アジアのITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)は欧米の後を5年遅れて付いてくるとおもったら大間違い。アジアには、欧米の国々のような自動車文化は根付いておらず、でもだからこそ欧米を見ていては見えてこない何かがあるような気がする。アジアのITSは前夜の前夜のそのまた前夜くらい。「アジアITSイブイブイブ」です。
今回のアジアは5月8・9・10日に福岡県博多市で開催された「第16回アジア太平洋地域 ITSフォーラム(通称 APフォーラム)」(写真あり。)です。
http://www.itsap-fukuoka.jp/
福岡は福岡空港、博多港など入国ルートも多く、また地理的にも距離が近いためフェリーで韓国と行き来できたり、旅行代金の安さ、移動時間の短さなどのメリットも多く、アジアからの訪日外国人によるインバウンド需要が多いのが特徴。また福岡を中心とした北九州では2017年に159万台のクルマを生産しており、道路幅も広く連結バスが余裕で走行できるなどの点からしても福岡でアジア全域のITSフォーラムが開催されるのはよくハマる感じ。
2035年には福岡県の人口の1/3が65歳以上になり、彼ら高齢者は国に免許を返納するので、特に農村部過疎地に住む高齢者を自動運転カーでいかに補完できるか――が問題だそうです。こうした問題を県だけのものとしてではなく、広くアジア全域と共に考え生きていく・・・というのが福岡らしさでしょう。
日本にありながら「独立的」な空気が漂っているのが福岡の魅力。ちなみに西日本鉄道の講演では「福岡県は日本で最も美男美女が多い県でも知られている」とのことでしたが・・・。
(森 健一郎)
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