矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2026.04.27

インフラ設備点検/農業向けを中心にドローン活用サービスが急拡大①

日本におけるドローン活用の変遷

日本では、2010年代前半からドローン活用サービス/ソリューションが様々な分野で始まり、電力鉄塔/送電線などのインフラ設備点検、農薬・肥料散布、被災エリアでの状況確認といった災害支援用途などを中心に浸透が進んだ。
その後、法規制/運用面での追い風が強まった2020年前後からはドローンの社会実装が加速し、通信鉄塔/送電鉄塔の点検、太陽光発電設備点検、橋梁点検(高速道路、鉄道など)、農薬・肥料散布、各種測量業務などでは広く実運用フェーズに入っている。そして2026年3月時点では、先行した通信鉄塔/送電鉄塔点検や農業向けを中心に、ドローン活用は急速に進展している。
尚、ドローンと競合する人工衛星や航空機、ヘリコプター、人手作業との対比におけるドローン活用サービスの強み・特徴としては、以下の点が指摘できる。

  • 高精細な画像・データ取得が可能(近接撮像が出来る)
  • リアルタイム性/迅速対応(人工衛星や航空機よりもセンシングに向けての準備期間が短い)
  • 運用コストが廉価(目的によるが一般的にはコスト削減可能)
  • トンネル内や管路内、建物内での運用が可能
  • より精密な農薬や肥料散布が可能(ピンポイントでの散布が出来る)

分野別のドローン活用

上述したように、現状ではライフライン系(電力・通信鉄塔点検、ケーブル点検など)、農業(肥料・農薬散布など)、防災(被災状況監視・把握、発災時対応支援など)、民間インフラ系(高速道路・鉄道の橋梁点検/トンネンル点検、コンクリート構造物点検など)でドローン実装が先行している。
この他にも、建設・土木(現場の進捗管理など)、公的インフラ系(港湾、空港、ダム、河川、上下水道などでの点検業務等)といった領域でも、PoCから実装への移行が進みつつある。
さらにドローン活用は、利便性やコスト優位性などから、従来は航空機やヘリコプター、人工衛星などが提供していたサービス(土地家屋調査、ナラ枯れ調査、被災エリアでの損害確認など)からの代替も進んでいる。以上の点を踏まえた上で、以下にはドローン活用サービス/ソリューションの適用イメージを記載した。

【図表:分野別のドローン活用サービス/ソリューション】

早川 泰弘(ハヤカワ ヤスヒロ) 主任研究員
産業調査/マーケティング業務は、「机上ではなく、現場を回ることで本当のニーズ、本当の情報、本当の回答」が見つかるとの信念のもと、関係者各位との緊密な関係構築に努めていきます。日々勉強と研鑽を積みながら、IT業界の発展に資する情報発信を目指していきます。

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