矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2025.09.16

【今週の"ひらめき"視点】“地元に閉じるな、地方から世界へ”が地方の未来を変える

当社代表が最新のニュースを題材に時代の本質、変化の予兆に切り込みます。

9月6日、筆者は徳島県海陽町「まぜのおかオートキャンプ場」で開催された「Startup Camp」に今年もまた参加させていただいた。徳島市内からバスで南へ2時間、道中の“田舎”の深さは半端でない。「ビジネスの話も、人生の話も、自然の下で、素直に話せる。」「ありのままの自分で参加して欲しい。」との主催者「一般社団法人徳島ニュービジネス協議会」(会長:島隆寛)からのメッセージがリアルに響く。


参加者は、国内初の円建ステーブルコインの資金移動業者JPYC㈱の岡部典孝代表、東証グロース上場企業イシン㈱の明石智義会長、Peatix Japan㈱の藤田祐司代表、シェイクスピアの演出家としても著名な㈱トゥービーの木村龍之介代表など、DeNAへの投資やふるさと納税の提唱者として知られる日本テクノロジーベンチャーパートナーズ投資事業組合の村口和孝代表の人脈を中心とした起業家やベンチャーキャピタリスト、地元経済を支える経営者、行政、研究者、金融機関、学生たちなどだ。

今年の主題は“少年のように未来を語る1日”。会場はステーブルコインや生成AIが社会や産業に与えるインパクトからスタートアップの資金調達まで、それぞれの最前線で活躍する錚々たる登壇者の議論で盛り上がった。筆者は徳島ヴォルティス㈱の福島義史常務、徳島インディゴソックス球団の南啓介代表、㈱がんばろう徳島の臼木郁登社長と、スポーツビジネスと地域創生をテーマに語りあった。講演とパネルディスカッションの後は恒例のBBQパーティー、参加者同士楽しい時間を過ごさせていただいた。

今、各地で地域の課題解決と経済の持続的成長を目指して、様々な取り組みが進行中だ。とは言え、決して容易ではない。プロスポーツを誘致すれば地域が活性化するわけではない。地元を盛り上げるためには試合に“勝つ”ことが前提であり、世界で勝てる競技、世界に通用する選手を育てることで資本、才能、人の循環が生まれる。これは筆者が担当したトークセッションの言わば結論であるが、「世界で活躍する起業家を地方から輩出することで地方が豊かになる」との村口氏の持論にも通じる。管理者を必要としない分散型インターネットや生成AIによるイノベーションに立地上の制約はない。その意味で徳島はもちろんすべての地域にTOKYOと同じチャンスがある。がんばれ、地方たち。


今週の“ひらめき”視点 9.7 – 9.11
代表取締役社長 水越 孝

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