矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

Daily column

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2026
「IOWN APNと画像認識AIを用いた遠隔外観検査の実証に成功」
2026年2月19日、日東工業、NTT西日本、NTTドコモビジネスは、IOWN APN(APN:All-Photonics Network)を活用し、約300km離れた関東のデータセンターと静岡県掛川工場を接続した遠隔AI外観検査の共同実証の成功を発表した。画像認識AIによる画像解析およびロボットアーム制御を遠隔環境で実施し、ローカル環境と同等水準の速度・品質での運用が可能であることを確認したとしている。IOWNは、光技術を中心とする次世代のネットワーク・情報処理基盤の実現をめざすNTTの構想である。   https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2026/0219.html IOWN構想とは: https://group.ntt/jp/group/iown/   製造現場では人手不足や製品の多様化により、外観検査の効率化が求められている。一方でAI検査の導入には工場ごとの設備整備が必要となるため負担も大きかった。今回の実証では、IOWN APNを用いて工場とデータセンターを接続し、AIをデータセンター側で運用する遠隔AI外観検査の有効性を確認した。   実証は掛川工場で撮影した製品画像をデータセンターへ転送→画像認識AI「Deeptector®」で不具合を検出→ロボットがシールを貼付する仕組みで行われた。ネットワークの遅れが検査に影響しないことが確認されたほか、データの一元的管理による運用の効率化や工場間の検査ばらつきの抑制につながる結果を確認した。   IOWN APNを活用した遠隔AI検査は現時点では実証段階にあるが、製造分野におけるデータセンター活用型AI運用の一例として位置づけられる取り組みといえる。製造現場ではロボットや自動化、AIの活用が進む中で、リアルタイム制御やデータ集約を支えるネットワーク要件も高度化しており、IOWN APNはこうした環境を支える基盤技術の一つとして位置づけられる可能性がある。また、弊社ではIOWNおよび光ネットワーク関連動向を整理したマーケティングレポート『2025年版 APN(オール光ネットワーク)の実態と展望』を発刊しており、関連ユースケースを含め継続的な調査を行っている。
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2026
【今週の"ひらめき"視点】東日本大震災から15年。私たちはこの時間をどう過ごしてきたか
当社代表が最新のニュースを題材に時代の本質、変化の予兆に切り込みます。   東日本大震災発生から15年と1日が経過した。復興に投じられた予算は41兆5千億円、インフラの復興はほぼ完了、製造品出荷額も震災前を超えた。津波で被災した農地も96%が営農可能だ。福島イノベーションコースト構想など先端技術の拠点づくりも進む。しかしながら、19,782名の犠牲者と2,550名の行方不明者の方々が失った未来、彼らとともにあったはずの時間は取り戻せない。人口減少、高齢化も進む。課題は残る。それでも、15年という時間の中で被災地は新たな時を刻みつつある。 問題は原子力災害だ。計880トンと推計される核燃料デブリの取り出しが困難を極める。これまでに試験採取されたデブリはわずかに0.9グラム、2051年とされる廃炉完了計画の実現は不透明だ。2023年8月、処理水の海洋放出が始まった。2年で13.3万トンが放出された。とは言え、新規発生を差し引くと減少量は8.1万トン、未だ126.6万トンがタンクに残る(2026年2月26日、東京電力)。福島県内の中間貯蔵施設に留め置かれた除染土は「2045年までに県外で最終処分される」と法律で定められている。しかし、候補地の目途は立たない。原子力被災農地の営農再開面積は53%、沿岸漁業の水揚げは震災前の26%、故郷へ帰還できない2.7万人のうち2.4万人が福島県からの避難者である(復興庁)。 15年という月日は、あの日、私たちが共有したはずの「社会の在り方を根本から問い直す覚悟」を希薄化させつつある。与党は2037年を期限とする復興特別所得税2.1%のうち1%を2027年度から防衛予算に転用、減額分を10年の期限延長で相殺する案を税制改正大綱に盛り込んだ。昨年、国のエネルギー基本計画は「可能な限り原発依存度を低減する」との文言を削除した。一方、文科省は廃炉に向けた基礎研究費用の予算要求額を昨年の5,251百万円から4,673百万円へ減額している(実績ベースでは約3%減)。 3月3日、国は高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に向けての文献調査を東京都小笠原村に申し入れた。2026年中の稼働を目指して建設中のフィンランドの最終処分施設“オンカロ”が想定する耐用年数は10万年である。私たちはこの途方もない年月のその先の子供たちに何を残すのか。ネイティブ・アメリカン“オノンダーガ族”オレン・ライオンズ氏の言葉を再度噛みしめたい。「政治の決め事はいつも7世代先の人々を念頭に行う。これから生まれてくる世代の人々が私たちより悪い世界で暮らすことのないように。そのことを片時も忘れたことはない」※。 ※「それでもあなたの道を行け」(ジョセフ・ブルチャック編、中沢新一、石川雄午訳、めるくまーる刊)より   今週の“ひらめき”視点 2026.3.6 - 3.12 代表取締役社長 水越 孝
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2026
【発刊裏話】「2026年版 クラウド基盤(IaaS/PaaS)・データセンターサービス市場の動向と展望」
2026年2月27日、「2026年版 クラウド基盤(IaaS/PaaS)・データセンターサービス市場の動向と展望」を発刊いたしました。 昨年もクラウド基盤(IaaS/PaaS)サービス市場を調査しており、その際に書いたコラムではソブリンクラウドやデータ主権の議論について、「外資系クラウドにシェアを奪われている国産クラウド事業者が喧伝しているだけなのでは」と、若干慎重な見立てをしていました。改めて、今回クラウド基盤事業者との対話を通じて、ソブリンクラウドや各種主権確保の必要性を認識するユーザー企業が確実に増加していると実感しました。特に、重要なインフラを担う企業にとって、経済安全保障を巡る環境が変化するなかで、「データをどこに、誰に預けるか」という問いが、優先順位の高い検討事項になってきています。現時点で実運用に至っている企業は限定的ですが、その必要性を議論の対象とする企業は着実に増えています。   もちろん、事業者側がこのトレンドをマーケティング的な施策として活用している側面は否定できません。それでも、各種主権を担保するための技術基盤や運用手法の高度化は進展しています。今後は、これらの必要性を認識する企業に対し、クラウド事業者が技術やサービスを適切に提供していくことが重要となります。こうした基盤が整備・普及することで、国内のデジタル基盤が強化され、日本の国土強靭化に寄与することを期待しています。

