矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2018.03.22

【イベントレポート】パワーアップした予兆診断ソリューション「HiPAMPS-PRO」

スマートグリッド EXPO(2/28-3/2)を訪れた(3/2)。日立グループのブースは大勢の来場者で賑わっていた。

日立グループの一員である日立パワーソリューションズは、機械設備の異常を早期に検出する予兆診断ソリューション「HiPAMPS-PRO」を提供する。同社は2013年6月から本ソリューションの先駆けとなる「HiPAMPS」を販売しており、2017年10月に余寿命推定サービスを備えた「HiPAMPS-PRO」という新たなラインナップを加えた。「HiPAMPS-PRO」では、機械設備の故障までの時間推定、故障の確率、故障の原因を特定することが可能であり、故障予測精度が格段に向上した。

従来、製造現場の保安員による点検は、ベテランの経験に基づいて行うことが多く、その技術を伝承することは困難であった。また、機械設備の停止は生産に大きな損害をもたらしていた。「HiPAMPS-PRO」はこれらの課題に対処する。

「HiPAMPS-PRO」では、まず機械設備にセンサーを搭載してデータを収集する。予測アルゴリズムには機械学習技術等を用いており、設備の異常度を診断する。異常な兆候を検出するとモニターの画面に表示される該当箇所の色が変わり、監視者は一目で異常個所を見つけることができる。そのため、設備停止の未然防止につながる。

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このように本ソリューションは、製造現場において生産停止を防ぎ、ベテランの技術継承の課題を解消し、生産性を向上することができると考えられる。

そのうえ、日立パワーソリューションズが「HiPAMPS-PRO」に更なる機能を追加していけば、予兆診断に関するソリューションは一層充実していくだろう。いずれは、故障に伴って交換が必要となる機械部品の手配を自動化することや、故障の要因を取り除くためにAIが解決策を提案すること等が可能となるのではないか。

(井上圭介)

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