と補完しあうことで、より一層、事故予防に寄与する可能性があるのではないだろうか。(小田 沙樹子)
NTTコミュニケーションズとヤマハは5月28日、臨場感の高いライブビューイングを実現する共同開発技術「GPAP over MoQ」の実証実験を実施した。遠隔地でもライブ会場と連動した舞台演出が可能になるほか、音声などを転送する際の遅延を最小0.1秒程度に抑えることができる。
背景にあるのは、映画館などで配信するライブビューイングの市場規模の拡大だ。注目を集める一方、配信時に主に衛星通信などを利用するため、映像や音声を転送するとライブ本会場との間でタイムラグが生じ、双方向でのやり取りが難しい現状があった。
「GPAP over MoQ」はこうした課題を解決する。ヤマハの開発システム「GPAP」、NTTコミュニケーションズの研究するメディア転送技術「MoQ」を組み合わせている。
具体的にはGPAPは舞台演出に関するデータをwav形式に統一し、記録・再生する。従来、音声や照明といったデータは異なるフォーマットで保存していたため、複雑な信号処理を必要とするシンクロ再生はハードルが高かったという。他方、MoQは次世代プロトコルで、インターネットを利用し配信すると発生する3秒程度の遅延を抑えることができる。こうした二つの技術を掛け合わせることで、ライブ会場と同様の空間を遠隔地でも再現し、コール&レスポンスができるようになる。
同日、ヤマハ銀座店で行われた実験では、実際に同店内の2会場をつないで音楽ライブ配信を行った。観客の手拍子やコールも演奏とほぼずれることはなく、演奏者も「距離や場所の制約を越えて空気感を共有できた」と感想を示していた。
今後NTTコミュニケーションズはMoQのW3C/IETFでの国際標準仕様化をめざすとともに、26年度中の有償提供に向けて取り組んでいくという。ヤマハはGPAPを利用したこれまでの実証実験から、双方向でのコミュニケーションに対する反響の高さに注目。「コミュニケーションという文脈で、より付加価値を高めていきたい」としている。(川口 御生)
6月6日、デジタル庁は6月24日からiPhoneへのマイナンバーカードの搭載が利用開始となる予定と発表した。android端末では既に2023年5月から可能であり、両端末においてスマートフォンへのマイナンバーカードの搭載が可能となる。これによりコンビニでの証明書の取得やマイナポータルへのログインなどがスマートフォンのみで利用できる。
https://services.digital.go.jp/mynumbercard-iphone/news/79897b6ef9f29d5b27a3d/
マイナンバーカードを持ち歩くことなく、スマートフォンのみで認証や手続きが可能となる点は利便性向上につながるであろう。一方で利用可能な場面が少ない点が課題と考える。現状は証明書の取得やマイナポータルのログインが主な利用場面であるが、多くの人の場合年間で数回発生する程度の手続きである。数回程度であれば、従来通りカードをかざす方法で問題ないと考える人も多いだろう。デジタル庁はマイナンバーカードのICチップを読み取ることで対面時本人確認が可能となる「マイナンバーカード対面確認アプリ」を提供するなど、利用場面の拡大に取り組んではいるが、普及にはまだ時間を要するとみる。(石神 明広)
セールスフォース・ジャパンは6月15日から、エージェント型の分析プラットフォーム「Tableau Next」の日本語での提供を始める。AIエージェントを活用し、データの収集・可視化、インサイトの獲得からアクションの実行までを迅速に推し進める。
Tableau Nextは「Hyperforce」基盤上に構築されており、AIエージェントプラットフォームのAgentforceと、Tableauセマンティックの二つを中核技術に据えている。加えてData Cloudと連携しているため、統一されたビジネス定義に基づくデータ分析ができる。
特徴の一つとして、ユーザーのタスクをエージェント型で支援する点が挙げられる。利用者からの自然言語の質問に対し関連データを分析してインサイトを導くほか、データの収集・可視化といったAIスキルを備える。プレビルドの分析スキルを提供することで、意思決定の質やスピードを高めるとしている。
データレイヤーに関しては、顧客が保有するあらゆる情報を活用することができる。Snowflakeなどと連携し、外部のデータをゼロコピーで取り込むことができるため、企業の情報システム部門の担当者などは、データの複製や管理の手間を省ける。
5月26日に開かれた記者発表会で、セールスフォース・ジャパン常務執行役員Tableau事業統括本部長の福島隆文氏は、技術革新によりAIがインサイトからアクションまでを提示できるようになる中、データの信頼性向上や、データと人をつなぐ中間層(セマンティックレイヤー)の役割が重要になっていると指摘。TableauとAgentforceの連携の意義を説明し「企業はデジタルレイバーを駆使し成長を期していくことが求められる。その実現に向けた支援をしていきたい」と述べた。(川口 御生)
