矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2022.04.06

【アナリストオピニオン】スマートグラスは普及するか?①

2013年に(米)Googleが発表した「GoogleGlass」は透過型ディスプレイとカメラを搭載した斬新なデザインと機能性で大きな話題となった。しかし、当時はその斬新さ故にプライバシー、安全性、著作権問題等の問題が指摘され、開発者向けに少数が販売されたものの、市販されなかった。

その後、幾つかのメーカーからスマートグラスが市販された。代表的なものとして(米)VUZIX、セイコーエプソンが挙げられる。VUZIXの製品は主に法人ユーザーを対象に販売され、建設・建築現場や物流における遠隔・現場作業支援で高い成果を上げてきた。
セイコーエプソン「MOVERIO」は法人ユーザーのみならず、一般ユーザーの利用も想定し、動画コンテンツ視聴機能を強化した。

2021年末には日本でもNTTドコモ、KDDIが(中)Nreal製スマートグラスの販売を開始した。日本では未発売なものの、VRヘッドセットトップシェアの(米)Meta(旧Oculus)はサングラスの大手Raybanとコラボしたスマートグラスを、(米)Amazonも独自開発のスマートグラスを販売開始した。

スマートグラスの開発が活発化

このように新規参入する事例が増加したのはスマートグラス向けの技術開発が急速に進んだことが挙げられる。

スマートグラス開発に於ける最大のテーマとなっていたのは、実用性が高い透過型ディスプレイの開発で、小型・軽量で高解像度、広い視野角を実現する製品が最近になって相次いで開発されたことが大きい。具体的には(米)DigiLens社のウェーブガイドディスプレイ技術「T-Rex」やフィンランドDisplexの世界最薄(0.3mm)・最軽量ディスプレイ、(英)WaveOpticsの度入りARグラス等が挙げられる。

また、XR機器向けのチップセット開発をリードする(米)QualcommはXR開発に熱心で、チップセットのみならず、XR開発を加速させるための会員組織「Qualcomm XR Enterprise Program(XEP)」(会員企業は建築、航空宇宙、自動車、食品、製薬、エンタメ業界等から100社以上が参加)やARスマートグラス向けにゲームコンテンツ開発のためのプラットフォーム「Snapdragon Spaces XR」を発表し、2022年春には開発したコンテンツを一般公開する予定。更に「Snapdragon Spaces XR Developer Folum」を立ち上げており、端末メーカーMotorola/Lenovo、Xciaomi、OPPOが参画している。

さらに日本のスタートアップ企業cellidはARスマートグラス用ディスプレイモジュールを開発し、サンプル出荷を開始した。

上記にみられるように、スマートグラスの普及に向けた課題は少しずつクリアされている(賀川勝)。

※全文は以下よりご覧いただけます

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/343

【図表:主なスマートグラス製品】
賀川 勝(カガワ スグル) 上級研究員
新興国が先進国に取って替わり世界経済を牽引している現在、市場が成熟化するスピードも早くなっています。そのような状況下でお客様にとって本当に価値ある情報を最適なタイミングでご提供出来る様、常に心掛けております。

YanoICT(矢野経済研究所ICT・金融ユニット)は、お客様のご要望に合わせたオリジナル調査を無料でプランニングいたします。相談をご希望の方、ご興味をお持ちの方は、こちらからお問い合わせください。

YanoICTサイト全般に関するお問い合わせ、ご質問やご不明点がございましたら、こちらからお問い合わせください。

東京カスタマーセンター

03-5371-6901
03-5371-6970

大阪カスタマーセンター

06-6266-1382
06-6266-1422