矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2019.11.29

国内企業のIT投資に関する調査を実施(2019年)

今後3年間でIT投資が増加するソフトウェアはERPが8年ぶりに首位に。DX(デジタルトランスフォーメーション)に対するIT投資案件等も増加基調。

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、2019年度の国内民間企業のIT投資実態と今後の動向について調査を実施した。

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国内企業IT投資の市場概況

国内民間企業のIT市場規模(ハード・ソフト・サービス含む)は、2018年度が前年度比2.8%増の12兆4,930億円と推計した。今後は、2019年度が前年度比3.4%増の12兆9,180億円、2020年度は同1.6%増の13兆1,240億円、2021年度は同1.5%増の13兆3,200億円と予測する。

2018年度はワークスタイル変革に関する取組みが引き続き堅調に推移した他、民間企業の収益力の高まりなどから、大規模システムの更改も目立った。また、2020年1月に予定されているWindows7のサポート終了に向けたWindows10への買い替え需要も旺盛である。これらの流れは2019年度も続くと予測する。

【図表:国内民間IT市場規模推移と予測】

図表:国内民間IT市場規模推移と予測
  • 矢野経済研究所調べ
  • 注:2015~2018年度は経済産業省および総務省の調査を基に弊社推計値
  • 注:会計年度、且つIT投資額ベース
  • 注:2019年度以降は予測値

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国内企業IT投資の注目トピック

■今後3年間でIT投資が増加するソフトウェアはERPが8年ぶりに首位に

法人を対象としたアンケート調査においては、毎年、今後3年間でIT投資が増加するソフトウェアについて尋ね、回答を得ている。2019年調査(回答社数482社、最大3つまで複数選択可能)では「ERP(基幹業務統合管理)」が41.9%で8年ぶりにトップに立ち、これまでトップであった「セキュリティ関連ソフトウェア」と同率1位となった。

ERPがトップになった背景には、経営環境の変化にあわせて基幹システムを更新する動きが進んでいることや、ERPパッケージのクラウド化が進んでいること、SAPのERP保守サポート期限が2025年に迫っていることなどがあると考える。

【図表:今後3年間でIT投資が増加するソフトウェア】

図表:今後3年間でIT投資が増加するソフトウェア
  • 矢野経済研究所調べ
  • 注:調査期間:2019年7月~9月、2011~2018年もほぼ同時期、2019年調査(集計)対象:国内民間企業および公的機関・団体543件
  • 注:全17項目のうち2019年調査の上位5項目を表示

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国内企業IT投資の将来展望

近年は、製造業などの企業でグローバル競争力を強化する機運が高まっており、これをデジタルで支援するビジネス(DX:デジタルトランスフォーメーション)に対するIT投資案件等も増加基調にある。また、市場を牽引してきた金融業についても、基幹システム更新等の大型案件が落ち着いたことで大きな伸びは期待できないとも思われたが、参画するプレイヤーが多様化し、ITを活用したサービス(FinTech)を展開する企業が拡大基調にあるなど、IT投資は順調である。

2020年度以降の国内民間企業のIT市場規模(ハード・ソフト・サービス含む)は、同年度から商用サービスの提供が始まる第5世代移動通信システム(5G)関連の投資を期待できるが、近年の市場の伸びの反動を受け、その成長は緩やかになると予測する。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

Ⅰ 国内IT投資動向と今後の予測
  • 世界経済情勢と日本の現状
    • 貴社の景況判断BSI
    • 日銀 短観 業況判断の推移
    • 設備投資額(ソフトウェア投資額を含む、土地購入額を除く)
    • 特定サービス産業動態統計調査 情報サービス業年次推移
    • 情報サービス業の売上高 前年同月比推移(2014年1月~2019年8月)
    • 企業向けサービス価格指数(2019年4月確報~7月確報)
  • 国内企業のIT投資実態と予測
    • 国内民間IT市場規模推移(2015年度~2021年度予測)
    • 国内民間IT市場規模推移(ハード/ソフト/サービス別 2015~2021年度予測)
    • 国内民間IT市場構成比推移(ハード/ソフト/サービス別 2015~2021年度予測)
    • 国内民間IT市場規模推移(業種別 2015~2021年度予測)
    • 国内民間IT市場構成比推移(業種別 2015~2021年度予測)
    • 売上高・営業利益・社外IT支出比率(2017年度を1とした場合の変化)
    • 業種別売上高・営業利益・社外IT支出比率(2017年度を1とした場合の変化)
    • 業種別今後3年間の増加ソフトウェアおよびIT投資の目的

