矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2021.06.25

【アナリストオピニオン】オンライン上での本人確認「eKYC」の活用進む②

eKYCの本人確認手法について

ここでは、犯収法にて認められている本人確認手法を紹介するとともに、eKYCによる本人確認について記載する。法令上認められた本人確認手法は犯収法施行規則第六条一項1号に記載されている。

表の手法のうち「ホ」「へ」「ト」がeKYCに該当する。

(1)確認手法の「ホ」
「ホ」においては、専用のソフトウェアによる写真付き本人確認書類の写しの送信に加えて、自身の容貌を送信することで本人確認が完了する。従来の確認方法と異なる点は、「専用のソフトウェア」で送信するという点である。従来の画像のアップロードとは異なり、ソフトウェア上で本人確認書類を撮影することにより、加工した画像のアップロード等の不正を防ぐことが可能となる。また、その際、斜めの角度から本人確認書類の撮影を求めることで厚みを認識し、真贋判定も行う。加えて、本人の容貌の撮影を求められる。ベンダーによって要件は異なるものの「まばたきをする」「手を振る」「首を傾ける」など本人がその場にいないと対応できない要求がされ、他人の成りすましを弾く仕組みとなっている。
(2)確認手法の「ヘ」
「へ」においては、容貌の送信については「ホ」と同様であり、加えて専用のソフトウェアによるICチップ付き本人確認書類のIC情報の送信が求められる。運転免許証・マイナンバーカード等に搭載されているICチップの情報を読み取り送信することで本人確認が完了する。ICチップは偽造が困難であり、読み取りには本人が定めた暗証番号が必要なことから不正も防止できる。
(3)確認手法の「ト」
書類の送信あるいはICチップ情報の送信に加えて、銀行等の金融機関あるいはクレジットカード会社に本人特定事項を確認済みであることを確認することで本人確認が完了する。「本人特定事項を確認済みであることの確認」とは、銀行・クレジットカード情報との照合確認か既存銀行口座への振込確認を指す。既に金融機関と取引がある顧客に対して適用可能な本人確認手法であり、金融機関との連携により本人確認を行う。
本人の容貌撮影データではなく、金融機関との連携が必要となる点が「ホ」「ヘ」と異なる(石神明広)。

※全文は以下よりご覧いただけます

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/324

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