矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2018.06.15

来店型保険ショップ市場に関する調査を実施(2018年)

国内の来店型保険ショップは2018年4月現在で2,600店超に拡大も、中堅クラス以下の企業に加えて大手企業でも不採算店で統廃合が進む。

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株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、2018年度の来店型保険ショップ市場を調査し、市場の動向、市場規模(新契約年換算保険料)、新規契約件数、将来展望を明らかにした。

来店型保険ショップの市場概況

【図表:来店型保険ショップの新契約年換算保険料(市場規模)推移】

図表:来店型保険ショップの新契約年換算保険料(市場規模)推移
  • 矢野経済研究所調べ
  • 注:各事業者の会計(決算)年度における新契約年換算保険料ベース
  • 注:(見)は見込値、(予)は予測値

【図表:来店型保険ショップの新規契約件数推移】

来店型保険ショップの新規契約件数推移
  • 矢野経済研究所調べ
  • 注:各事業者の会計(決算)年度における新規契約件数ベース
  • 注:(見)は見込値、(予)は予測値

2016年度の来店型保険ショップの市場規模は、新契約年換算保険料ベースで前年度比11.2%増の1,882億円、また2016年度の来店型保険ショップの新規契約件数は前年度比12.2%増の184万件であった。この1~2年は、改正保険業法対応に加え、標準利率の引下げ、予定死亡率の引下げを背景にした一部保険商品の販売停止や保険料の改定などの逆風にさらされる一面もあり、国の政策や保険会社の動向に左右される環境の変化に翻弄される形となった。

しかしながら、来店型保険ショップでは、顧客への意向把握義務や情報提供義務の遂行を通して、新たなニーズの掘り起こしが出来るようになってきた企業が増えたり、ライフサイクルに合わせた声かけ・案内を通してコミュニケーションにも注力し、顧客との接点強化を図ってきた。更には法人向け生命保険の拡販など事業の多角化を図る企業が増えており、伸び率は鈍化するものの2017年度の来店型保険ショップの市場規模は、新規契約年換算保険料ベースで前年度比6.0%増の1,994億円の見込みである。

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来店型保険ショップ市場の注目トピック

■国内の来店型保険ショップは2,600店超に拡大も、中堅クラス以下の企業で統廃合が進む
来店型保険ショップを経営する企業が展開する、国内の来店型保険ショップ店舗数を2018年4月現在で2,646店と推計した。業界全体としては新規出店が続いているが、中堅クラス以下の企業に加えて大手企業でも不採算店の統廃合を進める等、新規出店数の鈍化傾向は否めない。

また、改正保険業法対応による影響での新規出店スピードへのブレーキは緩んだようだが、近隣店舗との競合が激化しており、特に店舗数の少ない地場企業では店舗の統廃合を余儀なくされている。

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来店型保険ショップ市場の将来展望

2018年度は、予定死亡率の引下げ等に伴う死亡保障を含む商品の値下げ、資産形成タイプや生前給付タイプの生命保険販売拡大の継続などから、依然として潜在的な市場拡大の余地は高いと考え、2018年度の来店型保険ショップの市場規模は新契約年換算保険料ベースで前年度比7.4%増の2,141億円と予測する。同じく2018年度の新規契約件数は前年度比7.7%増の211万件にまで拡大すると予測する。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