SBI日本少額短期保険は、2025年4月末時点において、バイク・自転車向けの車両専用保険の保有契約件数が2万件を突破したことを発表した。これは、バイク・自転車向けという比較的ニッチな商品分野において注目すべき実績であり、同社では商品特性とユーザーからの支持が背景にあると説明している。
同社は2014年からバイク・自転車を対象とした車両保険の分野に対して保険提供を開始し、約10年間にわたり多様なニーズに応える商品を展開してきた。特に、事故や盗難時に購入時からの経過年数にかかわらず購入金額を全額補償すること、そして水災被害による車両への補償を行う「車両水災特約」の提供が特徴となっている。これらの商品設計によって、同社の保険は多くのバイク・自転車ユーザーから高い評価と支持を得ているとしている。
SBI日本少短、車両専用保険の保有契約件数2万件を突破(SBI日本少額短期保険)|ニュースリリース|SBIホールディングス
今回のニュースは、まさにニッチマーケティングの成功事例といえる。バイク・自転車という限定的なユーザー層に特化し、さらにハーレーダビッドソンなど特定ブランドのユーザー向けの保険も展開するなど、明確なターゲット戦略が功を奏している。
また、事故や盗難時の購入金額全額補償や、水災特約の単体加入を可能にした商品設計は、ユーザーの潜在的な不安やニーズを的確に捉えたものである。こうした取り組みが、10年という歳月をかけて着実に成果へと結びついたのだろう。
2万件という契約件数について、10年という期間を考慮すると評価が分かれる可能性もあるが、特定ユーザー層に焦点を当てた戦略の有効性を示す事例として評価したい。今後も、こうしたニッチ市場における保険商品の動向には注目していきたい。(小田 沙樹子)
富士通は、フランスの通信事業者Orange S.A.(以下、Orange)との共同実証を通じて、自社の光伝送装置『1FINITY T900』が、約1,600kmの長距離にわたり800Gbpsの伝送速度を維持しつつ、消費電力を150W未満に抑制できることを確認したと発表した。
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2025/06/04-01.html
Orangeは、かつて国営企業であったフランス・テレコムから民営化されたフランス最大級の通信事業者であり、欧州・アフリカ・中東にわたる広域通信サービスを展開している。現在は、5G・光通信・DX、持続可能性分野に積極的に投資しており、複数のグローバルベンダーと連携しながら次世代ネットワーク技術の導入を進めている。
本実証は、Orangeの実環境研究インフラにて実施され、富士通は伝送速度条件全てにおいて装置の電力効率が安定していたと説明した。対象装置は、保守性と運用信頼性を確保しつつ、密閉型水冷システムを採用することで冷却効率を向上させる構造を持つ。また、波長あたり最大1.2Tbpsの伝送能力や多様なイーサネット・インターフェースへの対応のような技術的要素は、伝送性能の向上および到達距離の拡大に寄与する可能性があると考えられる。
また、本装置はIOWN Global Forumが提唱する「オール光ネットワーク(APN:All Photonics Network)」構造との技術的互換性を有するとされる。IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)とは、NTT社が主導する次世代通信インフラ構想であり、ネットワーク伝送のみならず、情報処理および制御全体に光技術を適用することで、超低遅延・低消費電力・大容量通信の実現を目指している構想である。APNは、その中核をなす要素技術の一つであり、ネットワークの端点間をすべて光信号で接続することで、従来の電子系ネットワークにおけるボトルネックや遅延の削減を図る構成となっている。
さらに、富士通は、ネットワークプロダクト事業を承継する新会社「1FINITY株式会社」を2024年7月1日付で発足させ、ネットワーク関連事業を統合する方針を示している。今回の実証により、同社装置がIOWN構想の技術的方向性と整合する可能性を示唆する一方で、実際の商用ネットワークへの適用に向けては、ソフトウェア層の統合、他社装置との相互運用性、運用ポリシーへの柔軟な対応など、複数の条件下での追加的な検証も今後の課題であると考えられる。
とりわけ、ネットワーク構造全体の転換を実現するためには、複数機関の協調による実証蓄積と、多様な運用環境における検証事例の積み重ねが不可欠である。また、政策的観点からも、本装置の性能がAPN/IOWNベースのネットワーク転換に実質的に寄与し得るかを評価するための中長期的な視点での分析と検討も、今後の重要な観点となると考えられる。(曺 銀瑚)
