矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2026.06.25

東京都が2025年度のキャッシュレス決済率を発表、伸びはやや鈍化

2026年6月15日、東京都は2025年度の都内におけるキャッシュレス決済比率が前年度比1.5ポイント増の62.2%であったと発表した。
2025年度 都内のキャッシュレス決済比率の調査結果について|都内のキャッシュレス決済比率の調査|東京都産業労働局

決済手段別にみると、クレジットカードは引き続き増加傾向(前年度比+2.2ポイント)にあるものの、コード決済は減少(前年度比▲1.4ポイント)となっている。年代別では、30代が66.9%と最も高く、最も低い70代以上でも58.0%と、年代による大きな差はみられないという結果となった。


東京都は2026年目標としてキャッシュレス決済比率60%を掲げており、2024年度(60.7%)に2年前倒しで達成している。一方で、2021年度の調査開始以来、伸長率が1ポイント台に留まったのは2025年度が初であり、2030年の目標である80%の達成に向けた道のりはやや厳しい状況にある。


同調査では「キャッシュレスを利用しない理由」に関する設問もあり、利用しない理由としては「不正利用に対する不安」や「個人情報を提供することへの抵抗感」が多く挙げられた。クレジットカードの不正利用被害は増加傾向にあり、不安を煽る要素となっている側面は否定できない。キャッシュレス決済の利便性やポイント還元による利得性に対する認識はある程度浸透しきっている部分もあり、目標達成に向けてはキャッシュレス決済に対する安心感の醸成が今まで以上に必要になると考える。

都築 励(ツヅキ レイ) 研究員
ICT・金融分野は技術革新と規制の変化が絶えず、常に新しい可能性と課題が生まれる領域と感じています。調査を通じて最新かつ信頼性の高い情報を提供し、皆さまのビジネスにおける意思決定や課題解決をご支援できるよう、精進して参ります。

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