矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2018.10.03

InsurTech(Insurance×Tech)が健康組合の危うい財政の立て直す?

最近、健康保険組合関連のニュースが多い。「黒字額4割減」「7年後には1/4が解散の危機を迎える」――といったネガティブなワードが並ぶ。

それもそのはず。1,389健保が所属する健康保険組合連合会が発表した「平成29年度健康保険組合の決算概要」によると、平成29年度の経常収支差引額(保険料収入増-拠出金負担)は、経常黒字4割減の1,346億円。赤字の組合数は580組合、実に4割強の健保が赤字というわけだ。特に後期高齢者の支援金が大きく押し上げたそう(https://www.kenporen.com/include/press/2018/201809251.pdf)。

はてさて、私がみているInsurTech(Insurance×Tech)は、こうした健保の危うい財政の立て直しにも寄与する可能性がある。InsurTechサービスの中には、病気にならないための対策(=未病)から仮に再発率の高い疾病に罹患した場合でも、再発率を抑制するための対策(=重症化予防)まで含まれており、現在、ライザップのような有名企業からスタートアップに至るまで多彩な企業が参入、日々、新たなサービスの提供と改善を続けている。

こうしたInsurTechサービスを採用し、実際に拠出金の抑制と社員の健康増進に努める健保も存在する。目の前の赤字をどうしようか頭を悩ませることも大切であるが、残念ながら健康増進に向けた取組みを進めない限り、社員の生活習慣は変わらないし、日々拠出金は積みあがっていく。そろそろ抜本的な現実解の1つとしてInsurTechサービスにも目を向けてみてはどうだろうかと思いながら、健保関連のニュースを眺めている。

(山口泰裕)

※健康保険組合連合会のホームページは下記URLよりご覧になれます。

https://www.kenporen.com/press/

山口 泰裕(ヤマグチ ヤスヒロ) 主任研究員
ITを通じてあらゆる業界が連携してきています。こうした中、有望な業界は?競合・協業しうる企業は?参入障壁は?・・・など戦略を策定、実行に移す上でさまざまな課題が出てきます。現場を回り実態を掴み、必要な情報のご提供や戦略策定のご支援をさせて頂きたいと思います。お気軽にお声掛け頂ければと思います。

YanoICT(矢野経済研究所ICT・金融ユニット)は、お客様のご要望に合わせたオリジナル調査を無料でプランニングいたします。相談をご希望の方、ご興味をお持ちの方は、こちらからお問い合わせください。

YanoICTサイト全般に関するお問い合わせ、ご質問やご不明点がございましたら、こちらからお問い合わせください。

東京カスタマーセンター

03-5371-6901
03-5371-6970

大阪カスタマーセンター

06-6266-1382
06-6266-1422