矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2018.02.20

<暗号2>

  1976年に発明された手法は、ドイツの数学者ガウスが発明した「モジュラ計算」がベースです。AさんとBさん間での「鍵の共有」に関する具体的な手法は以下の通りです。
STEP1:2人で共通の2つの整数を決めておく(仮にNとn)
STEP2:AさんとBさんが、それぞれ自分だけが知っている秘密数字を決める(凡例:Aさんの秘密数字C、Bさんは秘密数字D)
STEP3:以下の計算を行う⇒
Aさん:NをC乗しnで割る。余りをEとする
Bさん:NをD乗しnで割る。余りをFとする
STEP4:STEP3の計算結果(E、F)を、お互いに伝える(公開数字)
STEP5:Aさん、Bさんともに、以下の計算を行う
⇒相手の計算結果(E、F)を、自分の秘密数字(AさんはC、BさんはD)で乗じ、nで割って余りを求める
結果:Aさん、Bさんともに同じ余り(数字)が出るので、その数字を「鍵(パスワード)」にする。
※この手法が使えるようになったのは、コンピュータの発達で大きな計算が可能になったためです。つまりコンピュータの発展が、実用的な暗号技術を実現したのです。因みに、Nを大きな数字にすると、ほぼ素因数分解が不能になり、解読不能になります。
(早川泰弘)
早川 泰弘(ハヤカワ ヤスヒロ) 主任研究員
産業調査/マーケティング業務は、「机上ではなく、現場を回ることで本当のニーズ、本当の情報、本当の回答」が見つかるとの信念のもと、関係者各位との緊密な関係構築に努めていきます。日々勉強と研鑽を積みながら、IT業界の発展に資する情報発信を目指していきます。

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