矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2024.07.05

【アナリストオピニオン】3Dプリンタによるものづくり 成功のポイントは装置だけで考えないこと②

変革に挑戦するジェービーエムエンジニアリング

ジェービーエムエンジニアリング(本社:大阪府)は、精密部品製作、金型製作、試作モデル製作、量産品製作、木工品製作など、製造現場に必要な、あらゆるソフトウェアの輸入、開発、販売、サポートを日本全国で行っている。同社が販売するCNCソフトウェア社のCAD/CAMソフトウェア「Mastercam」は国内でおよそ18,000シート、You-CAM6,500シートと、国内で最も多い納入実績を持ち、世界有数のリセラーとして複数回の表彰経験がある。

同社は企業理念のひとつに「私たちは、常に革新的な「もの造り開発支援」を提供し、社会の発展に貢献します。」を掲げる。その革新のひとつがAM(Additive Manufacturing)事業(3Dプリンティング事業)への参入である。同社は、2018年にレーザ積層アプリケーション「ADDITIVE MASTER LUNA」をJIMTOF2018にてリリースし、2020年にはWebサイト上に3Dプリンティングセンターを開設するなど、AM事業(金属)を注力領域のひとつに位置付ける。

AM事業は大別するだけでもソフトウェア、装置、後加工、材料と、関係する領域が多岐にわたる。同社はこれらのうち、材料以外、すべての工程でビジネスを行う。AMに点ではなく、線で関わり、ノウハウ等を蓄積していることは、同社の大きな強みのひとつになっていると推測する。

近年、AM市場では最終製品の造形が緩やかに拡大基調にあることにみるように、「造る」だけでなく造ったものが「使える」ことが求められている。ただ、AM市場では、課題のひとつに造形物の品質(強度などを含む)が挙げられることが多い。そのため、設計や解析を強みとする同社がものづくりに必要なものをワンストップで提供することは、AM市場の課題克服にもつながると言える。以下では、同社の具体的な取り組みについてみる。

まず、ソフトウェアである。同社が提供する「ADDITIVE MASTER LUNA」はAM専用CAMで、切削処理だけでは生み出せない形状を自由に創り出すことができる。ADDITIVE MASTER LUNAの主な特長は、以下の4点である。ソフトウェアの利用者は、本製品を活用することで、自身の顧客の要望にスピーディーに応え、受注の拡大・新規顧客の獲得につなげることができる。また、コストを抑制し、その分を人件費、設備費に回すことも可能となっている。(小山博子)

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/413

小山 博子(コヤマ ヒロコ) 主任研究員
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