矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2026.07.02

「高市政権の産業政策(重点投資17分野の設定)」②

高市政権は施政方針演説で産業政策の必要性を訴えたが、その文脈で成長産業として設定した「17分野/61製品・技術」の扱いについて考える。

前回述べたように「成長投資12分野」、「危機管理投資12分野」が選定されたが(重複あり)、この投資が成功するためには、官民連携投資が機能する事であろう。そのため行政が行う通常の単年度予算方式ではなく、複数年度方式とすることで、民間企業が投資に二の足を踏むことを忌避するアプローチが必要になると考える。これは長期投資による予見可能性を高め、リスク低減による民間投資の呼び水とするものである。

ただ課題がないわけでもない。まずは投資先が限定されることで、特定業種支援になる点が指摘できる。さらに投資先の選定にあたって、きちんと市場と技術、社会情勢などの目利きができる体制があるのか疑問もある。

いずれにしても、「他国への依存を減らす自立性」、「代替が利かない不可欠性」を持った産業を育成するのは、官民で手を携えていかなければならない時代になってきている。

早川 泰弘(ハヤカワ ヤスヒロ) 主任研究員
産業調査/マーケティング業務は、「机上ではなく、現場を回ることで本当のニーズ、本当の情報、本当の回答」が見つかるとの信念のもと、関係者各位との緊密な関係構築に努めていきます。日々勉強と研鑽を積みながら、IT業界の発展に資する情報発信を目指していきます。

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