矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2024.09.13

【アナリストオピニオン】日本におけるキャッシュレス決済の変遷②

決済分野におけるイノベーション

2010年に入り、厳しい経済環境の中で、従来の枠にとらわれない新決済サービスが次々と誕生し、キャッシュレス決済に新たなテクノロジーを持ち込むようなスタートアップが台頭していた。具体的には、PayPalやSquareなどの新決済サービスが生まれ、キャッシュレス拡大の機運が徐々に高まっていた。この頃は、次にどのような決済サービスが生まれるのか、楽しみで仕方がない時期でもあった。Stripeのようなコードを張り付けるだけで簡単にオンライン決済が導入できるサービスが立ち上がるなど、画期的なサービスが生まれる環境が整いつつあった。

政府の成長戦略に初めてキャッシュレスが盛り込まれる

2014年、政府の成長戦略においてはじめて、キャッシュレスという言葉が盛り込まれたことは、キャッシュレス業界においては大きな転換点となった。当時は、キャッシュレスを使って何が出来るのか、なぜキャッシュレスなのか、経済成長とキャッシュレスの関係性が十分に理解されていない時期でもあったため、キャッシュレス推進に懐疑的な見方もあった。しかし、キャッシュレス化の機運を本格的に高めるきっかけとなる出来事であった。(髙野淳司)

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高野 淳司(タカノ ジュンジ) 主席研究員
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