矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2018.11.27

モバイル決済市場に関する調査を実施(2018年)

モバイルコンタクトレス決済が急速に伸びていることに加え、QRコード決済の普及、及び利用増加により市場は拡大基調で推移。

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内モバイル決済市場を調査し、現況、決済領域別の動向、および将来展望を明らかにした。

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モバイル決済市場の概況

2017年度の国内モバイル決済市場規模(モバイルコンタクトレス決済、及びQRコード決済合算値)は、1兆円まで拡大した。日本市場でApple Payの導入やGoogle Payの本格展開により、モバイルコンタクトレス決済が急速に拡大していることに加え、QRコード決済の普及、及び利用拡大により市場は拡大基調で推移している。

QRコード決済は、中国で普及しているAlipayやWeChatPayの利用者を取り込むことを目的として、日本の加盟店の導入が進んできた。2018年に入り、日本国内でQRコード決済サービスを提供する事業者が急速に増加しており、QRコード決済サービス事業者は導入コストや手数料率の低さを訴求し、導入企業の拡大に取組んでいる。またQRコードはマーケティング施策との連携のしやすさにも特徴があり、決済(支払い)と連動したポイント付与など、スマートフォンアプリに組み込む形で導入されるケースが増えている。

【図表:国内モバイル決済市場規模推移と予測】

図表:国内モバイル決済市場規模推移と予測
  • 矢野経済研究所調べ
  • 注:モバイル決済サービス提供事業者取扱高ベース
  • 注:2018年度以降は予測値

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モバイル決済市場の注目トピック

■カードレス化の機運の高まり
国内モバイル決済市場を領域別にみると、モバイルコンタクトレス決済は、2016年10月に日本市場でApple Payが導入され、2018年に国内の実店舗及びECサイトで利用できる決済サービスGoogle Payのサービスの本格展開が始まったことで、モバイルコンタクトレス決済拡大の機運が高まっている。今後、nanacoや楽天Edyに加え、SuicaやWAON、そして、QUICPay加盟店でもGoogle Payが利用できるようになる予定である。

一方、QRコード決済は既述のとおり、低コストでかつ低手数料率で導入できるサービスであることから、今まで、クレジットカード決済サービスを導入しなかった、もしくはできなかった中小事業者等での導入が進むことが期待されている。また、スマートフォンアプリにQRコード決済サービスを組み込むことで、ポイント付与や販促メールの送信など、顧客の利得性を高め、顧客の囲い込みを目的にマーケティング施策との連携が進んでいる。

こうしたなか、主にハウスマネー領域においてカードレス化の機運が高まっており、また日本全体では、キャッシュレス化を推進する動きも出てきている。今後、キャッシュレス化の軸となっていくのは、スマートフォンを活用したモバイル決済領域であるものとみる。

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モバイル決済市場の将来展望

国内モバイル決済市場規模(モバイルコンタクトレス決済、及びQRコード決済合算値)は、2023年度までに4兆円を突破すると予測する。

モバイルコンタクトレス決済は、Apple PayやGoogle Payなどの更なる利用拡大や、LINE PayのQUICPay加盟店での利用など、利用範囲の拡大が寄与するものとみる。

一方、QRコード決済においては小規模事業者における導入および利用の拡大が期待されるとともに、今後は決済サービス単体での導入というよりは、ハウスマネー領域における顧客の維持獲得のためのマーケティング施策と連動した利活用が進むものと考える。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

第Ⅰ章 総論

  • 国内キャッシュレス市場(コンタクトレス決済/QRコード決済市場)
    • コンタクトレス/モバイル決済市場の概念図
    • コンタクトレス/QRコード決済市場規模推移と予測
    • コンタクトレス決済市場の概念図
    • コンタクトレス決済市場規模推移と予測
    • QRコード決済の概念図
    • モバイル決済以上規模推移と予測
    • QRコード決済市場規模推移と予測
  • 世界キャッシュレス決済市場
    • 世界キャッシュレス決済市場規模推移
    • モバイル決済市場規模推移
    • コンタクトレス決済市場規模推移
    • 民間最終消費支出に占めるキャッシュレス決済の割合推移
    • 各国の動向
      アメリカ、イギリス、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、中国、韓国、オーストラリア、タイ、マレーシア、インドネシア、インド、エストニア、サブサハラ

 

第Ⅱ章 コンタクトレス決済市場の実態

  • コンタクトレス決済市場の動向と展望
    • 主たるコンタクトレス決済サービス
    • NFCの動作モードと主要な用途
    • Apple Pay対応イシュアの状況
    • Apple Payへの取組み状況
    • Google Pay対応ブランドやイシュアの状況
    • Google Payへの取組み状況
    • コンタクトレス決済市場の取扱高推移
    • 市場規模推移(カード/モバイル:2014~2018年度見込み)
    • コンタクトレス決済の市場規模予測
    • 市場規模予測(カード/モバイル別:2018~2023年度予測)
  • プリペイド型非接触IC型電子マネーの動向と展望
    • 主要決済サービスの実績動向
    • 非接触IC型電子マネーの決済額推移
    • 主要発行事業者の加盟店拡大に向けた取組み
    • 発行事業者の利用促進に向けた取組み
    • 非接触IC型電子マネーの市場規模予測(決済額ベース)
  • ポストペイ型非接触IC型電子マネーの動向と展望
    • 主要決済サービスの実績動向
    • ポストペイ型非接触IC型電子マネーの決済額推移
    • 主要事業者の加盟店拡大に向けた取組み
    • 主要事業者の利用促進に向けた取組み
    • ポストペイ型非接触IC型電子マネーの市場規模予測(決済額ベース)

