矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2020.11.06

【アナリストオピニオン】個人起点のデータ活用 情報銀行②

従来、日本においては、情報は企業が保有しているという考えが根強く、企業が自社の営業活動のためにデータを収集し、活用するといったデータの囲い込みが行われることが多く見受けられた。その結果、個人は自身のデータがどこに提供されているか把握が困難となっている。企業としてもデータ活用の場は広告等への利用に留まり、そのデータも個人が気付かないうちに提供しているケースも見受けられる。 企業が保有データを囲い込んでいる状況から広くデータを活用できる環境にすることで、データの活用が進むこととなり、「情報銀行」はパーソナルデータの流通、活用のための一つの解決策となると考えられている。

大企業を中心にいくつかの企業が情報銀行への参入を公表している。一般社団法人日本IT団体連盟情報銀行推進委員会は、総務省・経済産業省「情報信託機能の認定スキームの在り方に関する検討会」が制定した「情報信託機能の認定に係る指針」に基づき情報銀行認定制度を設けている。認定は任意であり、「情報銀行」に関する事業を行うために必須要件ではないが、認定を受けることで、安心・安全な「情報銀行」として、消費者が個人情報を信頼して託せられる「情報銀行」であることのアピールすることが可能となる。2020年7月末現在、1社が通常認定を取得している(石神明広)。

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