今回『2026 保険に関する消費者の理解度・意識調査』を発刊するにあたり、保険に関する基礎的な知識を消費者がどの程度持っているのかを調査してみました。私は日ごろから保険業界を見ていることもあり、業法改正の話や保険に関するニュースなどを自然と追っていますし、業界関係者の方と話す際にも当然のようにそうした話題が出てきます。しかし、それは一般消費者にとってどの程度身近な話なのだろうか。そう感じ始めたことが、今回の調査のきっかけでした。今年施行された業法改正、特に比較推奨販売ルールの適正化についても、そもそも顧客自身がこうした変化を認識しているのか、どこに理解のハードルがあるのかを把握したいと考え、アンケートを実施しました。
実際に調査してみると、保険商品や保険用語に関する20問の理解度を測る設問では、平均正答率は55.1%と約半分にとどまりました。また、2026年6月に施行された改正保険業法についても、64.8%が「全く知らなかった」と回答しており、認知度は3割強にすぎませんでした。
さらに興味深かったのは、アンケート回答者が自身の保険加入時の行動について、どのようなタイプだと認識しているかを尋ねた設問です。「自分はしっかり理解して契約している」と考えている層のほうが、「大まかに理解した気になれば契約する」層よりも正答率で下回る結果となりました。理解しているつもりと実際の理解度は必ずしも一致せず、そのギャップが数字として表れる結果となりました。
今回の調査を通じて感じたのは、保険会社や代理店にとって重要なのは説明の「量」を増やすことではなく、「何を説明したか」よりも「何が伝わったか」という視点ではないかということです。制度の運用が本格化するこれからこそ、消費者の理解や受け止め方に目を向けた情報発信やコミュニケーション設計が、より一層重要になっていくのではないかと感じています。
▼最新のアンケート結果を活用した調査レポートです
2026 保険に関する消費者の理解度・意識調査 | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所
YanoICT(矢野経済研究所ICT・金融ユニット)は、お客様のご要望に合わせたオリジナル調査を無料でプランニングいたします。相談をご希望の方、ご興味をお持ちの方は、こちらからお問い合わせください。
YanoICTサイト全般に関するお問い合わせ、ご質問やご不明点がございましたら、こちらからお問い合わせください。