矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2023.06.16

【ChatGPTの取組み事例①:Flora株式会社】

 2023年5月30日に、保険業界のオープンAPI普及と、協業・共創を推進する、業界横断の有志コミュニティ「GuardTech検討コミュニティ」主催のイベントに参加しました。イベントは「業務に活きるChatGPTの使い方〜 ビジネスで必要な、『考える、答えあわせする、聞く、書く、広める』を効率化する!~」をテーマにし、企業の方がChatGPTに関する取組みや考え方についてお話しされていました。

 登壇された企業の中で面白い取組みをされていた2社を紹介します。今回はFlora株式会社を取り上げます(※もう1社は次回)。
 Flora社は、女性特有の健康課題に対してテクノロジーを活用し解決していくFemTech企業です。一般消費者向けには「月経妊活アプリflora」を提供。他方、企業向けには、企業ごとにカスタマイズされたアプリを企業で働く女性職員に使ってもらい、その利用データから当該職員の健康課題を可視化し、原因の報告や解決策の提案を行う「Flora for Biz」を提供しています。
 さて今回のテーマであるChatGPTを活用したサービスも手掛けています。同社はChatGPTを活用し、女性の健康課題に特化したチャットアシスタント機能「Flora AI」を開発しました。具体的には、OpenAIのモデルを活用し、同社のデータセットを連携することで、「Flora AI」が女性の健康に関する正確で安全な情報提供・アドバイスをできるように設計されています。
 例えばAIが学習する範囲は同社が持つ医療系の論文などの情報に限定し、回答する際も出典を提示するようにしているそうです。またユーザーの良き相談相手となるために、回答の仕方にも配慮するようプロンプトを調整しているそうです。

 ヘルスケアに関してはインターネット上に様々な情報があり、どれを信用していいか分からず悩んでしまいます。たとえChatGPTに問いかけたとしても、インターネット上に広がる様々な情報を基に回答するので信憑性に欠けます。しかしFlora社のようにファクトが明示できるように作り込んだChatGPTの利用であれば、ユーザーも利用しやすいだろうと思いました。(小田 沙樹子
小田 沙樹子(オダサキコ) 研究員
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