(1)概要
パナソニック ホールディングスでは、2016年のカリキュラム開始当初は、画像認識を中心にディープラーニング技術の習得に力を入れてきたものの、2018年からはデータ分析領域も強化しており、Kaggleの最高位であるGrandmasterの称号を持った社員によるハンズオンの講義や、クロスアポイントメント制度の活用で大学教授を招聘し人材育成を進めている。
(2)具体的な育成方法
具体的には、エンジニア向けに入門~エキスパートに至るまで5つに区分したレベルを設定し、レベルや分野に応じた研修を提供している。まず「入門」は新人研修の一環として組込み、デジタルネイティブな世代が増えているとして、AIについても新人の段階から最新情報を学ぶ機会を設けている。また、「基礎」~「実践」では、Kaggleの最高位であるGrandmasterの称号を持つ社員がデータサイエンティスト育成講座を用意。「上級」 では、応用講座として実務に生きるテクニックをコンペ形式で学ぶことで、実践力を養成するほか、OJTでより実践力を磨いていく。
そして最上位の「エキスパート」の育成に際しては、グループ横断型のエキスパート養成所として「REAL-AI」を設置。立命館大学 兼パナソニック客員総括主幹技師(クロスアポイントメント制度を活用)の谷口忠大教授や中部大学の山下隆義教授を招聘し、トップ人材の育成と先端技術の現場展開を加速させていく形で人材育成を進めている。
このほか事業会社を超えた社内のAI人材同士のネットワークを構築すべく、Kaggleコミュニティをはじめとするオンラインコミュニティ を設けているほか、年に1回の大規模なAIフォーラムでの技術交流会も実施。 また、社内イントラ内に誰でも気軽に技術相談ができる場を整備、エキスパートが対応するなど、グループ内でのAI技術者のレベルアップに関する環境を整備している。
こうしたエンジニアを対象としたAI人材の育成に留まらず、全社員を対象にAIを正しく活用し、顧客に価値を届けるためのリテラシー研修として「AI倫理基礎eラーニング」を提供、8万人が受講しており、今後、海外法人まで広げていく考えである。
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