移動体通信関連では米国は2018年に(中)Huaweiのスマートフォン、基地局設備について、米国への輸入を禁止し、更に同社への米国企業に関連する知的財産、半導体製造装置、半導体の販売を禁止する厳しい措置を講じた。(ZTEも対象に追加)結果、Huaweiは5G対応SoCの調達とAndroidOSのサポートが受けられなくなり、5Gスマートフォンの製造が不可能となったことで出荷台数が大きく減少した。Huaweiはスマートフォンビジネスからの軌道修正を余儀なくされ、ウェアラブル、PCなどの製造に舵を切るのと併せ、OSの独自開発や電動車・コネクテッドカー向け車載プラットフォームの開発に注力している。
その後、2022年にグループ会社にて独自の5G対応SoCの開発を成功させ、中国市場向けに5Gスマートフォンの出荷を再開しシェアを急速に回復させているものの、依然として海外市場での展開は不透明である。
端末ビジネス以上のダメージが懸念された基地局ビジネスは西欧市場での商談は破談となったものの、中国国内に於ける旺盛な需要に対応することや基地局装置製造に於いて制裁の影響を最小限に抑えられた結果、基地局ビジネスは堅調に推移している。
EU市場に於いてNOKIAの特許を侵害し、2022年にドイツ、フランス市場から撤退を強いられたOPPOは2024年2月にNOKIAと和解が成立し、同社との間で5G関連のクロスライセンス契約を結んだことで、ドイツ、フランス市場への再参入を計画している。
一方、OPPOに限らず他の中国メーカーもインド市場や、日本企業や他の企業との間でも特許侵害や貿易関連でのトラブルについて幾つかの問題を抱えており、総じて中国メーカーはコンプライアンス面での問題を抱える傾向にある。
米国政府にとって安全政策上、通信インフラを抑えられることは阻止出来、国際的ビジネスから孤立させることには成功したものの、中国企業が抱える闇は今後も移動体通信業界に於いて避けて通る事が出来ないものとなる。
今後、宇宙開発ビジネスの進展と共に拡大が見込まれる衛星通信ビジネスに於いて、現在の中国は遅れた状態にあるものの、今後は怒涛の勢いで盛り返してくることは確実で、新たな火種となることは想像に難くない。(賀川勝)
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