矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

アナリストオピニオン
2015.07.10

メタップス、電子マネー「SPIKEコイン」発行へ

ここでは、FinTech関連の企業としても注目されているメタップスが提供を開始する新サービス「SPIKEコイン」について紹介する。

■SPIKEコインの概要
手数料無料のオンライン決済プラットフォーム「SPIKE(スパイク)」を展開するメタップスは、SPIKEが提供するマーケットプレイス「SPIKEマーケット」で販売する商品を購入することが出来る、残高に対して年間1%(8月末と2月末に0.5%を付与)の割合で増えるプリペイド型の電子マネー「SPIKEコイン」の提供を開始した。

 ■SPIKEコインの特徴
「SPIKEコイン」は、会員登録することで、誰でも利用できる電子マネーサービスである。チャージすることで使えるサーバー管理型電子マネーとなっている。決済額に応じて最大5%のコインが付与、保有額に対しても年間1%の割合で、コインが付与される点がユーザーへの訴求ポイントである。コインが付与されるのは購入した月の翌月末となる。

チャージは銀行振込のみであるが、「SPIKE」の加盟店においては、売上金をそのままコインに交換することもできる。そのため、SPIKE加盟店は、お金を銀行から引き出すことなく、①売上金をSPIKEコインに変換し、②SPIKEマーケットで商材を仕入れ、③ECサイトで販売し、売上をあげる、④SPIKEコインも獲得、⑤売上金をSPIKEコインに変換する、という流れが出来ることになる。

なお、チャージ上限額は1,000万コインとなっており、有効期限は無期限だが、SPIKEコインを購入したとき、又は保有するSPIKEコインの一部が使われたときから3年間経過した場合は消滅する可能性がある。3年間に一度でもSPIKEコインを購入もしくは使用すれば、実質無期限となる。現時点では「SPIKEコイン」の現金への換金は出来ないため、その点は注意が必要となる。

 プリペイド決済インフラ

プリペイド決済インフラは、全てSPIKEが自社で構築している。

■利用可能場所
現在「SPIKEコイン」を利用できるのは、SPIKEが提供するマーケットプレイス「SPIKEマーケット」で販売する商品を購入する場合のみとなるが、今後、SPIKEの決済サービスを導入する全ての加盟店で共通して利用できるサービスにしていきたいと考えている。

「SPIKEマーケット」では、Amazonギフト券や、一休.com、PC、プリンターなど50品目以上が販売されており、5%コイン還元などの特典が用意されている。

 ■ビジネスモデル
SPIKEマーケットへの出店企業から受取る送客フィーとユーザーに付与するSPIKEコインの差額がメタップスの収益となる。

 今後の取組み

メタップス社としては、決済、電子マネー、マーケット、その他金融事業を展開していき、新しい経済圏を作っていくことが当面の目標である。

SPIKEコインは、非常に斬新で、今までに存在しなかった電子マネーであるため、急速に普及するとみられるが、ヤフーやLINEなどの大手プラットフォーマーが参入すると、競争が激化する可能性がある。先行者メリットを享受し、どれだけ早く面を抑えていくか、に注目していきたい。

関連リンク

■レポートサマリ
ブランドプリペイド市場に関する調査結果2015

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高野 淳司(タカノ ジュンジ) 主任研究員
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