矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2022.02.02

【オンライン化が進んで】リアルな講義よりもオンライン講義の方が意外と意見が出る?

コロナ禍の今、ウェブ会議ツールの浸透をはじめ、オンライン化が大きく進んでいます。矢野経済研究所 ICT・金融ユニットの各研究員は、オンライン化が進むなか何を体験し、今後の更なるオンライン化に対してどのような期待を抱いているのでしょうか。
11人目は量子コンピュータや保険、ブロックチェーンなどを調査している山口です。

母校の大学院で2時間のオンライン講義を行いました(50人ほど参加、Zoomを利用)。当初、教授からは途中でQAセッションやチームごとにディスカッション、発表させるなど、インタラクティブな形にしてほしいと要望を頂いたものの、過去のリアルな講義経験から「うまくいくかなぁ、しかもオンラインだよね」と疑ってかかっていました。
実際、過去に2つの大学でリアルな講義を行った際には、内容が専門的だったこともあってか、なかなかインタラクティブなものとは程遠く、ほぼ一方通行の講義でした。加えて、今回はオンラインでしたので、積極的に自分の意見を言うことは控えるだろうと、仮説を立てて、多めに講義資料を準備していました。 さて当日、質問を投げかけてみると、チャット機能を使って意見が来るわ、来るわ。また、講義の途中で15分ほどチームごとに事前に割り当てられたオンライン会議室でディスカッションをしてもらい、15分後に講義用のオンライン会議室に戻ってもらい意見を発表する時間も設けたのですが、各チームのオンライン会議を覗くと実際にミーティングが行われていました。
リアルな講義で50人もの学生がいる中で挙手して意見を言うのは、なかなか勇気がいるものですが、チャット機能を使うと恥ずかしさなどは薄れるようです。考えてみれば、SNSで自身の意見を不特定多数に発信すれば、数十人どころか数百人、数千人が確認するわけです。皆が恥ずかしいと思ったら、SNSは正直成り立ちません。そうしたSNSに慣れ親しんでいる世代からすれば、オンラインかつ少人数で、しかも大学院の一講義の受講者という狭いコミュニティのなかでのチャットでの意見発信においては、恥ずかしさの障壁はかなり低くなるのかもしれません。
​こうして私の当初の仮説はものの見事に壊れ、多めに作った資料は最後駆け足で、しかも予定時間を10分オーバー。ですが、学生さんからの反応は感想文を読む限りでは概ねポジティブで助かりました。次回、オンラインでの講義の機会を頂いた際には、もう少し資料の量を減らす、もしくは優先度をつけて、反応を見ながら調整できるように柔軟性を持たせておきたいと思います(山口泰裕)。

山口 泰裕(ヤマグチ ヤスヒロ) 主任研究員
ITを通じてあらゆる業界が連携してきています。こうした中、有望な業界は?競合・協業しうる企業は?参入障壁は?・・・など戦略を策定、実行に移す上でさまざまな課題が出てきます。現場を回り実態を掴み、必要な情報のご提供や戦略策定のご支援をさせて頂きたいと思います。お気軽にお声掛け頂ければと思います。

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