 

第Ⅲ章 モバイル決済市場の実態

  • モバイル決済市場の動向と展望
    • 主たるモバイル決済サービス
    • QRコード決済の4つの形
    • 主要事業者一覧
      LINE Pay(LINE Pay)、楽天Pay(楽天)、OrigamiPay(Origami)、pring(pring)、d 払い(NTTドコモ)
    • 主要事業者の経緯
    • 主要事業者のビジョン
    • 主要事業者の戦略
    • 主要事業者のビジネスモデル
    • 主要事業者の実績動向
    • 主要事業者の会員拡大策
    • 主要事業者の利用促進策
    • 主要事業者の加盟店拡大策
    • 主要事業者の営業展開策
    • 主要事業者の今後の展開
  • マルチ決済サービス(QRコード決済)提供事業者の動向
    • 主要マルチ決済サービス提供事業者
      ネットスターズ(StarPay)、NIPPON Platform(NIPPON PAY)、リクルートライフスタイル(AirPay)
    • 主要マルチ決済サービス提供事業者(QRコード決済)の戦略
    • 主要事業者のビジネスモデル
    • 主要事業者の加盟店拡大に向けた取組み
    • 主要マルチ決済サービス提供事業者の対応サービス
    • 主要マルチ決済サービス提供事業者の戦略
    • 主要事業者のビジネスモデル
    • 主要事業者の導入事業者拡大に向けた取組み
  • QRコード決済導入事業者の動向
    • JapanTaxiの概要
    • JapanTaxiの提携状況
    • JapanTaxiの戦略

 

第Ⅳ章 世界キャッシュレス決済市場

アメリカ、イギリス、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、中国、韓国、オーストラリア、タイ、マレーシア、インドネシア、インド、エストニア
  • キャッシュレスの市場規模推移
    • 市場規模推移(デビットカード/クレジットカード別)
    • 市場規模推移(コンタクトレス/コンタクトレス以外)
    • 市場規模推移(スマートフォン/カード別)
  • キャッシュレス決済の動向
    • キャッシュレス決済の主要プレイヤーの動向
    • コンタクトレス決済の状況
    • QR決済の状況
    • FinTech関連のトピックス
    • 将来展望

 

サブサハラ
  • サブサハラ地域のモバイルマネーの状況
  • サブサハラ地域のモバイルマネーの普及の背景
  • サブサハラ地域のモバイル取引の分類
  • ケニア政府のM-PESAに対する考え方
  • サブサハラのモバイルマネーの展望

 

第Ⅴ章 主要企業の戦略

  • イオンリテール(WAON、イオンギフトカード)
  • セブン・カードサービス
  • 東日本旅客鉄道(Suica)
  • NTTドコモ
  • Origami
  • pring
  • ネットスターズ
  • NIPPON Platform
  • JapanTaxi
  • 大日本印刷
  • 日本電気
  • トランザクション・メディア・ネットワークス

…ほか

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関連リンク

■レポートサマリー
EC決済サービス市場に関する調査を実施(2018年)
EC決済サービス市場に関する調査を実施(2016年)
交通系ICカードに関する調査を実施(2017年)
プリペイド決済市場に関する調査を実施(2016年)
ブランドプリペイド市場に関する調査結果2015

■アナリストオピニオン
キャッシュレス4.0~デジタル通貨の台頭によるキャッシュレス社会の進展~
Stripeの日本展開の本格化
Apple Pay、2016年中に日本で導入か?
メタップス、電子マネー「SPIKEコイン」発行へ
Apple Payの動向と決済ビジネスに与えるインパクト
スマートフォンを活用した決済端末ソリューションの普及に向けて
全国相互利用サービスの開始と交通系ICカードの可能性

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調査要綱

調査対象:主要コンタクトレス決済サービス提供事業者、QRコード決済サービス提供事業者、マルチ決済サービス提供事業者等
調査期間:2018年5月~10月
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail等によるヒアリング調査および文献調査併用

※モバイル決済市場とは:本調査におけるモバイル決済市場とは、NFCを搭載したスマートフォン等を媒体として、リーダーライターにかざすだけで決済ができるモバイルコンタクトレス決済サービス、及びスマートフォンアプリを活用したQRコードを媒体としたQRコード決済サービスを対象とする。なお市場規模はモバイル決済サービス提供事業者における取扱高ベースにて算出している。

<市場に含まれる商品・サービス>
コンタクトレス決済サービス、モバイルコンタクトレス決済サービス、QRコード決済サービス、マルチ決済サービス等

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