矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2019.07.26

FX(外国為替証拠金取引)の動向調査を実施(2018年)

2018年の市場(預り証拠金残高)は依然として堅調。業界各社は、セキュリティ対策などの法整備、AIを活用した業務・サービス提供など、収益安定化や財務基盤の強化に努めることが急務となる。

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)では、国内FX(外国為替証拠金取引)市場の調査を実施し、店頭FX市場の動向、預かり証拠金残高、口座数、年間取引高の推移を明らかにした。

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FX(外国為替証拠金取引)の市場概況

■2018年3月期の市場規模(預り証拠金残高)は1兆4,143億円
2018年3月期の市場規模(預り証拠金残高)は1兆4,143億2,900万円となり、前年同期比7.3%増であった。新興国通貨の急落で顧客資産が減少するなど不透明感が拭われず、一部の地政学リスクが懸念されたものの、海外経済拡大の恩恵を受け、また日本経済も緩やかな景気拡大の動きが続いたことで、前年同期比で増加となった。

■2018年3月期の口座数は667万口座
FX業界各社は投資行動を促進するため、新興国通貨ペアの追加やスプレッドの縮小を進めるなど新規顧客の開拓と既存顧客の稼働率アップに努めたことで、2018年3月期の口座数は前年同期比で6.6%増の667.3万口座であった。

■2018年3月期の年間取引高は3,615兆円(百万通貨は1億円として換算)
一定範囲内で価格が上下を繰り返すボックス相場の中で、米ドル/円相場の方向感がつかめない展開が長く続いた結果、2018年3月期の年間取引高は前年同期比25.2%減の3,615兆9,932億円(百万通貨は1億円として換算)と減少した。

【図表:預り証拠金残高(市場規模)推移】

図表:預り証拠金残高(市場規模)推移
  • 矢野経済研究所調べ
  • 注:(予)は予測値

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FX(外国為替証拠金取引)の注目トピック

■FX市場の動向
2018年は、米ドル/円のボックス相場の中、新興国通貨が急落するなど、顧客にとっては投資の先行き不透明感が続くこととなった。そのため、停滞感は拭えないが、一方で景気拡大の恩恵を受け、市場(預かり証拠金残高)は依然として堅調であった。(図表:預り証拠金残高(市場規模)推移参照)
業界各社は、決済リスク管理体制強化への対応に加え、マネーロンダリング対策やサイバーセキュリティ対策などの法整備、AIを活用した業務・サービス提供に注力し、収益安定化や財務基盤の強化に努めることが急務となる。(図表:FX市場の動向参照)

【図表:FX市場の動向】

図表:FX市場の動向
  • 矢野経済研究所作成

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FX(外国為替証拠金取引)の将来展望

FX業界各社では、顧客本位の業務運営を図りつつ、顧客基盤の拡大・強化、既存顧客の定着率や稼働率のアップ、情報系サービス・取引ツールの拡充とユーザビリティの向上による顧客満足度の向上、顧客サポート体制の充実に取組んでいる。
為替相場変動要因となるさまざまな事象が発生するものの、こうした企業姿勢や取引環境の向上を背景として、2019年3月期の市場規模(預り証拠金残高)は1兆4,525億円、2019年3月期の口座数は725.7万口座、2019年3月期の年間取引高は3,681兆円(百万通貨は1億円として換算)になると予測する。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

第Ⅰ章 総論編
  • 業界動向
    • 業界を取巻く環境と参入企業の動き
    • FX業界の参入企業数推移
    • FX業界の業態別参入企業数の推移
    • FX業界の参入企業構成
    • 取引所、店頭別の参入企業数
    • FX業界の主な出来事
  • 店頭FX取引の市場規模
    • 市場規模
    • 個社別の証拠金残高
    • 預り残高シェア(2018年3月末)
    • 口座数推移
    • 個社別口座数推移
    • 口座数シェア(2018年3月末)
    • 店頭取引の取引高
    • 年間個社別取引高
    • 有力10社合計の月間取引高推移
    • 為替相場(東京インターバンク相場)と有力企業10社の取引高
  • 取引所取引「くりっく365」のシェア
    • 「くりっく365」の取引高シェア(2017年3月期)
    • 「くりっく365」の動向
  • 経営戦略、事業戦略
    • 経営戦略、事業戦略の現状
    • 業界各社の経営戦略、事業戦略-公表されているものから抜粋-
    • 各社の経営課題、事業戦略の課題
    • 各社の今後の経営戦略、事業戦略
  • 決済リスク管理の強化策
    • 決済リスク管理の強化策
    • 今後の対策・取組み
  • 顧客本位の業務運営に関する原則への対応状況
  • 自己資本規制比率の厳格化による業界への影響など
  • 自己資本規制比率の厳格化の
  • REG TECHの対応について
  • 業界における将来展望と課題
 
