矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2021.06.25

ECサイト構築支援サービス市場に関する調査を実施(2021年)

開発スピードとコストの面でクラウド型に注目が集まる。拡張性の良さもあり、ECサイト構築支援サービスはクラウド型が主流に。参入障壁が下がり、小規模のEC事業者が増加。

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、ECサイト構築支援サービス市場を調査し、市場概況、サービス事業者の動向を明らかにした。

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【図表:国内ECサイト構築支援サービス市場規模推移と予測】

【図表:国内ECサイト構築支援サービス市場規模推移と予測】
  • 矢野経済研究所調べ
  • 注:ECサイト構築支援サービス提供事業者売上高ベース
  • 注:2021年度以降は予測値

 

ECサイト構築支援サービス市場の概況

コロナ禍において、対面でのビジネスが困難となり、EC化率が急増し、ECによる取引が世界中で急拡大している。
それに伴い、ECサイトの構築支援サービスを提供する事業者が増え、関連する市場も共に拡大している。EC技術の進展により、ECサイトを利用し販売する事業者は様々な支援サービスを活用することで、より低コストで簡単にECサイトを構築・運用することが可能になっている。また、無料のECプラットフォームが増えており、参入障壁が低くなって、小規模なEC事業者の新規参入が増えている。それに加えて、新型コロナウイルスの影響で、これまでECに参入していなかった大手のユーザー企業も新たにEC事業に参入、あるいは既存のEC事業を強化している。

2020年度の国内ECサイト構築支援サービス市場(事業者売上高ベース)は 、新型コロナウイルスの影響による巣ごもり需要拡大を背景として、前年度比108.6%の1,680億円に達したと推計する。

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ECサイト構築支援サービス市場の注目トピック

■ECサイト構築運用技術の進展とクラウド型の成長
ECサイトの開発手法のトレンドとしては、開発スピードとコストの面でクラウド型が近年注目を集めている。クラウド型ソリューションの特徴は、圧倒的な開発スピード、低コスト、拡張性である。また、 ユーザー企業のECショップの事業規模が拡大したら、それに応じて必要な機能を追加したり、外部システムとの連携なども可能になっている。このようなメリットから、クラウド型のECサイト構築支援サービスへの参入事業者が増えて、今後の市場はクラウド型が主流になっていく見通しである。
クラウド型のECサイト構築支援サービスとしては、グローバル展開が簡易にできる「Shopify」や、初期費用無料でECサイトが構築できる「BASE」「STORES」などのサービスが注目されている。

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ECサイト構築支援サービス市場の将来展望

国内のECサイト構築支援サービス市場は今後もコロナ禍で巣ごもり需要など特需がしばらくは続くとともに、EC需要の増加を背景として成長し続ける見込みである。加えて、クラウド型サービスが増えたことによって参入障壁が下がり、小規模のEC事業者が引き続き増加していることも要因としてあげられる。

このような状況から、市場は今後も引き続き成長し、2021年度の国内ECサイト構築支援サービス市場規模(事業者売上高ベース)は前年度比105.4%の1,770億円、2024年度には2,005億円にまで拡大すると予測する。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