2025年6月5日にNTTデータ経営研究所、シード・プランニングは、産官学のステークホルダーと共に「心の健康」投資拡大に向けた共同事業体の設立を支援することを発表した。共同事業体は2025年7月に一般社団法人として設立される予定になっている。共同事業体は、企業が直面する人や組織の課題を可視化や「心の健康」投資の意義・価値の啓発に取り組む。また、「心の健康」に係るサービスについて効果に関する根拠の蓄積や品質に関する情報開示の促進を目指す。
https://www.nttdata-strategy.com/newsrelease/250605/
現在、企業が従業員向けにストレスチェックを実施するのは一般化している。では、企業の「心の健康」投資は十分なのかというと疑問である。しばしば学生時代の友人に会うが、精神疾患による休職や退職は珍しくなく、企業における十分な対策が取れていないように感じる。リリースにもある通り、ストレスチェックを実施している企業は増えたもののコンプライアンス上の取組に留まっているケースは多い。そうした取り組みだけでは従業員の心の不調を予防できるとは思えず、結果として精神疾患患者の増加につながっているように感じる。
近年では従業員の心の健康の管理にAIやデータ分析を活用するサービスが増えている。投資に積極的な企業はこうしたサービスも利用しているのだろう。しかし、心の状態を管理する点において具体的な効果を測ることは難しく、投資対効果が示しにくいのが課題である。
人口減少により、従業員不足が深刻化している昨今において企業が「心の健康」投資をしていくことは必須になる。まずは取り組みが不十分な企業への啓発が求められる。加えて、今回の共同事業体の活動のように単なる投資ではなく、投資効果を裏付ける根拠の蓄積や品質情報の公開を進める意義は今後さらに高まっていくと見込まれる。
みんなの銀行は5月27日、同行のフルクラウド型銀行システムが三菱UFJ銀行が新設するデジタルバンクの基幹システムに採用されたことを発表した。このシステムは、みんなの銀行の基幹システムを開発・運営するふくおかフィナンシャルグループ傘下のゼロバンク・デザインファクトリーとアクセンチュアによって開発された、Google Cloud 上で稼働するフルクラウド型の銀行システムである。デジタル専業銀行であるみんなの銀行向けに開発したものをベースとしており、2022年より国内外の金融機関および新たに銀行サービスの導入を目指す非金融事業者に向けて提供を開始している。
https://corporate.minna-no-ginko.com/information/corporate/2025/05/27/687/
みんなの銀行はデジタルネイティブ世代をターゲットとし、スマホアプリで完結する銀行サービスを提供している。スマホアプリ等のデジタル起点での金融サービス提供には各金融機関が注力しており、本システムへの関心は高いだろう。近年BaaSによる非金融事業者の金融事業への参入が増加しており、今後の広がりを期待したい。
今回発刊したレポートは、リニューアルに伴って対象ソリューションを見直しており、よりエンジニアリングチェーンにおけるデータ活用に主眼を置いて調査を行っています。そのため、これまでとは異なる切り口での本文や企業個票に仕上がりました。
CAD/CAM/CAEツール等で生まれたデータを一元管理し流通させることは、単なるデジタル化にとどまらないモノづくりの高度化、つまりDXを推進するために重要なステップです。ただし、PLMの必要性は認識されている一方で、実装が難しく思うようにプロジェクトが進まない実態もあるようです。
この状況をどのように打破できるのか。加えて、モノづくりの高度化実現にあとどれくらいの猶予が残されているのか。それはIT技術が急速に進展する中で、あるいは数年のスパンなのかもしれません。今回の取材でも、ベンダ各社の意欲的な姿勢が印象的でした。ベンダ・ユーザの取組が奏功し、製造業がこれまで以上に発展した近未来の到来が今から楽しみです。(佐藤 祥瑚)
2025年6月25日に「2025 PLM市場の実態と展望 ~製造業エンジニアリング領域を中心としたデータソリューション~」を発刊しました。
本レポートは、これまで長年発刊している「PLM市場の実態と展望」のリニューアル更新版です。
PLM/PDMおよびビューア/DMUソリューションからなるPLM市場は、引き続き拡大しております。
DXの認知やデータ利活用の意識が広く普及したことで、PLMソリューションが改めて注目されており、ベンダ・ユーザ各社において積極的な取組が進んでいるようです。
また今回の取材では、PLMソリューションにおけるAI・生成AIの組込みが特に大きなトピックでした。PLMソリューションとしてどのように生成AIを活用するのが良いか、ベンダによる検討を経て、機能に落とし込まれ実運用するフェーズに入っています。
本レポートでは、PLM市場の現況および将来展望をエンジニアリングデータの流通・活用を軸に分析しました。ぜひ、マーケット研究や事業戦略の検討、製品選定にお役立てください。(佐藤 祥瑚)
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