ワイヤレスIoTは拡大基調が予想される
ワイヤレスIoTの適用分野を見ると、工場やオフィス・建物など、依然として有線が根強い分野もある。しかし近年では、無線通信の信頼性/利便性、柔軟性などが向上。併せて通信及びデバイスコストの低廉化や多様化などもあって、ワイヤレスタイプのIoTシステムが増えている。
また今後は、屋外型IoT及び画像系IoTが増える見通しである。用途としては、「防犯/セキュリティ、防災、設備・機器/構造物モニタリング、圃場/生体監視、エネルギー施設監視、遠隔医療、見守り」などが想定される。
尚、画像系IoTの場合、高速・大容量通信に対応したネットワークが必要となるため、セルラー回線(4G/LTE、5Gなど)やセルラー系LPWA(LTE-M、NB-IoT)、さらに将来的にはWi?Fi-HalowやWiFi6/WiFi7などが有望視される。
機能別のネットワークイメージ
下にある図表2では、IoTネットワークに求められる機能を軸として、周波数帯別(ネットワーク別)に見た分類イメージを考えた。
IoTでは、その用途によって求められるネットワーク機能が決まるため、各需要分野の特徴に沿ったネットワークが適用される。おおよそのイメージとしては、「低消費電力=LPWA/920MHz帯」、「高速通信=セルラー系(将来的には高帯域Wi-Fi)」、「遠距離通信=セルラー系/LPWA」、「移動通信=セルラー系」といった棲み分けが予想される。
また、6Gやローカル5Gといったセルラー系における次世代規格や新たな建付けも登場してきており、2030年といった時間軸では、下表とは全く違ったネットワークが現出する可能性もある。(早川 泰弘)
【図表2:機能別のネットワーク活用イメージ】
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