  • 国内BtoC-ECの市場気および物販系EC化率の経年推移
  • パッケージ型EC構築支援事業者のビジネスモデル事例図
  • ECサイト構築支援サービス市場規模推移(売上ベース)
  • ECサイト構築支援サービス市場の開発手法別シェア推移(売上げベース)
  • ECサイト構築支援サービス市場規模予測(売上げベース)
  • ECサイト構築支援サービス市場の会圧手法別シェア推移予測(売上げベース)
  • 国内BtoC-ECの市場規模および物販系、EC化率の経年推移
  • 物販系分野のBtoC EC市場規模推移
  • ネットショッピング利用世帯の割合の推移(2018~2020年)
  • ネットショッピングの支出額の推移(2018~2020年)
  • Amazonグローバルの売上高推移(2018~2020年)
  • Amazonグローバル売上高の内訳(2018~2020年)
  • Amazon日本事業の売上高推移(2018~2020年)
  • 楽天「インターネットサービス」事業の売上高推移(2018~2020年)
  • スマートフォン経由のEC市場規模(物販系)の直近5年間の推移
  • オンライン決済サービスプロバイダー市場規模推移と予測(2015~2023年度)
  • 自社ECの特徴と戦略
  • ショッピングモールECの特徴と戦略
  • マルチチャネルECの特徴と戦略
  • マルチチャネル戦略が求められている理由
  • パッケージ型EC構築支援事業者のビジネスモデル事例図
  • ECサイト構築支援サービス市場規模推移(売上げベース)
  • ECサイト構築支援サービス市場の開発手法別シェア推移(売上げベース)
  • ECサイト構築支援サービス市場規模予測(売上げベース)
  • ECサイト構築支援サービス市場予測(2021年度~2024年度)
  • EC事業者規模によるサービス分類の事例
  • ECサイト構築支援サービスの主要参入企業 一覧
  • 主要事業者のビジネスモデル 一覧
  • 主要事業者のEC事業売上推移(2018~2020)
  • 主王事業者の導入企業数(2020)
  • 主要事業者の動向 一覧
  • 主要事業者のEC事業におけるコロナの影響 一覧
  • 主要事業者のサービス/ソリューション概要・特徴 一覧
  • 主要事業者のサービス/ソリューション料金体系 一覧
  • 主要事業者の導入企業の業種・取扱商品分野 一覧
  • 主要事業者の導入企業の企業規模 一覧
  • 主要事業者の導入企業の新規/既存の比率 一覧
  • 主要事業者の導入企業のニーズ動向 一覧
  • 主要事業者の差別化戦略 一覧
  • 主要事業者の提携戦略 一覧
  • 主要事業者の競合他社に対する見解 一覧
  • 主要事業者の事業の課題 一覧
  • 市場成長の促進要因/阻害要因 一覧
  • EC市場のトレンド 一覧
  • ECサイト構築手法のトレンド 一覧
  • 中国のEC市場規模及び成長率(2018~2020年)
  • 中国の物販EC市場規模及び成長率(2018~2020年)
  • 物販小売り市場の中で、ECの占め率(2018~2020年)
  • 取扱商品別ECストアーの構成比(2020年)
  • EC市場の品目別取引額の構成比(2020年)
  • 地域別EC市場の取引額の構成比(2020年)
  • 中国のEC市場における主要プラットフォーム
    • Alibaba Group
    • 京東(JD)
    • Pinduoduo(拼多多)
  • 中国の越境ECによる輸出入市場規模及び成長率(2015-2019年)
  • 中国の越境ECにおける輸入先別の取引額の比率(2020年)
  • 中国の越境ECにおける輸入品目別取引額の比率(2020年)
  • 中国の越境ECの主要プラットフォーム
    • 考拉海購(Kaola)
    • 天猫国際(TMALL Global)
    • 海?全球(JD Worldwide)
  • ライブ放送の利用者数およびインターネットユーザーのうち利用率(2016-2020)
  • 中国のライブコマースの主要プラットフォーム
    • Taobao Live(淘宝直播)
    • Kuaishou(快手)
    • Douyin(抖音)
  • 中国のライブコマースの品目別販売額 上位10品目(2020年6月-12月)
  • 韓国EC市場規模の推移(2016-2020年)
  • 小売販売額におけるオンラインショッピングの取引額の比率
  • オンラインショッピング取引額のモバイルショッピングの比率(2019-2020年)
  • 品目別EC取引額の構成比2020年
  • 韓国EC市場の事業者別シェア2020年
  • 韓国の越境ECにおける海外直販売及び直購入の取引額推移
  • 韓国の越境ECにおける輸入品目別取引額
  • 韓国の越境ECにおける輸入先別取引額
  • 日本からの直輸入取引額の推移(2019-2020年)
  • NAVERスマートストアの月平均新規店舗の開設数
  • 韓国の運営タイプ別ECサイト比率
  • 韓国の主要オープンマーケットのサービス概要
  • 韓国のEC主要事業者の動向
    • NAVER
    • Coupang
    • Cafe24
    • KOREACENTER
    • NHN godo
  • 韓国の主要ライブコマース企業の手数料
  • kakaoギフト取引額推移
  • 株式会社イーシーキューブ
  • 株式会社ecbeing
  • 株式会社インターファクトリー
  • 株式会社ACD
  • NHN godo JAPAN株式会社
  • NHN godo株式会社(韓国)
  • 株式会社クロフトクラフト
  • サヴァリ株式会社
  • 株式会社システムインテグレータ
  • スパイスファクトリー株式会社
  • ジェイグラブ株式会社
  • GMOペパボ株式会社
  • 株式会社フューチャーショップ
  • ヘイ株式会社
  • 株式会社ワンプルーフ

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調査要綱

調査対象:ECサイト構築支援サービス提供事業者等
調査期間:2021年2月~5月
調査方法:当社専門研究員による直接面談(Web取材含)、電話によるヒアリング、ならびに文献調査併用

※ECサイト構築支援サービス市場とは:ECサイト構築支援サービスは、 EC(Electronic Commerce)サイトの事業計画からシステム企画、設計、開発、運用などまでEC事業に関わる一連のサービスである。
本調査におけるECサイト構築支援サービス市場とは、パッケージ型、クラウド型(SaaS、ASP等)、スクラッチ型のサービスを対象として、サービス提供事業者の売上高ベースで算出した。

<市場に含まれる商品・サービス>
パッケージ型サービス、クラウド型サービス、スクラッチ型サービス

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