カーナビが登場したのはいつ頃だったのか?
記憶は定かではないが、1990年前後のバブル期には、既に存在していたような気がする。当時は20代の筆者は、見たことも使ったこともなかった。
当時のドライバーはマップル(道路地図)の携行は必須で、特に初めての場所に行くときには必ず事前確認を行い、大よその道順を覚えたものである(女性を乗せる場合には入念に道順をチェックする)。
それから月日が経ち、1990年代の後半には友達でもカーナビを装着する者も出てきた。ただ当時はCDやDVDを使ったものが多かったので、データが古いナビの場合、ナビ上で道なき道を進む状況も頻繁に見られた。
現在では、スマホ連携タイプなども含めて、当時よりも遥かに精度の高いナビ画面を見ることができる。実際、カーナビ専用機ではなく、スマホを立てかけてナビゲーションを行っている車も少なくない。
さてマップル地図はというと、本屋では今でも健在であった。店員さんに聞いてみると、今でもそこそこは売れるとの事。会社の人に聞いてみると、「突発的な渋滞時の抜け道探索」や「災害時の迂回ルート探索」などでは、依然として紙の地図が有用であるみたいである。
カーナビの登場で苦境にあると思われた紙の道路地図であるが、発災時・有事の利便性や冗長性は、デジタル機器を凌駕する状況が残っているのである。様々なビジネスシーンにおいて、依然として紙台帳などが残っているのも、同じような理由によるものであろうかと考えてしまう。(早川 泰弘)
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