不透明な未来に向けて戦略を描いていくには、シナリオプランニングという手法が有効だ。自社の外部環境を分析し、影響度と発生可能性の観点で分類、“滅多に起きないが、起きたら大きなゲームチェンジに巻き込まれる”という要素を見極め、シナリオとして描く手法である。
新型コロナにおいても準備をしていく必要があるが、そもそも新型コロナ自体がどのような経過を辿るのか予想することが難しい。そう考えていた矢先、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が、「コロナ禍後の社会変化と期待されるイノベーション像」というドキュメントを公表しているのを見つけた。
そのなかで、次のように3つのシナリオが設定されている。
シナリオ①は穏当な内容だ。罹患しても薬で症状が緩和でき、2021年冬にはワクチンも開発される。DXの進展、社会変化は避けられないものの、影響は限定的、経済も復活するシナリオである。
しかしワクチン開発や集団免疫の獲得が遅れる(2~3年後)とどうなるのか。それがシナリオ②となるが、集団感染(いわゆるパンデミック)がたびたび発生し、経済活動の抑制を断続的に継続しなければならない。社会への影響をみると、世界恐慌まで想定されており、かなりのインパクトだ。
薬の開発に失敗するシナリオ③となると、想像するのも恐ろしい。経済低迷、政治体制変容とあり、具体的にどのようなことを想定しているのかは分からないが、暴動、クーデターなどまで想像させられる内容だ。企業活動でいえば、競争のルールそのものが変容してしまうことを示している(忌部佳史)。
※図表の出典:コロナ禍後の社会変化と期待されるイノベーション像(NEDO)
YanoICT(矢野経済研究所ICT・金融ユニット)は、お客様のご要望に合わせたオリジナル調査を無料でプランニングいたします。相談をご希望の方、ご興味をお持ちの方は、こちらからお問い合わせください。
YanoICTサイト全般に関するお問い合わせ、ご質問やご不明点がございましたら、こちらからお問い合わせください。