矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2018.01.31

日本HPの商用向けウェアラブルVRワークステーション

日本HPはVRへの取り組みに関する説明会を開催した(2017/10/17)。プレゼンテーションに留まらず、製品のデモンストレーションを交えたイベントとなった。

米HP Inc. のパーソナルシステムズワークステーション担当 バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのチャビア・ガルシア氏がVRの概要について述べ、現在VRコンテンツの約76%はゲームであり、ユーザーは数千万人であるとした。一方、2019年までに大企業の20%はVRソリューションを展開すると見込む。その需要に応えるため、2017年9月28日に商用のウェアラブルVRワークステーション「HP Z VR Backpack G1 Workstation」を発表した。

「HP Z VR Backpack G1 Workstation」は、①セキュリティ対策の強化、②最新グラフィックス搭載、③ホットスワップ対応などハイパフォーマンスである点で商用向けとなっている。すでに販売中の装着可能なデスクトップPC「OMEN X by HP Compact Desktop P1000」も、VRを視聴可能であるという点で本製品と類似するが、ターゲットをコアゲーマーに限定している。「HP Z VR Backpack G1 Workstation」によって、B to Bを中心にユーザーの裾野の拡大を図っていく。

ガルシア氏は商用向けの活用例として、危険な環境下でのトレーニングや建築デザインの可視化、医療訓練、エンターテイメント分野での新しいアトラクションの提供などを挙げる。

実際に会場に設置されたVRには、ショールームに展示される自動車が映し出された 。ヘッドマウントディスプレイをつけると、手元のコントローラーの操作を通じて、自動車の本体やタイヤ、シートの色を瞬時に変更し、デザインを容易に比較することができた。___________

商用VRが既存の施設の姿を変えていくのではないかと感じた。たとえば、映画館では、観客がヘッドマウントディスプレイを装着し、360°映し出されるリアルな映像を楽しむようになるかもしれない。ヘッドホンなどの高性能な音響設備を備え、よりリアルな映像体験を追及する映画館も現れると考えられるが、スクリーンは必要なく、会場は個室のような空間となるのではないだろうか。

(井上圭介)

HP Z VR Backpack G1 Workstation
米HP Inc. チャビア・ガルシア氏

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