株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のレンディングサービス市場を調査し、現況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。
【図表:レンディングサービス市場規模推移・予測】
FinTech(フィンテック)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な動きである。レンディングサービスとは、FinTechに関連した従来の銀行融資とは異なった融資サービスであり、オンラインで完結するものや個々人のスコアに応じた貸付条件など様々な形態のサービスが提供されている。
FinTechの拡大に伴い、レンディングサービス市場も活性化し、市場拡大が見込まれる。本調査におけるレンディングサービス市場は、ソーシャルレンディング、オンライン(AI)融資、スコアレンディングを対象として事業者売上高ベースで算出しており、2020年度のレンディングサービス市場規模は、前年度比106.6%の157億1,600万円となった。特にソーシャルレンディングがけん引し、スコアレンディングも拡大した。
■金融サービス仲介法制の施行
2021年11月に「金融サービス仲介法制」が施行され、情報通信技術の発展により、オンラインでの金融サービスの提供が可能となった。
利用者が様々なサービスの中から自身に適したものを選択しやすくすることが重要とされているおり、「金融サービス仲介業」を創設することで従来、業態ごとに登録が必要だった仲介業登録は、1つの登録で銀行・証券・保険すべての分野のサービスを仲介可能となる。金融サービス提供の場が拡大することで、金融業界が活性化し、レンディングサービス市場においても追い風となるとみる。
2024年度のレンディングサービス市場規模は263億5,000万円に達すると予測する。
オンライン(AI)融資は、コロナ禍の2020年度においては、公的資金や銀行の低金利融資が充実していたことから、利用は控えられた。一方で、公的資金は緊急時の救済の面が強く、公的資金が尽きるタイミングでは新たな資金調達が必要となる。現在、利用者(中小企業や個人事業主等)においても対面ではなく、非対面の取引を好む傾向にあり、オンラインで申込み可能なオンライン(AI)融資への関心も高まっている。融資実行までの期間が短いオンライン(AI)融資は事業の運転資金としての需要が高く、今後市場は拡大していく見込みである。
■ソーシャルレンディング
■レポートサマリー
●国内FinTech(フィンテック)市場に関する調査を実施(2019年)
■アナリストオピニオン
●金融サービスの拡大 窓口はバンクから“ネオ”バンクへ
●FinTechの更なる急拡大を後押しする注目動向
●FinTech市場拡大に向けて注視していくべきポイント――スクリーンスクレイピングの現状と今後の銀行によるAPI公開をめぐる課題
■同カテゴリー
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調査対象:金融機関およびレンディングサービス提供企業
調査期間:2021年7月~9月
調査方法:当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査等併用
※レンディングサービス市場とは:FinTech(フィンテック)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な動きである。レンディングサービスとは、FinTechに関連した従来の銀行融資とは異なった融資サービスであり、オンラインで完結するものや個々人のスコアに応じた貸付条件など様々な形態のサービスが提供されている。
本調査におけるレンディングサービス市場は、ソーシャルレンディング、オンライン(AI)融資、スコアレンディングを対象とし、レンディングサービス提供企業の事業売上高ベースで算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
ソーシャルレンディング、オンライン(AI)融資、スコアレンディング
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