三井住友海上火災保険は2025年8月27日、気候変動によって企業が被る経済的損失を補償する「天候指数保険」の販売開始を発表した。同保険は、気温や降水量などの天候データに基づいて保険金が支払われる、いわゆるパラメトリック保険であり、従来の損害査定を必要とせず、迅速な支払いが可能な仕組みとなっている。
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パラメトリック保険は、国内ではまだ一般的とは言えず、地震保険など一部の分野で導入されている程度という認識である。しかし今回、三井住友海上が天候リスクに対してこの仕組みを導入したことで、パラメトリック保険の活用が広がる契機となる可能性がある。
近年、国内でも異常気象が頻発しており、猛暑・豪雨による操業停止や物流の遅延、農作物の品質低下など、企業活動への影響が顕在化している。こうした事象は、従来型の保険では損害査定が難しく、補償までに時間を要するケースも多い。迅速かつ客観的な支払いが可能なパラメトリック保険の重要性は、今後さらに高まると考えられる。
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