矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2023.04.24

【アナリストオピニオン】奪われるインターネットの信頼と再生を促すWeb3③

データ駆動型社会に潜む危険性

 

リアル/バーチャルといえば、それはSF的な響きもあってどこか心地よい、知的興奮のようなものを感じさせるワードである。しかし実際の社会では、“本物かフェイクか”という問題となろう。そこにあるのは明確な悪意であり、バーチャルをリアルに感じたなどという素朴な感想を言ってる場合ではない。フェイクは排除されなければならない問題であり、その有害性は今後、ますます強まるだろう。 背景にあるのは今後到来するデータ駆動型社会である。データ駆動型社会とは、インプットされるデータに応じてAIなどが判断して次のアクションへとつないでいくような社会である。A社が流すデータを受け取ったB社が、人間を介在させずに判断し、アウトプットを変えるような社会である。つまり、システムを乗っ取らなくても、悪意あるフェイク(偽物)データを流すことで、悪いアクションを引き起こすことができるようになってしまう懸念があるということだ。 そのためにブロックチェーン技術などを使った真正性の証明に期待が寄せられるし、それらが中心的な技術になるのも必然であろうと考える。 こうして考えると、Web2.0で起きたのはインターネットの信頼の毀損であり、Web3がもたらすのはその再生なのかもしれない。(忌部 佳史)

忌部 佳史(インベ ヨシフミ) 理事研究員
市場環境は大胆に変化しています。その変化にどう対応していくか、何をマーケティングの課題とすべきか、企業により選択は様々です。技術動向、経済情勢など俯瞰した視野と現場の生の声に耳を傾け、未来を示していけるよう挑んでいきます。

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