「ナビゲーションツール」は、日本ではまだ耳新しいソリューションのカテゴリだろう。海外では類似のカテゴリとして「デジタルアダプションソリューション」が成長分野として注目されている。WalkMe、Pendo、Userlaneなど多くの製品・企業が登場しており、WalkMeは2019年に日本市場に参入している。
ナビゲーションツールは、システムの利用者の操作をリアルタイムにガイドしたり、ルールに則った入力制御や自動クリック・入力を行ったりするソリューションである。カーナビを想像するとわかりやすい。自動車を運転する際、以前は紙の地図を開いて予め道順を調べたが、今ではカーナビがどの道を選べばよいか教えてくれる。システムにおいても、紙のマニュアルとシステムを照らし合わせなくても、画面上でガイドを見られるツールが提供されているというわけだ。
企業がシステムを利用する際、「使いにくい」「使いこなせない」という課題はつきもので、その解決には多くの手間や負担がかかっている。情報システム部門がマニュアルを作成し、現場部門は操作習熟のためにマニュアルを参照する。新規システムの導入時には講習会を開く。入力忘れやミスがあれば確認や差し戻しを行う。システムへの入力が負担になり利用率が上がらない。これらは、システム利活用の裏で見えづらいコストになっている。ナビゲーションツールの利用価値を推し量ると効果を発揮できると推測する。
ナビゲーションツールの導入効果は以下のような点が挙げられる。
このような要素は、DXに伴うデジタル技術の利用をスムーズに進める上で必要となる。ナビゲーションツールは、DXにおいては言わば「黒子」として、その実現を裏で支える存在となりうる。
さらに、コロナ禍においてはリモートワークの環境で、ニューノーマルに対応するためにデジタル化を推進する機会が増えている。現在の社会経済環境において、ナビゲーションツールの用途は多様化し、有効性は高まると考える。
2020年頃から大手企業を中心に導入が進んでいるものの、課題は依然として認知度の向上である。海外では浸透しつつあるが、国内ではまだこのようなツールがあることが知られていないのが実情である。市場は黎明期であり、プレイヤー各社がともに市場創造に取組むフェーズといえるだろう。
まだ製品や参入企業の数は少なく、本稿では、上述のWalkMeとマニュアル作成ツールで実績のあるテンダ、スタートアップ企業のテックタッチ、NTTグループの技術を活用した製品を提供するNTTテクノクロスの4社を紹介する(小林明子)。
※全文は以下よりご覧いただけます
YanoICT(矢野経済研究所ICT・金融ユニット)は、お客様のご要望に合わせたオリジナル調査を無料でプランニングいたします。相談をご希望の方、ご興味をお持ちの方は、こちらからお問い合わせください。
YanoICTサイト全般に関するお問い合わせ、ご質問やご不明点がございましたら、こちらからお問い合わせください。