矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2026.03.18

「IOWN APNと画像認識AIを用いた遠隔外観検査の実証に成功」

2026年2月19日、日東工業、NTT西日本、NTTドコモビジネスは、IOWN APN(APN:All-Photonics Network)を活用し、約300km離れた関東のデータセンターと静岡県掛川工場を接続した遠隔AI外観検査の共同実証の成功を発表した。画像認識AIによる画像解析およびロボットアーム制御を遠隔環境で実施し、ローカル環境と同等水準の速度・品質での運用が可能であることを確認したとしている。IOWNは、光技術を中心とする次世代のネットワーク・情報処理基盤の実現をめざすNTTの構想である。

 

https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2026/0219.html
IOWN構想とは:https://group.ntt/jp/group/iown/

 

製造現場では人手不足や製品の多様化により、外観検査の効率化が求められている。一方でAI検査の導入には工場ごとの設備整備が必要となるため負担も大きかった。今回の実証では、IOWN APNを用いて工場とデータセンターを接続し、AIをデータセンター側で運用する遠隔AI外観検査の有効性を確認した。

 

実証は掛川工場で撮影した製品画像をデータセンターへ転送→画像認識AI「Deeptector®」で不具合を検出→ロボットがシールを貼付する仕組みで行われた。ネットワークの遅れが検査に影響しないことが確認されたほか、データの一元的管理による運用の効率化や工場間の検査ばらつきの抑制につながる結果を確認した。

 

IOWN APNを活用した遠隔AI検査は現時点では実証段階にあるが、製造分野におけるデータセンター活用型AI運用の一例として位置づけられる取り組みといえる。製造現場ではロボットや自動化、AIの活用が進む中で、リアルタイム制御やデータ集約を支えるネットワーク要件も高度化しており、IOWN APNはこうした環境を支える基盤技術の一つとして位置づけられる可能性がある。また、弊社ではIOWNおよび光ネットワーク関連動向を整理したマーケティングレポート『2025年版 APN(オール光ネットワーク)の実態と展望』を発刊しており、関連ユースケースを含め継続的な調査を行っている。

曺 銀瑚(ゾ ウノ) 研究員
AIが第4次産業革命を牽引すると言われています。その最前線で、日々膨大な情報と技術革新に直面している分野がまさにICT・金融です。このような急速に変化する時代の流れの中でも、揺らぐことなく成長し続けるビジネス洞察力を培えるよう、正確かつ鋭い知識情報を提供するパートナーとしてこれからも最善を尽くします。

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