毎年1月初旬に米国ラスベガス開催される世界最大のエレクトロニクス展示会「CES」に行ってきました。(写真2枚あり)
当コラムではCES2019の話題として、①トランプ政権下のCES、②世界中から押し寄せるスタートアップ、③進む異業種間競合、④動き出している米国MaaS社会、の4テーマを取り上げて掲載します。
第2回のテーマは「②世界中から押し寄せるスタートアップ」です。
現在、米中貿易戦争といわれる状況下において、「CES2019」における中国の出展企業や来場者は大幅に減少したといいます(詳細な数字は不明)。しかし、減少したといっても、やはり来場者の多くが中華系(台湾や他国の中華系民族含め)であるという印象は変わりません。米国出展企業の中にも中華系民族の社員は多いのですから、これはもうどこをどう切っても中華系という感じです。特にスタートアップ企業を並べたブースにおいては中華系企業が意欲的な印象でした。
ただしアマゾン、グーグルの2社による「音声認識AI」における展示競争では、グーグルが大量の男女アルバイトを投入してのプレゼント大会を繰り広げるなど激しく火花を散らしていました(写真あり。球の中にお楽しみ)が、それに対抗しそうな中国のBAT3社のAI展示は、米中貿易戦争の手前なのか、おとなしい印象でした。
加えるならばロシア、仏、韓国などの出展も目につきました。特にロシアのVR/AR、仏をはじめとする欧州企業のモバイル/ヘルスケアなどの展示については、「私たちは、これほどまでに米国投資家の支援が欲しいんです!」という叫びのようなものすら感じました。(写真はDOF RoboticsのHurricane。狭い場所でも設置できるVR絶叫マシン)もはや世界中から、米国の投資を求めてスタートアップが押し寄せている感じです。
日本は出展者数は多くはないのですが、パナソニック系列Shiftallによる「クラフトビールの自動補充サービス『DrinkShift』(ドリンクシフト)」には笑ってしまいました。米国滞在中に立ち寄ったスーパーやコンビニでは350CCのビールはあるものの最低6本セットであり、1本だけの購入となるとずーっと大きなサイズになってしまいます。「ランチの時」「昼間のどが渇いた時」普通にビールを飲むお国柄なのですから需要はあるはずと筆者の喉は告げているのですが・・・。(森健一郎)
<米国CES2019で アナリストは見た!①>は以下よりご覧いただけます。
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