株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のデジタルマーケティング市場を調査し、市場概況、参入企業の動向や将来展望を明らかにした。ここでは、DMP/MA市場の市場規模推移・予測について公表する。
【図表:DMP/MA市場規模推移・予測】
国内のDMP/MA市場は引き続き拡大傾向が続いており、2021年のDMP/MA市場規模(事業者売上高ベース)は600億円となる見込みである。
市場拡大の要因には、ECなどオンライン事業を展開しているユーザー企業や中堅・中小企業におけるデジタルマーケティングツールへの投資が順調に進んだことなどが挙げられる。
2020年の新型コロナウイルス感染拡大を背景に、顧客の購買行動のオンラインシフトが進んだことで顧客に関するオンラインデータが充実してきたほか、IoTの普及などによって多種多様なデータを収集、共有、分析・活用しやすくなってきている。そのため、大手のユーザー企業などではCX(Customer Experience)向上や新規事業の創出などを目的に、DMPやMAなどのデジタルマーケティングツールにおけるデータ活用がより積極的に取り組まれつつある。
■ポストCookieに向けた取り組み
2020年3月にAppleのWebブラウザ「Safari」でITP(Intelligent Tracking Prevention)のアップデートに伴いサードパーティークッキー(3rd Party Cookie)がブロックされる仕様となったことや、Googleでも2023年以降Webブラウザ「Chrome」における3rd Party Cookieデータのサポートを段階的に廃止していくことを発表したことを背景に、パブリックDMP市場においては、ポストCookieに向けた取り組みが喫緊の課題となっている。
一方で、3rd Party Cookie利用の先行きが不透明であることから、今後ユーザー企業はファーストパーティークッキー(1st Party Cookie)データの利用へと舵を切ることも考えられる。そのため、1st Party Cookieデータのさらなる利活用に向けたデジタルマーケティングツールの利用の増加が期待される。
DMP/MA市場は今後も堅調に推移し、2026年には865億5,000万円となると予測する。
背景には、ユーザー企業においてオンラインへのシフトが進んだ顧客の購買行動への対応の必要性が引き続き高まっていることや、コロナ禍で業界全体の売上が落ち込んだ旅行業界や観光業界などからの投資が回復傾向にあることがある。他にも、ポストCookieに向けた取り組みや、AI活用による多種多様なマーケティングデータ活用・分析などの取り組みも加速していくことが挙げられる。
■株式会社インティメート・マージャー
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調査対象:独自に選定したDMP、MA、CRM/SFA、データ取引市場事業者等
調査期間:2021年6月~10月
調査方法:当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話による調査、ならびに文献調査併用
※DMP市場とは:DMP(Data Management Platform)とは、様々な販売チャネルにおける顧客の行動データを集約して分析することで、顧客の特徴を明らかにし、広告/メール/DMなどのマーケティング施策を最適化するシステムやサービスを指す。
DMPは、自社サイト以外の第三者が保有する顧客データを活用するパブリックDMPと、自社サイトの顧客データを活用するプライベートDMP/CDP(Customer Data Platform)の2種類に区分される。
<市場に含まれる商品・サービス>
パブリックDMP、プライベートDMP/CDP、MA
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