Ⅱ アンケート結果の分析
  • IT投資額の現状と今後の予測
    • 社外IT支出(平均・2017~2021予測、通年回答社のみ)
    • 業種別 社外IT支出額(平均・2017~2021予測 通年回答社のみ)
    • 売上高規模別 社外IT支出額(平均・2017~2021予測、通年回答社のみ)
    • 従業員数規模別 社外IT支出額(平均・2017~2021予測 通年回答社のみ)
    • 社内ITコスト(平均・2017~2019予測)(通年回答社のみ)
    • 社内・社外コスト構成比(平均IT投資額)(2017~2019予測)(通年回答社のみ)
  • 売上高とIT投資について
    • 売上高及び営業利益率推移(平均・2017~2019予想 通年回答社のみ)
    • 売上高に対するIT投資比率(2018年度)
    • 売上高に対する社外IT支出比率(2010~2018年度/業種別)
  • ハード・ソフト・サービスへの支出
    • 内訳別 社外IT支出額(積上・平均・2018~2020予測)
    • 内訳別 社外IT支出額(積上・平均・2018~2020予測)(通年回答)
    • ハード支出額(平均・2018~2020予測)
    • 内訳別 ソフト投資額(平均・2018~2020予測)
    • ソフト投資額 スクラッチ/パッケージ構成比(平均・2018~2020予測)
    • 内訳別 サービス支出額(積上・平均・2018~2020予測)
    • 内訳別 サービス支出額(積上・平均・2018~2020予測)(通年回答)
    • 内訳別 サービス構成比(積上・平均・2018~2020予測)(通年回答)
  • IT投資戦略
    • 業種別・売上高規模別・従業員数規模別 目的別投資比率(2019)
    • 目的別投資比率の推移(2011~2019)
    • IT投資予算額全体(社内コスト+社外IT支出)における情報系・基幹系の比率推移(2012~2019)
    • 業種別・売上高規模別・従業員数規模別 IT投資の目的別支出額および構成比(2018)
    • IT投資の目的別支出額の構成比推移(2014~2018)
    • 今後3年間でIT投資が増加するソフトウェアの推移(2011~2019)(MA)
    • 今後3年間におけるIT投資の目的の推移(2011~2019)(MA)
    • ERPパッケージライセンス市場規模推移・予測
    • クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)市場規模推移と予測

Ⅲ 集計表
  • プロフィール
  • IT投資額(非整合)の推移
  • 社外IT支出額の内訳の推移
  • 戦略的投資比率と長期見通し
  • IT投資の現状と目的について

…ほか

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関連リンク

■レポートサマリー
国内企業のIT投資に関する調査を実施(2018年)
国内企業のIT投資に関する調査を実施(2017年)
国内企業のIT 投資に関する調査を実施(2016年)
国内企業のIT投資に関する調査結果 2014

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調査要綱

調査対象:国内の企業、公的団体、機関等
調査期間:2019年7月~10月
調査方法:民間企業および公的団体・機関等に対する記名式郵送アンケートおよび文献調査併用

<国内民間企業のIT投資市場規模>
本調査では国内民間企業のIT投資市場規模について、経済産業省および総務省の調査を基に、当社の民間企業に対するIT投資に関するアンケート調査結果を加味し、国内民間企業のIT投資額ベースにて算出した。
※アンケート調査期間:2019年7月~9月、調査対象:国内民間企業および公的機関・団体543件、調査方法:郵送によるアンケート調査

<市場に含まれる商品・サービス>
国内民間企業のIT投資(ハードウェア、スクラッチ開発とパッケージ導入【カスタマイズを含む】等のソフトウェア、保守関連や運用管理・アウトソーシング等のサービス、ASP・クラウド等のオンライン・サービス、回線利用料、その他コンサルティングなど)

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