矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2026.05.21

「ENEOSの事例にみる企業による保険代理店事業の見直し」

「ENEOSの事例にみる企業による保険代理店事業の見直し」
保険ブローカー企業であるマーシュジャパンは2026年5月15日、ENEOSホールディングス株式会社からENEOS保険サービス株式会社の株式取得およびENEOSマテリアルトレーディング株式会社の保険代理店事業を取得することで合意したと発表した。
https://www.marsh.com/jp/ja/about/media/2026-marsh-eneos.html
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近年、企業における保険代理店事業を手放す動きが相次いでいる。今回のマーシュジャパンは、2025年11月にも三菱電機グループの保険代理店である三菱電機保険サービスの株式取得を完了しており、同様の動きは他の大企業にも広がっている。例えば、三菱ケミカルグループは2024年11月にダイヤリックスが手掛ける保険代理店事業をエーオンジャパンへ譲渡し、三菱マテリアルも2025年11月、グループ会社である菱光サービスの保険代理店事業をエムエスティ保険サービスへ譲渡する方針を決定。また、2024年2月にはジェイテクトがグループ会社の保険代理店事業を豊通保険パートナーズへ譲渡することを発表するなど、同様の再編が進んでいる。
こうした動きの背景としては、保険代理店事業が多くの企業にとって非中核事業であることに加え、制度・規制対応の負担増があるとみられる。保険業法の改正対応やガバナンス強化、顧客本位の業務運営など、対応すべき要件は年々増えており、本業が保険ではない企業にとっては、継続的に体制を維持する負担は小さくない。
その結果として、保険代理店機能を外部の専門事業者へ移管し、自社は本業へリソースを集中させる動きが進んでいると考えられる。一方で、保険の専門事業者側から見れば、顧客基盤をまとめて獲得できる機会でもあり、業界としては集約の流れが一段と進んでいく可能性が高いだろう。

小田 沙樹子(オダサキコ) 研究員
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