矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2021.10.12

テレワーク関連業務アプリケーション市場に関する調査を実施(2021年)

仮想オフィスツール市場が本格的に立ち上がり、2021年度以降順調に成長する見通し。新規参入企業も増加しており、市場は活況を呈している。

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のテレワーク関連業務アプリケーション市場(7市場計)を調査し、参入企業・ユーザ企業の動向、将来展望を明らかにした。

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【図表:テレワーク関連業務アプリケーション市場(7市場計)推移・予測】

図表:テレワーク関連業務アプリケーション市場(7市場計)推移・予測
  • 矢野経済研究所調べ
  • 注:事業者売上高ベース
  • 注:テレワークの実施にあたり必要とされるITソリューション、①Web会議システム、②ビジネスチャットツール、③法人向けクラウドストレージ、④ワークフローシステム、⑤電子契約サービス、⑥仮想オフィスツール、⑦遠隔健康管理ソリューションの7つの市場を合算し、算出した。
  • 注:2021年度以降予測値

【図表:仮想オフィスツール市場規模推移・予測】

図表:仮想オフィスツール市場規模推移・予測
  • 矢野経済研究所調べ
  • 注:事業者売上高ベース
  • 注:2021年度以降は予測値
  • 注:仮想オフィスツール市場は、テレワーク関連業務アプリケーション市場(7市場計)の内数

 

テレワーク関連業務アプリケーション市場の概況

2020年度の国内テレワーク関連業務アプリケーション市場(7市場計、事業者売上高ベース)を前年度比164.6%の1,018億8,200万円と推計した。

テレワーク関連業務アプリケーションの導入目的には、テレワーク実施環境の整備の他に、コスト削減や業務の効率化、ペーパーレス化などがある。2020年に入り新型コロナウイルスが感染拡大する中で、感染防止の観点から政府がテレワークを推奨し、テレワークを実施する企業が一気に増加し、テレワーク実施環境の整備が進んだことが、2020年度の市場拡大を後押ししたと考える。
テレワークを実施する上で必要な環境整備としては、円滑な業務遂行のためにWeb会議システムやビジネスチャットツールの需要が急速に拡大した。また、紙の書類への捺印など出社しなければ遂行できない業務を解消する目的でワークフローシステムや電子契約サービスの導入が進んだ。さらに、一定期間テレワークを実施する中で生じたコミュニケーション不足などの課題を解決する目的で仮想オフィスツールの活用に注目が集まる結果となった。

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テレワーク関連業務アプリケーション市場の注目トピック

■仮想オフィスツール市場が本格的に立ち上がり2021年度以降順調に成長する見通し
仮想オフィスツールは、オンライン上でリアルタイムに双方向のコミュニケーションを行う仕組みを提供する製品で、インターネット上の仮想空間に擬似的なオフィスを構築する仮想オフィス機能やチャット機能(音声・映像・テキスト)、画面共有機能、入退室ログ機能などを有し、市場は2020年度に本格的に立ち上がった。

仮想オフィスツール市場規模(事業者売上高ベース)は、2021年度に前年度比800.0%の20億円になると予測する。テレワークを一定期間実施する中で、コミュニケーションが不足し、孤独感や疎外感を感じる従業員の増加や、組織の一体感の喪失が課題となる企業が増加している。仮想オフィスツールには、同じ空間を共有できる仮想オフィスの仕組みや、予約なしで即時に声掛けできる機能、従業員の状況を可視化する機能などがあり、実際のオフィスに近い環境をオンライン上で構築できるため、コミュニケーションに課題感をもつユーザ企業を中心に導入が進んでいる。新規参入企業も増加しており、市場は活況を呈している。

仮想オフィスツールは、認知度を向上させてユーザ企業に継続して利用してもらえるようにするなど今後の課題はあるものの、働き方が多様化する中で、オンライン上でコミュニケーションを活性化させるための共通プラットフォームとして、ニーズは今後拡大すると見込む。2022年度以降も利用企業社数やユーザ数は好調に推移し、2025年度の仮想オフィスツール市場は180億円に達すると予測する。

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テレワーク関連業務アプリケーション市場の将来展望

本調査では、今後のテレワークの見通しとして、コロナ禍の終息または行動制限の緩和により出社中心の体制に回帰する動きが一定程度発生するものの、ワーカーが通勤時間の削減によるワークライフバランスの向上などテレワークのメリットを実感したことや、ユーザ企業がBCP(事業継続)対策や魅力ある職場づくりなどのテレワーク実施の必要性を認識したことで、2025年度頃には2020年度時点と同程度にテレワークが普及し定着するとの見方に立ち、市場を予測している。

