矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

Daily column

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2026
【短期集中連載】生成AI/AIエージェントレポート発刊コラム②:『自律的に動くAIエージェントって頭痛が痛いみたいになってない? 』
2025年はAIエージェント元年と言われている。生成AIの盛り上がりと共にAIエージェントへの注目も高まった。2024年の調査でも既にエージェントに係る話は多々あった。当時は、自律的に業務をこなす存在として期待されていたと記憶している。基本的な考えは変わっていない一方で、わざわざ“自律的”と紹介されるAIエージェントも存在する。「ん…?そもそもAIエージェントって自律的に動くのでは?」と思ってしまう。   AIエージェントに明確な定義がないこともあり、市場には様々なAIエージェントが存在している。中には対話型AIと何が違うのかよく分からない、ということもしばしば。「自律的」という言葉は便利である。従来どおりプロンプトを入力するだけでも、多少“おまけ”が付いた出力が返ってくると、指示していないことまで自律的に実行してくれるように見えてしまう。   だからこそユーザは、「AIエージェント」という名称に引っ張られるのではなく、サービスとしてできることとできないことを整理したうえで利用していく必要がある。 
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2026
【短期集中連載】生成AI/AIエージェントレポート発刊コラム①:『「生成AI!業務を効率化してくれ!!」で何とかなるわけがない 』
レポート作成にあたり事業者に取材を実施している。そうした中で、生成AIを魔法か何かと感じているユーザは一定いると聞くことがあった。調査をしていると分かるが、生成AIを実装した事例は増えてきている一方で、業務の完全自動化の実現はまだ先の話である。一方でインターネット上には生成AIの様々な未来が綴られており、これらを来月には実現するのではないかと期待する人がいる。インターネットリテラシーとは難しいものだが、何でもかんでも真に受けてしまうのは考え物である。    ここまでインターネットに踊らされていないとしても、他社事例を参考に生成AIを導入しようとした場合、背景にはデータの整備、従業員のリテラシー、業務フローなど様々な要因が重なっている。「生成AIを導入したから業務効率化できるよね!!!」とはならない。問題は、上層部のリテラシーが不足している場合である。    「A社を見習ってわが社でも生成AIを経理部門で導入してみよう。DX担当くん、よろしく頼むよ!」。DX担当くんは生成AIに詳しいとは限らない。事例やサービスをもとに自社に当てはめてみるが、A社のように成功しない。    生成AIで業務効率化するのではなく、まず業務のどこにムリ・ムダ・属人化があるのかを切り分け、そのうえで、打ち手として生成AIが有効かを判断すべきである。業務効率化の検討を進める過程で、どうやら生成AIが有効らしい、という思考を持たないといけない。 
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2026
【今週の"ひらめき"視点】2026年、世界と未来への信頼をつなぐために
当社代表が最新のニュースを題材に時代の本質、変化の予兆に切り込みます。   新年おめでとうございます。年頭にあたり謹んでご挨拶を申し上げます。 トランプ2.0の最初の1年が終わった。不法移民を排除し、脱炭素を嘲り、多様性を拒否し、世界を相互関税で恫喝する。パリ協定、世界保健機構(WHO)、国連人権理事会、ユニセフからの脱退を表明し、米国の対外援助を担ってきた米開発局(USAID)を解体した。 国内では民主党の支持率が高い主要都市に対して「治安の悪化」を理由に軍を投入、政権に批判的な言論を展開する大学やメディアを「国家安全保障上の脅威」として排斥する。 トランプ氏の王様ぶり、政権の強権化は、恐らく多くの米国人が共感した“MAGA”(米国を再び偉大に)の政策理念とは別の次元にある。もはや自国第一主義の一線を越えており、米国の民主主義そのものが“フェイク”の危機に瀕しているということだ。 米中対立の中、リスクを抱合しつつ成長するASEANとの連携強化を 世界で分断が深まる中、多国間主義への信頼が揺らぐ。企業を取り巻く外部環境はますます不安定になると同時に事業活動における地政学的な制約が強まる。 自由貿易の理念が遠のく中、皮肉にも中国がその擁護者として名乗りをあげる。昨年10月末、APEC首脳会議に出席した習近平氏は、米国を念頭に保護主義への懸念を表明するとともに多国間貿易の重要性を訴えた。 実際、2025年1月-11月における中国の貿易黒字は1兆758億ドル、▲18.9%と大幅減となった米国向けの輸出額をASEAN、EU、アフリカへ分散させ、補った。伸長率はそれぞれ+13.7%、+8.1%、+26.3%、貿易黒字は2年連続で過去最高を更新する勢いである。 もちろん、最大の輸出先である対米輸出マイナスの損失は大きい。しかしながら、トランプ氏が仕掛けた関税戦争は結果的に中国に新たな成長機会を与えたとも言えよう。一方、米国もまた中国依存の低減をはかる。輸入元の切り替え先はやはりアジアである。 とは言え、アジアと中国、アジアと米国との関係はいずれもウインウインとは言い難い。安価な中国製品の大量流入は成長途上にある国内産業にとっての脅威であり、一方、対米輸出の拡大は米国にとって貿易収支の悪化を意味する。2025年1月-7月、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシアに対する米の貿易赤字は前期比1.5倍に拡大している。 “赤字”はトランプ氏の嫌うところであり突然の追加関税といった制裁措置への警戒も高まる。 一方、日本企業にとっても米中が最大のリスク要件である。米国の対外政策は依然として安定しないし、中国との関係にも亀裂が入った。とは言え、コロナ禍を契機に大手企業の危機対応力は強化されており、多くの企業で事業ポートフォリオの再構築が進んでいる。一定の時間を要するとしても克服は可能であり、中立的で安定的なパートナーシップを前提にアジアが抱える構造問題の中に新たな事業機会を見出してゆきたい。 成長への希望と成果の共有に向けて、大企業は旧来の取引構造の見直しを 昨年末、日銀は物価の安定と賃上げの継続的な実施を促すべく政策金利を0.75%へ引き上げた。しかし、実勢金利と比較すると依然として緩和的な水準であり、成長型経済の実現のためには賃金水準の持続的な引き上げが不可欠である。政府の掛け声もあり、産業界の賃上げ機運は高い。 しかしながら、労働分配率は依然として低く、2024年末、企業の内部留保の総額が636兆円と過去最高を更新する一方、労働分配率は53.9%、1973年以来の低水準にとどまる。すなわち、マクロ的には賃上げのポテンシャルは十分にあるということだ。問題は中小企業、彼らに財務的な余裕はない。 日本商工会議所によると、7割を越える中小企業が賃上げを予定しているものの、うち6割は業績改善がみられない中での“防衛的賃上げ”であったという(調査期間:2024年4月-5月)。そもそも多くの中小企業は大企業を頂点とする連鎖的な下請構造の中にあって公正な利益配分の埒外にある。否、そればかりか、依然として下請法における指導件数が年間8千件を超えるなど(令和6年度)、優越的な立場にある大企業と下請企業の取引構造は本質的に変わっていない。2026年3月期も上場企業の多くが好決算を見込む。異次元緩和の後遺症から日本経済を脱却させるためにも、大企業には是非ともサプライチェーン全体利益の底上げを実現していただきたい。 米オープンAI社がChatGPTをリリースして3年、世界の景色は一変した。ディープフェイク、知的財産権、セキュリティ、ガバナンスなど、もろもろの課題を抱え込みつつも、もはや後戻りはない。未来が突如として手元に引き寄せられた感がある一方、その先の未来への確信は遠のく。今、漠とした不安とイノベーションへの期待が交差する。そして、前者に現実の格差と閉塞感が重なる時、日本もまたトランプ的なポピュリズムに覆われかねない。 未来への信頼をつなぐために私たちはどう行動すべきか。フェイクを排し、事実を根拠とした多様な言論空間を維持し、多国間主義への信頼を回復すること、ここが私たちの自由で、豊かな活動をつなぎとめる起点であり、また、前提条件である。 本年もご指導、ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。 今週の“ひらめき”視点 2026.1.1 代表取締役社長 水越 孝

