株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、日本を含む世界主要33市場(32カ国1地域)の携帯電話サービス契約数やスマートフォンやフィーチャーフォンの市場を調査し、通信事業者別契約数や各種の出荷台数予測、メーカーシェア、5Gスマートフォン出荷台数などを明らかにした。
ここでは、タブレットやデータ通信端末を含む国内移動体端末出荷台数予測、世界のハンドセット(スマートフォン+フィーチャーフォン)出荷台数予測について、公表する。
【図表:国内移動体通信端末出荷台数実績・予測】
■国内市場
国内市場はサービス契約数が伸び悩む中、「格安スマホ」人気を背景に普及価格帯のスマートフォンが人気が集めており、フィーチャーフォンからの移行が進んでいる。一方で、高価格帯のスマートフォンは販売奨励金削減の影響が大きく、販売が伸び悩んでおりスマートフォン全体では減少傾向となっている。
2018年度の国内移動体通信端末の出荷台数(メーカー出荷台数ベース)は3,786万5,000台だった。2019年度における同出荷台数は、2018年度を168万台下回る3,618万5,000台の見込みである。
通信事業者各社は普及価格帯製品へのシフトを進めている影響もあり、高価格帯のスマートフォンの出荷が伸び悩む傾向にある。一方で「格安スマホ」をターゲットに、海外端末メーカーの新規参入が相次いでいる。
【図表:世界のハンドセット(スマートフォン+フィーチャーフォン)出荷台数実績・予測】
■世界市場
世界市場はASEAN市場、インド市場、アフリカ市場向けのスマートフォン出荷台数が増加しているものの、世界の最大市場である中国が市場の飽和、中国経済の伸び悩みによって大幅に減少しており、中国の減少数が新興国の増加分を上回っている。また、先進国市場についても横這い状態が続いており、現在の世界市場では新興国市場が拡大の中心を担っている。
2018年の世界のハンドセット(スマートフォン+フィーチャーフォン)の出荷台数(メーカー出荷台数ベース)は17億2,545万5,000台で、そのうちスマートフォンの出荷台数は14億1,808万5,000台だった。
スマートフォンは新興国での需要は拡大傾向にあるものの、先進国では頭打ちとなっている。また中国での需要が急速に落ち込んでおり、横這いの状態が続いている。
2019年の世界におけるハンドセットの出荷台数は16億9,782万5,000台(前年比98.4%)で、スマートフォンの出荷台数は14億1,348万5,000台(同99.7%)を見込む。
2019年もASEAN市場、インド市場、アフリカ市場では低価格スマートフォンの需要が旺盛なものの、中国市場の落ち込みが大きく補完しきれていない。
■電気通信事業法改正の影響
2019年10月より電気通信事業法が一部改正された。「端末と契約の分離」が徹底され、携帯電話販売のビジネスモデルが大きく変わったが、通信事業者各社は手頃な値段の普及価格帯スマートフォンのモデルに注力したり、新たな販売モデルを導入するなど工夫を図っている。
■国内市場
2020年度における国内移動体通信端末の出荷台数(メーカー出荷台数ベース)は2019年度を若干上回る3,668万台を予測する。スマートフォンは5G対応製品の導入や普及価格帯の充実などにより持ち直すものの、フィーチャーフォン、タブレットなどは減少が続く見通しである。
■世界市場
2020年の世界におけるハンドセット(スマートフォン+フィーチャーフォン)の出荷台数(メーカー出荷台数ベース)は17億2,790万5,000台(前年比101.8%)、そのうちスマートフォンの出荷台数は14億6,241万5,000台(同103.5%)を予測する。フィーチャーフォンはインド等一部の市場で根強い需要があるものの、減少傾向が続く見込みである。スマートフォンは新興国市場をターゲットにした低価格モデルの需要は堅調だが、高価格帯モデルは伸び悩む見通しである。
■国内移動体通信サービス大手4社 契約数実績/予測
■国内移動体通信サービス大手4社 純増数実績/予測
■MVNO(SIMカード)契約数 実績/予測
■MVNOサービス事業者別契約数 実績/予測
■2019年度MVNO契約数見込シェア
■MVNOサービス事業者別純増数 実績/予測
■国内携帯電話端末市場 カテゴリ別出荷台数実績・予測
■国内携帯電話端末 メーカー別出荷台数実績・予測
■2019年度 国内移動体通信端末※出荷台数見込シェア
■国内携帯電話端末市場 通信事業者別調達台数実績・予測
■国内スマートフォン メーカー別出荷台数実績・予測
■2019年度国内スマートフォン出荷台数見込シェア
■国内 スマートフォン 通信事業者別出荷台数実績・予測
■国内タブレット(セルラーモデル)メーカー別出荷台数実績・予測
【収録内容】
■世界携帯電話契約数、世界人口実績・予測
■市場別 携帯電話契約数実績・予測
■地域別 携帯電話契約数実績・予測
■2019年地域別携帯電話契約数見込シェア
■大手通信事業者2018年売上高上位企業
■大手通信事業者グループ上位20社契約数(2017年)
■5G導入の見通し
■携帯電話契約数とサービス概要
