矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2024.01.10

【アナリストオピニオン】IT業界 2023年を振り返るならもちろん生成AI①

Salesforce World Tour Tokyo

2023年11月、セールスフォース・ジャパンはSalesforce World Tour Tokyoを開催した。米Salesforceの創業者で会長兼CEOのマーク・ベニオフ氏が6年ぶりに来日し、基調講演に登壇する、ということもあり、イベントは25,000人以上が登録をする盛り上がりであった(現地開催とオンラインのハイブリッド型イベント)。

2023年のテーマは「誰もがアインシュタインになれる」。ここでいうアインシュタインは学者のことではない。SalesforceのAIエンジンのことである。もちろん、実際に自分がAIエンジンになれるわけではない。基調講演ではCRM向け生成AI「Einstein 1 Platform」および対話型AIアシスタントのデモンストレーションが披露されたが、非常にわかりやすく、導入企業側であれば、優れたUIで簡単にAIを活用することができそうであったし、消費者側であれば効率も含め、ストレスのない個客体験を得られるであろうと感じた。

「Einstein 1 Platform」はあらゆるデータを安全に結び付け、AIを活用したアプリをローコードで構築するプラットフォームである。AIの活用にデータは不可欠で、それが散らばっていては思うような施策を打てず、また効果も出ないだろう。データを結びつけること(一元化)はユーザーが求めていることのひとつで、同サービスはそれに応えるものである。

ここで注目したいのが「生成AI」というキーワードである。セールスフォース・ジャパンの会長兼社長の小出氏も、生成AI、対話型AIの製品を世に出していく、と言及したように、今冬、既に複数の生成AI製品/サービスが同社から提供される予定である(例えば、「Work Summaries」/カスタマーサービスにおける、オペレーターと顧客の会話内容の要約をAIが生成や「Sales Email」/CRM内の情報を活用し目的に即してパーソナライズされたメールをAIがワンクリックで自動的に生成など)。

生成AIに関しては、Google Cloud Next '23やAWS re:Invent 2023でも重要なワードのひとつになっており、2023年のIT業界を振り返る上で、外せないトピックスのひとつだろう。(小山博子)

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/398

小山 博子(コヤマ ヒロコ) 主任研究員
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