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2025
2025 SDV時代における車載アプリケーション市場の徹底研究 ~アーキテクチャとビジネスモデルの将来像~
従前より車載ソフトウェア市場をウォッチしてきたが、今回は車載アプリケーション側にフォーカスした調査を実施した。車載アプリケーションについて、従来より各ドメイン(車両制御/ADAS系/ボディ系/情報系)に紐づく形でアプリケーションが存在し、サイロ化の状態にある。E/Eアーキテクチャもドメインベースで機能ごとに分割する形で構成してきた。 そうしたなか、トヨタ自動車のビークルOS「Arene」をはじめとしたビークルOSの登場に伴い、ドメイン間の連携をとるための統合化層(HAL)を設け、当初は情報系およびボディ系の一部をカバーしてきたものの、徐々にADAS系へとカバー範囲が拡充していくにつれ、サイロは縮小しドメイン間の連携に向けた動きが徐々に出てきている。 また、アプリケーションも徐々にAIや生成AIを取り込みながら、ドメイン間の連携などの進化も背景に、コンシェルジュサービスやIVIを用いたサービスを筆頭に、よりパーソナライズされたアプリケーションが出てくる可能性がある一方、アプリケーションの開発に際しては、スマートデバイスのそれと異なり、安全確保に係る各種規制を押さえた開発が必要となる。本レポートにおいてはアプリケーションの広がりと併せて主たる規制などについても取り上げた。 本調査においては、車載アプリケーション市場について、車載アプリケーションと車載プラットフォーム(ビークルOSなど)に区分したうえで、各々の市場について市場規模と併せて、アーキテクチャの変遷など以下3点を中心に明らかにする。 (1)車載アプリケーション市場の市場規模(2021年~2030年) (2)プラットフォームサービスおよびアプリケーションに関するアーキテクチャおよびその変遷(2018年~2030年) (3)車載アプリケーションにおけるビジネスモデル

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