第Ⅱ章 各論編
  • 収益性
    • 専業28社の収益状況
    • 専業28社の営業収益規模別の収益状況
    • 収益の状況の変化
    • 証券業界の収益の状況
    • 専業及びFXをメインとする企業の収益状況
    • 利益率の2ヵ年比較
    • 利益率と従業員1人当たりの利益額の2ヵ年比較
  • 収入源の多様化策
    • 扱い商品別の業態構成
    • 収入減の多様化策
    • 取引所取引の参入意向
    • CFD、バイナリーオプション導入意向
    • システムトレードの導入意向
    • BtoBの意向
    • 有力企業の法人新規獲得件数
    • 法人獲得の取り組み
    • 海外展開の意向
  • グループ戦略を含む新たなビジネス展開
    • 異業種との提携
    • 仮想通貨事業の展開と予定
    • 仮想通貨事業との相乗効果、影響
    • 新たな事業の有無
  • 顧客政策
    • 新規顧客開拓策
    • 既存顧客の囲い込みの施策
    • 既存顧客の稼働率アップ策
    • 今後のターゲット層
  • 広告戦略、見直し
    • 広告宣伝の状況
    • 活用媒体
    • 広告宣伝費
  • 取引実績
    • 年間新規個人顧客の獲得数(調査対象企業の平均値)
    • 各社の年間新規顧客の獲得数
    • 月間の平均新規顧客獲得数推移
    • 年間新規口座の構成比
    • 実働口座比率
    • 1口座当たり平均預り残高
    • 証拠金額帯別分布
    • 通貨別の年間取引額
    • 通貨別取引額の業界平均
    • 各社の取引通貨の構成比
    • 取引通貨の2ヵ年比較
    • 2018年4~9月合計の通貨別取引額
  • 顧客属性
    • 取引振り
    • 2018年 年代別顧客数
    • 2018年 年代別構成比
    • 男女の構成人数
    • 男女比
    • 男女の前年比
    • 男女の年代別構成
  • 商品政策
    • 商品概要(ここ数年の変化)
    • 最近の既存商品の変更点
    • 2015年、2017年、2019年の比較における通貨別の最狭スプレッドの変化
    • 2015年、2017年、2019年の比較におけるスプレッドの変化
  • CFD、バイナリーオプションの預り残高、口座数、取引高推移
    • 取引所CFD取引(くりっく株365)の証拠金残高、口座数、取引数量
    • 取引所CFDの証拠金残高、口座数推移
    • 取引所CFDの取引数量
    • 店頭有価証券・商品CFD取引の証拠金残高、口座数、取引数量
    • 店頭有価証券・商品CFDの証拠金残高、口座数推移
    • 店頭有価証券・商品CFDの取引金額
    • 店頭CFDの原資産別取引金額の構成
    • 店頭バイナリーオプションの取引高、口座数推移

 

第Ⅲ章 個別企業編
(株)DMM.com証券、(株)外為どっとコム、ワイジェイFX(株)、(株)外為オンライン、セントラル短資FX(株)、(株)マネーパートナーズ、ヒロセ通商(株)、ソニー銀行(株)、(株)FXプライムbyGMO、松井証券(株)、トレイダーズ証券(株)、益茂証券(株)

…ほか

★取材に協力頂いた企業や情報開示を行なっている企業が少ないため、参考数値として例示に留まる項目もあります。

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関連リンク

■レポートサマリー
FX(外国為替証拠金取引)の動向調査を実施(2017年)
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FX(外国為替証拠金取引)の動向調査結果2015
FX(外国為替証拠金取引)の動向調査結果 2014
有力FX(外国為替証拠金取引)企業17社の月間データランキング-2019年6月-

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調査要綱

調査対象:商品先物会社、FX専業会社、証券会社、ネット銀行等
調査期間:2018年12月~2019年2月
調査方法:当社専門研究員による直接面談、ならびに電話・e-mail等によるヒアリングを併用

※外国為替証拠金取引(FX: Foreign Exchange)とは:1998年4月の外為法の改正を受けて登場した、国内初の個人投資家向け外貨売買の金融商品である。取引のしくみは、証拠金を担保にレバレッジをかけた取引額を想定元本として差金決済を行うものである。ここでは店頭FX(外国為替証拠金取引)市場を取り上げる。

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