株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、電子マネー/コード決済市場を調査し、企業動向、将来展望を明らかにした。
【図表:電子マネー/コード決済市場規模推移と予測】
2025年度の電子マネー/コード決済市場規模は、38兆3,156億9,400万円(前期比113.3%)と推計した。
国内の電子マネー/コード決済市場は、政府によるキャッシュレス化の推進などを背景に拡大し、中でもコード決済は、加盟店・利用者の増加に加え、オンライン決済への展開などにより市場を牽引している。独自Payは、小売・飲食店事業者が自社ブランドの顧客向けに発行するハウス型プリペイドカードのことで、顧客との継続的な関係構築や販促に用いられ、地域通貨や電子商品券などにも用途が広がっている。非接触IC型電子マネーは成長が鈍化しているものの、決済の速さやリーダーにかざすだけといった操作の簡便さから底堅い需要を維持している。
また、他の決済手段においてもスマートフォンアプリへの対応や銀行口座・クレジットカードを利用した入金方法の多様化などが進み、利用拡大へとつながっている。
■電子マネーからコード決済へのシフトが進展
非接触IC型電子マネーを展開する事業者の間では、従来のタッチ決済にコード決済を組み合わせ、利用シーンの拡大や機能拡張に取り組む動きがみられる。具体的には、コード決済と非接触IC型電子マネーの残高を相互に移行できる仕組みの整備などが進められている。非接触IC型電子マネーとコード決済の二つを同一のアプリやサービス基盤上で連携させ、相互補完的に活用することで、利用者の利便性も高まっている。
今後非接触IC型電子マネーは、スマートフォンでの決済利用が増えるにつれ、カード型媒体による利用の割合は低下していくものとみる。一方で、迅速な処理性能、既存の加盟店基盤などを強みとして、引き続き交通利用や日常的な少額決済を中心に一定の需要を維持するとみる。
2030年度の電子マネー/コード決済市場規模は、63兆1,387億7,800万円と予測する。
オンライン決済など、これまでキャッシュレス決済が十分に浸透してこなかった領域での利用も進み、市場の拡大を後押しするとみる。決済額については、コード決済が市場を牽引する一方、非接触IC型電子マネーや独自Payなど、その他の決済手段も、利便性や顧客囲い込みなどの面でそれぞれ固有の強みを持ち、底堅い需要を維持すると考える。各決済手段が併存しながら、市場全体として拡大基調が続く見通しである。
■レポートサマリー
●コード決済市場に関する調査を実施(2025年)
■デイリーコラム
●【発刊裏話】「2026年版 電子マネー/コード決済市場の実態と展望」
●【アナリスト便り】「2026年版 電子マネー/コード決済市場の実態と展望」を発刊
■同カテゴリー
●[金融・決済]カテゴリ コンテンツ一覧
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調査対象:国内のプリペイド決済事業者および関連事業者
調査期間:2026年3月~7月
調査方法:当社専門研究員による面接取材、ならびに文献調査なども併用
※電子マネー/コード決済市場とは:プリペイド決済サービスのうち、コード決済、非接触IC型電子マネー、独自Pay、POSA型プリペイドカード、ネットワーク型電子マネーを対象とし、各決済手段における決済額ベースで市場規模を算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
コード決済、非接触IC型電子マネー、独自Pay、POSA型プリペイドカード、ネットワーク型電子マネー
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