矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2023.04.12

【アナリストオピニオン】国策の後押しもあり、建設現場でのテクノロジー活用が急速に進む!②

建設でのIoTポテンシャル

i-Construction推進に向けたロードマップでは、2025年までに建設現場の生産性の2割向上を目指し、新3K(給与が良い、休暇がとれる、希望がもてる)の魅力ある建設現場の実現、Society5.0(サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会)を支えるインフラシステムの構築を掲げている。
この目標を達成するには、IoTをベースとするITテクノロジーの活用が不可避であり、建設現場の高度化はIoTポテンシャルの向上にも直結する。
i-Constructionを進めるための視点として、建設現場の生産工程等と一体化したサプライチェーンマネジメントの導入がある。これは、原材料の調達、各部材の製作、運搬、部材組立などの現場における作業の最適化につながる効率的なサプライチェーンマネジメントの実現のため、設計段階から全体最適設計の考え方を導入するものである。
また建設分野では、建機大手のコマツが主導する、建設・土木における新プラットフォーム「LANDLOG」がある。これは、建設生産プロセス全体のあらゆるモノ(ショベルカー、ダンプカー、ドローンなど)の管理・解析が可能なデータを集め、そのデータを適切な権限管理のもと多くの建設現場ユーザが利用できる(現在では、多くのプロバイダーがアプリを提供)。2020年には、建設DXとICT施工を推進するランドログマーケティングを設立し、スマートコンストラクション・レトロフィットキット販売や、建設向けDXソリューションのマーケティング実施をスタートしている。

5Gソリューションの可能性

建設業界で想定される5Gソリューションとしては、建機・重機の稼働状況把握、作業現場の高解像度/3D画像、(IoT型の)進捗管理情報の一元管理、リアルタイムでの運用管理ソリューション、拠点に依らない作業実現などが挙げられる。
現在、5G活用に関する実証は始まっているが、商用サービス区域外での施工も多い業界特性から、実運用時には、一時的にローカル5G環境を構築するケースも想定される。
5Gネットワークは、従来ネットワークに比べて低遅延接続が可能なため、モニター映像にタイムラグが生じにくく、リアルタイムかつ安全に遠隔での建機操作を行える。このため、作業員の安全確保、現場災害時の復旧作業における2次災害防止などに役立てることも期待される。
また労働環境の観点では、作業員のバイタルデータ収集・分析による体調不良や精神疲労の予兆把握、労災防止(ヘルスケアモニタリング)、現場での書類作成業務の自動化(台帳ソリューション)などの用途も有望である。このほか、建機稼働率の把握/建機の状態監視による保全コストの圧縮などの可能性も考えられる。
以下には、5G型 IoTソリューションイメージを記載する(早川泰弘)。

※全文は以下よりご覧いただけます。

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/374

【図表:期待される5G型 IoTソリューション】
早川 泰弘(ハヤカワ ヤスヒロ) 主任研究員
産業調査/マーケティング業務は、「机上ではなく、現場を回ることで本当のニーズ、本当の情報、本当の回答」が見つかるとの信念のもと、関係者各位との緊密な関係構築に努めていきます。日々勉強と研鑽を積みながら、IT業界の発展に資する情報発信を目指していきます。

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