  • 生保の乗合来店型保険ショップの誕生
  • 来店型保険ショップの位置づけ
  • 業界を取り巻く動向
  • 主な業界動向
  • 業法対応による余波
  • 情報提供、意向把握の公財(2017年版から)
  • 環境の変化
  • 提携保険会社数の動向【平均】
  • 規模別提携保険会社数の動向【2016年12月現在】【2018年4月現在】
  • 提携保険会社数
  • 法人向け生命保険の市場規模(年換算保険料)
  • 店舗数の増減変化
  • 規模別に見た店舗数の増減
  • 財務基盤強化、事務効率化の事例
  • 新たな動き
  • 生命保険会社の取組み
  • 生命保険、生保子会社の保険ショップの取組み
  • 来店型店舗展開の現状
  • 参入している異業種
  • 生命保険のチャネル別契約構成の推移
  • FD宣言とKPI公表の現状
  • 市場規模推移(新契約年換算保険料)
  • 生命保険業界全体(個人保険)の新契約年換算保険料
  • 来店型保険ショップの年間新規契約件数
  • 生命保険業界全体(個人保険)の年間新規契約件数
  • 生命保険(個人)の種類別構成の推移
  • 来店型保険ショップ経由の生命保険・新契約件数の種類別構成(2016年度)
  • 来店型保険ショップ経由の損害保険・新契約件数の種類別構成(2016年度)
  • 損害保険の種類別構成
  • 来店型保険ショップ経営企業
  • 主な来店型保険ショップの概念整理
  • 生命保険の代理店数推移
  • 損害保険の実在代理店数推移
  • 乗合代理店の推移
  • 来店型保険ショップ経営企業の設立時期
  • 来店型保険ショップ経営企業の従業員数構成
  • 来店型保険ショップ経営企業の資本金構成
  • 来店型保険ショップ経営企業の平均出店店舗数
  • 来店型保険ショップ経営企業の店舗数増減率
  • 事業戦略
  • 各社の課題と今後
  • 各社の差別化策
  • 個人への訪問の注力状況と予定
  • 法人への注力状況
  • 保険販売以外への商品・サービス
  • 各社が考える業界の課題
  • 異業種、大手資本算入の影響、効果
  • 業界の展望
  • 収益動向
  • 各社の営業収入の推移
  • 各社の当期純利益の推移
  • 新規開拓策
  • 既存顧客の囲い込み策
  • 付加サービス等
  • 集客方法での課題
  • 対策、今後の方針
  • 来店誘致策
  • 選定条件
  • 選定フロー
  • 見直しの条件とフロー、直近の見直し事例
  • 選定、提案等システムの導入条件
  • 選定、提案等システムを導入していない場合の対応
  • 生保の売れ筋、高シェア会社・商品
  • 損害保険の注力方針、販売方針
  • 来店型保険ショップ経由の損害保険・新契約件数の種類別構成(2016年度)
  • 損害保険の種類別構成
  • 店舗数別の提携損害保険会社数【2ヵ年比較】
  • 今後の注目商品
  • 保有実績(生保、損保、その他の合算)
  • 保有実績(生保)
  • 保有実績(損保)
  • 新契約実績(生保、損保、その他の合算)
  • 新契約実績(生保)
  • 新契約実績(損保)
  • 新契約年換算保険料(生保、損保、その他の合算)
  • 新契約年換算保険料(生保)
  • 新契約年換算保険料(損保)
  • 生命保険の新契約件数の構成比
  • 損害保険の新契約件数の構成比
  • 現状の顧客層とターゲット層
  • 生命保険会社のターゲット層
  • 新規顧客の変化
  • 顧客の来店目的、ニーズ変化
  • 生命保険会社の顧客の来店目的、ニーズの変化
  • 「ほけんの窓口グループ」における新規顧客の相談内容
  • 店舗展開地域と今後の展開
  • 店舗展開の現状と今後
  • 店舗数推移
  • FC支援、効果
  • 立地、出店形態、商圏
  • 店舗規模、1店当たりの人員数
  • 店舗運営の課題と対策
  • 来店型保険ショップとの協業策
  • ほけんの窓口グループ(株)
  • (株)アイリックコーポレーション
  • (株)セブン・フィナンシャルサービス
  • (株)エフケイ
  • アフラック生命保険(株)

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セグメント別の動向
  市場環境は厳しくなりつつも、今後も新契約年換算保険料(市場規模)の拡大は続くと予測
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  来店型保険ショップでもインシュアテックの導入始まる
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調査要綱

調査対象:来店型保険ショップ経営の乗合代理店、生命保険会社等
調査期間:2018年4月~5月
調査方法:当社専門研究員による直接面接取材

※来店型保険ショップとは:本調査における来店型保険ショップとは、複数の保険会社と提携した乗合代理店とし、市場規模は同店舗で販売される保険商品について、各事業者における会計(決算)年度の新契約年換算保険料ベースにて算出した。
※市場に含まれる商品・サービス:個人向け生命保険及び損害保険、法人向け生命保険及び損害保険

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