2021年度のテレワーク関連業務アプリケーション市場規模(7市場計)は、前年度比130.2%の1,327億円になると予測する。2021年度はコロナ禍の終息が見通せない中、テレワーク実施環境の構築を目的とした需要が継続すると考える。
また、コロナ禍を契機に業務のデジタル化・オンライン化が加速し、ペーパーレス化や業務効率化が進んでいることもテレワーク関連業務アプリケーションの需要拡大につながる見通しである。例えば、Web会議システムはセミナーや研修、株主総会、採用面接など多様な場面で活用されている。これらのイベントをオンラインで実施することで、移動時間の削減や交通費の抑制などの効果が期待できるため、利用場面は今後一層拡大すると見込む。

2022年度以降はテレワークが企業活動に定着する中で、テレワーク関連業務アプリケーション市場の伸びは緩やかになる見通しである。一方、業務効率化やコスト削減を目的としたデジタル化・オンライン化は中期的に継続すると見込みで、2022年度から2025年度までの年平均成長率(CAGR)は11.2%となり、2025年度のテレワーク関連業務アプリケーション市場(7市場計)は2,085億3,500万円に達すると予測する。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

  • テレワーク普及の阻害要因
  • テレワーク関連業務アプリケーション市場規模推移(2019年度~2025年度予測)
  • アプリケーション別 テレワーク関連業務アプリケーション市場規模推移(2019年度~2025年度予測)
  • 主要なWeb会議システム
  • Web会議システム市場規模推移(2019年度~2025年度予測)
  • 主要なビジネスチャットツール
  • ビジネスチャットツール市場規模推移(2019年度~2025年度予測)
  • 主要な法人向けクラウドストレージ
  • 法人向けクラウドストレージ市場規模推移(2019年度~2025年度予測)
  • 主要なワークフローシステム
  • ワークフローシステム市場規模推移(2019年度~2025年度予測)
  • ワークフローシステム市場におけるコロナ禍の影響
  • 主要な電子契約サービス
  • 電子契約サービス市場規模(2019~2025年予測)
  • 主要な仮想オフィスツール
  • 仮想オフィスツール市場規模推移(2019年度~2025年度予測)
  • コミュニケーション・情報共有ツールの分類
  • 仮想オフィスツールの料金体系
  • 仮想オフィスツールの機能比較
  • 機能面における各社の今後の事業戦略
  • 主要な遠隔健康管理ソリューション
  • 遠隔健康管理ソリューション市場規模推移(2019年度~2025年度予測)
  • 健康経営関連サービスの分類
  • 健康経営関連サービスの構造と導入目的
  • 健康経営関連サービスの詳細項目
  • テレワークの分類
  • テレワーク実施による三者のメリット
  • 世界最先端IT国家創造宣言工程表
  • テレワーク関係府省連絡会議
  • テレワーク・デイズ実施結果
  • 企業のテレワーク導入率及び導入予定率の推移
  • 「新しい生活様式」における働き方の新しいスタイル
  • 企業のテレワーク導入率及び導入予定率の推移
  • テレワーカーの割合(平成28~令和2年の推移)
  • テレワークの実施率
  • テレワークの課題
  • 労務管理上の課題
  • 資本金規模別 テレワークの導入状況
  • 官公庁によるテレワークの助成や補助
  • 国別 コロナ終息後のテレワーク実施に関する考え方
  • コロナ禍終息後のテレワークの実施意向
  • 在宅勤務(テレワーク)の実施状況
  • 業種別 在宅勤務(テレワーク)の実施状況
  • 売上高規模別 在宅勤務(テレワーク)の実施状況
  • 従業員数規模別 在宅勤務(テレワーク)の実施状況
  • 在宅勤務(テレワーク)の実施による各種対応の必要性
  • 業種別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるネットワーク増強の必要性
  • 業種別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるシステム運用の自動化の必要性
  • 業種別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるサーバやネットワーク等のリモート監視の必要性
  • 業種別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるITベンダ等によるリモート保守運用の必要性
  • 売上高規模別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるネットワーク増強の必要性
  • 売上高規模別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるシステム運用の自動化の必要性
  • 売上高規模別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるサーバやネットワーク等のリモート監視の必要性
  • 売上高規模別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるITベンダ等によるリモート保守運用の必要性
  • 従業員数規模別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるネットワーク増強の必要性
  • 従業員数規模別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるシステム運用の自動化の必要性
  • 従業員数規模別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるサーバやネットワーク等のリモート監視の必要性
  • 従業員数規模別 在宅勤務(テレワーク)の実施によるITベンダ等によるリモート保守運用の必要性
  • コロナ禍によるITツールの導入状況
  • 業種別 コロナ禍によるITツールの導入状況
  • 売上高規模別コロナ禍によるITツールの導入状況
  • 従業員数規模別 コロナ禍によるITツールの導入状況
  • 働き方改革の各領域の具体的なソリューション例
  • 働き方改革の領域別取組み状況
  • 業種別 テレワーク・モバイルワーク関連の取組み状況
  • 業種別 オフィス環境の最適化の取組み状況
  • 業種別 文書電子化・ペーパレスの取組み状況
  • 業種別 即時性の高いコミュニケーションの取組み状況
  • 業種別 事務作業の効率化・業務プロセスの合理化の取組み状況
  • 業種別 人事・労務の取組み状況
  • 業種別 健康管理・福利厚生の取組み状況
  • 売上高規模別 テレワーク・モバイルワーク関連の取組み状況
  • 売上高規模別 オフィス環境の最適化の取組み状況
  • 売上高規模別 文書電子化・ペーパレスの取組み状況
  • 売上高規模別 即時性の高いコミュニケーションの取組み状況
  • 売上高規模別 事務作業の効率化・業務プロセスの合理化の取組み状況
  • 売上高規模別 人事・労務の取組み状況
  • 売上高規模別 健康管理・福利厚生の取組み状況
  • 従業員数規模別 テレワーク・モバイルワーク関連の取組み状況
  • 従業員数規模別 オフィス環境の最適化の取組み状況
  • 従業員数規模別 文書電子化・ペーパレスの取組み状況
  • 従業員数規模別 即時性の高いコミュニケーションの取組み状況
  • 従業員数規模別 事務作業の効率化・業務プロセスの合理化の取組み状況
  • 従業員数規模別 人事・労務の取組み状況
  • 従業員数規模別 健康管理・福利厚生の取組み状況
  • 投資拡大予定のある働き方改革の施策(複数回答)
  • 業種別 投資拡大予定のある働き方改革の施策
  • 売上高規模別 投資拡大予定のある働き方改革の施策
  • 従業員数規模別 投資拡大予定のある働き方改革の施策

