矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2024.07.03

【アナリストオピニオン】3Dプリンタによるものづくり 成功のポイントは装置だけで考えないこと①

矢野経済研究所では、2024年4月に『2024年版 3Dプリンタ市場の現状と展望』を発刊した。前回版(21年)から3年が空いている。この間、国内における利用/導入が加速度的に進んだ、という印象こそないが、造られるものはより最終製品・量産に向けたものになっている。また、加速度的に利用/導入が増えていない要因として、「何に利用できるか」「何を造れるか」の検討が以前と比較し、より現実的(実践的/実務的)になっていることが挙げられる。3Dプリンタに対する認知が一定程度進み、最終製品の造形等を意識して利用/導入するケースが増加しているため、検討期間が長期化しているのである。この温度感は3Dプリンタ関連事業者も感じているようで、導入/利用について検討中の企業からの相談内容も近年は以前より具体的だと言う。また、世界では3Dプリンタに関し、トライ&エラーが進んでいる。この状況をみて、後れをとってはならないと考える国内企業も多い。

導入/利用を検討するにあたり注意すべき点があるとすれば、装置だけで考えないことだろう。もちろん、装置(3Dプリンタ)は重要だが、モノを造る上では、ソフトウェアや材料のことも考える必要がある。また、3Dプリンタは“プリンタ”と呼ばれているとはいっても、2Dプリンタのように誰もが導入後すぐ、直感的に使って造りたいものを造形できるわけではない。装置・ソフトウェア・材料・造形サービスなど関連事業者のノウハウは不可欠である。ものづくりの情報はできるだけ開示したくないというところもあろうが、造りたいものについて関連事業者に対し、できる限り丁寧に説明することがエラーの少ない3Dプリンタによるものづくりにつながる。周囲を巻き込んだものづくりが広がることを期待したい。

以下では、3Dプリンタによるものづくりを支えるある企業(ジェービーエムエンジニアリング)の取り組みについてみる。ジェービーエムエンジニアリングは3Dプリンタによるものづくりについて、さまざまな角度のノウハウを学び、ユーザおよび市場に貢献している。(小山博子)

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/413

小山 博子(コヤマ ヒロコ) 主任研究員
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