株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の民間企業に対して法人アンケート調査を実施し、AI(機械学習やディープラーニング、自然言語処理、画像認識、機械翻訳、ロボット、チャットボット、RPAなど)の導入状況や業種別の動向について明らかにした。
矢野経済研究所では、2018年7月~10月にAIの導入状況に関する法人アンケート調査を実施した。国内の民間企業515社に対してAIの導入状況を尋ねたところ、現時点でAIを「すでに導入している」と回答した比率は全体で2.9%となった。注目度が高いAIだが、まだ導入率は低いことが分かる。
次に「実証実験(PoC)を行っている」という回答は5.8%で、導入済と合計しても8.7%である。但し、AIへの関心は高く、「今後も取り組む予定はない」という回答は15.0%に留まった。
AIの導入率を業種別に見ると、金融業(n=16)が12.5%と最も高く、プロセス製造業(n=129)が3.9%、加工組立製造業(n=108)3.7%、サービス業(n=141)2.1%と続き、流通業(n=121)が最も低く0.8%となった。製造業は全体よりやや高い傾向である。
【図表:業種別AI技術の導入状況】
■労働力不足に悩む流通業 今後はAI活用による省力化、自動化が期待される
流通業はITの活用に慎重な企業が多くIT人材も少ないという実態があり、本調査結果において、業種別でAI導入率が最も低い結果となったと考える。
しかし、昨今、流通業を取り巻く環境は大きく変化している。少子高齢化による労働力不足が深刻化しており、店舗スタッフの雇用難、ベテランスタッフの高齢化や退職増などへの対策が喫緊の課題となっている。
これらの流通業の課題解決に向けて、決済や販売、需要予測等を支援するAIを搭載したソリューションが提供されており、省力化や業務自動化の効果は大きいと期待される。但し、現在、流通業でのAIの活用は大手企業に集中している。中小企業への普及が進むためには、AIソリューションの低価格化や導入効果の明確な検証が求められる。
1.業種別のAIの利用状況
2.リテール業の課題とAIへの期待
3.AI技術/分野別の活用事例
4.参考市場データ
■レポートサマリー
●対話型AIシステム市場に関する調査を実施(2018年)
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調査対象: 国内の民間企業
調査期間: 2018年7月~11月
調査方法:記名式郵送アンケート調査
※AIとは:本調査におけるAI(人工知能)とは、機械学習(ディープラーニングを含む)、自然言語処理、画像認識、機械翻訳、ロボット、チャ ットボット、RPA(Robotic Process Automation)などを指す。また、RPAのように一般にはAIと称するほど高度な技術とみなされないものも一部に含まれる
※参考情報
対話型AIシステム市場に関する調査を実施(2018年)
<市場に含まれる商品・サービス>
機械学習(ディープラーニングを含む)、自然言語処理、画像認識、機械翻訳、工業ロボット、サービスロボット、チャットボット、RPAなど
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