■携帯電話端末動向
■ハンドセット(フィーチャーフォン+スマートフォン)世界市場
■フィーチャーフォン世界市場
■スマートフォン世界市場
■5Gスマートフォン世界市場
【収録内容】
■国内市場パソコン出荷台数実績・予測
■国内市場パソコン/タブレット市場規模推移
■国内タブレット出荷台数実績・予測
■2019年 国内タブレット出荷台数見込シェア
■国内タブレット OSプラットフォーム別タブレット出荷台数
■グローバル市場パソコン出荷台数実績・予測
■グローバル市場パソコン/タブレット市場規模推移
■タブレット メーカー別出荷台数実績・予測
■タブレット2018年メーカー出荷台数シェア
■タブレット地域別出荷実績・予測
■タブレット 地域別出荷実績・予測
■タブレットOS別出荷実績/予測
【収録内容】
■ウェアラブルデバイス国内市場規模推移
■ウェアラブルデバイス グローバル市場 出荷台数実績/予測
■スマートウォッチ メーカー別出荷台数実績・予測
■2019年度 国内 スマートウォッチ出荷台数見込シェア
■グローバル市場 スマートウォッチメーカー別出荷台数実績/予測
■2019年 グローバル市場スマートウォッチ メーカー別出荷台数見込シェア
■国内 スマートバンド メーカー別出荷台数実績・予測
■2019年 国内 スマートバンド メーカー別出荷台数見込シェア
■グローバル市場 スマートバンド メーカー別出荷台数実績・予測
■2019年 グローバル市場 スマートバンド メーカー別出荷台数見込シェア
■VR・AR市場これまでの流れ
■国内HMD カテゴリ別出荷台数実績・予測
■国内HMD フルスペック機 メーカー別出荷台数実績・予測
■国内HMD スマートフォン装着型 メーカー別出荷台数実績・予測
■国内HMD ゲームコンソール メーカー別出荷台数実績・予測
■国内HMD 自己完結型メーカー別出荷台数実績・予測
■グローバル市場HMD 製品カテゴリ別出荷台数実績・予測
■グローバル市場HMD 製品メーカー別出荷台数実績・予測
■グローバル市場HMD フルスペック機 メーカー別出荷台数実績・予測
■グローバル市場HMD スマートフォン装着型 メーカー別出荷台数実績・予測
■グローバル市場HMD ゲームコンソール メーカー別出荷台数・予測
■グローバル市場HMD 自己完結型 メーカー別出荷台数実績・予測
■レポートサマリー
●世界の携帯電話契約サービス数・スマートフォン出荷台数調査を実施(2023年)
●世界の携帯電話サービス契約数・スマートフォン出荷台数調査を実施(2022年)
●国内移動体通信サービス・端末市場に関する調査を実施(2022年)
●中国のスマートフォンメーカー7社の調査を実施(2020年)
■アナリストオピニオン
●5Gスマホを復活させたHuaweiは再び浮上するか?
●5G導入を目前に控える国内市場と相次いで参入する中国メーカーの見通し
●スマホ市場における中国メーカーの躍進
●Huawei(ファーウェイ/華為技術)の行方
●危機的状況にあるHuawei(ファーウェイ/華為技術)の現状と市場見通し
●急速に進化するスマートフォンの高速充電技術と課題
●スマートフォン搭載インターフェイスの大きな変化と意味するもの
■同カテゴリー
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調査対象:国内・海外移動体通信事業者(キャリア)、移動体通信端末メーカー・部品メーカー、EMS(Electronics Manufacturing Service) / ODM(Original Design Manufacturing) 企業他
調査期間:2019年9月~12月
調査方法:当社専門研究員による直接面接取材(国内・中国・台湾)、セミナー取材、ならびに文献調査併用
※移動体通信サービスとは:移動体通信サービスとは、移動体通信事業者(Mobile Network Operator)が提供する①音声通話、②データ通信サービスの総称を指す。課金方法には、プリペイド方式(先払い)とポストペイド(後払い)が存在し、現在は4G(第4世代移動体通信方式)によるサービスが主流である。
※国内の移動体通信端末出荷台数とは:スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット、モバイルデータ通信端末、ウェアラブルデバイス他を対象として、メーカー出荷台数ベースで算出した。
※世界のハンドセット出荷台数とは:日本を含む世界主要33市場(32カ国1地域)におけるスマートフォン(5Gを含む)、フィーチャーフォンを対象として、メーカー出荷台数ベースで算出した。但し、セルラー機能搭載タブレットやWi-Fiルーター等は除く。
<市場に含まれる商品・サービス>
移動体通信サービス、ハンドセット(スマートフォン[5Gを含む]、フィーチャーフォン)、タブレット、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチ、スマートバンド、HMD)
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