■株式会社エイトレッド
■AOSデータ株式会社

  • データのLCM(Life Cycle Management)とその環境整備
  • 産業分野に合わせたDXプラットフォーム
■エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
  • NeWorkの画面例
■株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート
  • IM-Signの全体像
■NTTテクノクロス株式会社
  • ひかりワンチームSP for テレワークの利用イメージ
■株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
  • みまもりがじゅ丸R オフィスプランの概要
■oVice株式会社
■シスコシステムズ合同会社
■住友電工情報システム株式会社
■Slack Japan 株式会社
■株式会社セールスフォース・ドットコム   2019~2021年のビジネス概況
■ZVC Japan株式会社
■株式会社セラク
■株式会社ソニックガーデン
■Chatwork株式会社
■株式会社テレワークマネジメント
■Dropbox Japan株式会社(Dropbox Business)
■Dropbox Japan株式会社(HelloSign)
■日本マイクロソフト株式会社
  • Microsoft HoloLens 2とTeamsを活用した実証実験の様子
■パナソニック ネットソリューションズ株式会社
■株式会社ブイキューブ
■フェイスブック ジャパン株式会社
■富士ソフト株式会社
  • FAMofficeの画面例
■富士電機株式会社
■株式会社Box Japan
  • Boxの機能
■株式会社ミライト
■ラウンズ株式会社
■ワークスモバイルジャパン株式会社
  • LINEとワークスモバイルジャパンの関係
  • 有料版利用企業の業種割合

 

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関連リンク

■レポートサマリー
テレワーク関連ソリューションの動向調査を実施(2020年)
働き方改革ソリューション市場の調査を実施(2020年)
電子契約サービス市場に関する調査を実施(2020年)

■アナリストオピニオン
“Withコロナ”で見えてきた個室型ワークブースの大いなる可能性
進むオンライン化 4分野にみる新たな社会へのパラダイムシフト

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調査要綱

調査対象:テレワーク関連業務アプリケーション提供事業者
調査期間:2021年5月~9月
調査方法:当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話による取材、ならびに文献調査併用

※テレワーク関連業務アプリケーション市場とは:本調査におけるテレワーク関連アプリケーション市場とは、在宅勤務やサテライトオフィス勤務、モバイルワーク、ワーケーションなどのテレワークの実施にあたり必要とされるITソリューション、①Web会議システム、②ビジネスチャットツール、③法人向けクラウドストレージ、④ワークフローシステム、⑤電子契約サービス、⑥仮想オフィスツール、⑦遠隔健康管理ソリューショの7つの市場を対象として、事業者売上高ベースで算出した。

<市場に含まれる商品・サービス>
①Web会議システム、②ビジネスチャットツール、③法人向けクラウドストレージ、④ワークフローシステム、⑤電子契約サービス、⑥仮想オフィスツール、⑦遠隔健康管理ソリューション

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星 裕樹(ホシ ユウキ) 研究員
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