商用車のうち、事業用トラックを運行する運送事業者の96.9%が従業員100人以下の中小企業である。また、車両の保有台数規模でもほぼ同様の構成であり、車両保有台数100台以下の事業者が98%である。この傾向は長期的に変化がない。
中でも10人以下の事業者は49%に達する。こうした小規模企業では、事務処理量も限定的であるため、手書き帳票から一般的な表計算ソフトへの転記されるような業務が一般的である。
一方で、労働基準法の改正によって、2024年4月から自動車運転業務(運送業ドライバー)の年間残業時間上限が960時間に定められた。ただし、1月当たりの制限はなく、年間を通じて960時間を超えなければよいというものである。また、2023年4月から、月60時間までの時間外労働への割増賃金率は25%、月60時間超過分の割増賃金率は50%となる。こうした法改正によって複雑化する労務管理では、日々の運行記録やドライバーの乗務記録の重要性がより高まることになる。
運送事業者のトラックドライバーの勤務体系には、労働時間、拘束時間、休憩時間、休息期間と複数の概念が存在し、荷待ち時間を休憩とする場合などグレーな部分も多い。従来、36(さぶろく)協定によって形骸化されていた労働時間に対する規制が厳格化されることもあり、法令を遵守するためだけに装着されるタコグラフが労務管理の切り札としてデジタコに置き換わる大きなチャンスと言える(古舘渉)。
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