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2026
2026 AI-DV(AI定義車両)市場の実態と展望 ~SDV/車載ソフト市場の構造大変革、産業OS・都市OS化を目指す未来~
本レポートは従来、『車載用ソフトウェア市場の実態と展望 vol.2 OEM、Tier.1、2編』と題して継続してきたレポートの最新版である。従来の車載ソフトウェア市場の動向を押さえるとともに、2028年以降、クラウドベンダーの存在感が高まってきた際に、車載ソフトウェア市場にどのような影響を与えるのか、OEMやTier.1、2に加えて、クラウドベンダー等との意見交換を通じて、シナリオを検討、2035年までの方向性を提示していく。 特にCASEからSDVへと移り変わるなか、AIエージェントを筆頭にAIを積極的に取入れていく動きが勃興、まだ定義はかなり曖昧ではあるものの、「AI-DV」との言葉が出始めており、タイトルの変更を行った。本レポートでは、OEMおよびサプライヤーの視点から制御系や車載IT系、SDV、今後勃興が想定されるAI-DVの構成比がどのように移り変わっていくのか、また実際のアーキテクチャの変遷を含め、以下4点について明らかしていく。 (1)車載ソフトウェア市場の市場規模 (2)車載ソフトウェア市場における制御系/車載IT 系/SDV/AIDV 別シェア (3)車載ソフトウェア市場における参入企業別シェア (4)車載ソフトウェアに関するアーキテクチャ(2018年/2025年/2028年/2030年)

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